COCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』キャストビジュアルとコメントが解禁

COCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』

2021年7月11日(日)〜8月3日(火)Bunkamuraシアターコクーン他にて上演するCOCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』の主要キャストのビジュアルとコメントが解禁された。

『物語なき、この世界。』出演者は、売れない俳優・菅原裕一役に、現在放送中のTVドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』に出演中の岡田将生、売れないミュージシャン・今井伸二役に、本作演出の三浦大輔が監督を務めた映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(10)にも出演したロックバンド銀杏BOYZの峯田和伸と、現実とは真逆な役柄を演じる。この二人の男が新宿歌舞伎町で10年振りに再会する。
今井の後輩役に柄本時生。菅原の恋人役に内田理央。事件のキーマンとなる橋本浩二役には星田英利、物語の核を担う歌舞伎町のスナックのママ・橋本智子役を、三浦大輔の舞台『禁断の裸体』(15)、映画『裏切りの街』(16)にも出演した寺島しのぶが演じる。さらに、舞台のみならずドラマ、映画と様々な映像作品に出演する宮崎吐夢、三浦大輔主宰の劇団ポツドールに参加以降、看板俳優として三浦からの信頼も厚い米村亮太朗が出演する。

作・演出を手掛けるのは、若者の生態、 現代人の悲哀、剥き出しの欲望など、人間のリアルを追求した演出の三浦大輔。 シアターコクーンではブラジル演劇の巨匠ネルソン・ロドリゲス『禁断の裸体』の演出(15)、『そして僕は途方に暮れる』(18)に続く3年ぶりとなる書き下ろし作として人生をドラマチックに彩りたがる人間のエゴをあぶり出す。

キャストコメント

岡田将生僕が今回演じる「売れない役者・菅原裕一」は、中身が空洞のような、虚無感を感じさせる男です。この物語、この世界に自分は果たして存在しているのか、自分はなぜここにいて、一体何をしているのか……お客様もそういったことを、一緒に深く考えてしまうような芝居になる気がしています。不安なことも多い世の中ですが、舞台に立てる幸せをしっかり噛み締め、皆様が舞台の世界にどっぷり浸かっていただけるような作品に仕上げたいと思っています。

峯田和伸三浦さんとはこれまで3本の作品でご一緒しています。ずいぶん前から「また舞台に出てよ」と言われてましたし、またその機会が来るんだろう、という覚悟はしてました。『裏切りの街』と『母に欲す』の現場では、一つの舞台が段々と立ち上がっていくさまがとにかく新鮮でした。あの体験にすごく刺激を受けましたし、特別な感動があったんです。自分の中には、「この人の作るものは絶対に面白い」という確信めいたものがあるクリエイターです。

柄本時生三浦さんとは、映画『愛の渦』以来。現場では三浦さん自身が、自分の皮をどんどんめくるように演出されていた印象があります。そうして身を削るように出来上がる三浦作品は、実はすごく優しいような気がしています。今回の戯曲を最初に読んだ感想は「本当に『物語なき、この世界。』だな、偽りないな〜!」(笑)。役者としては、余計なことをしたら意味がない、何もしなくても意味がない……と、難易度の高いことが求められる予感がしています。

内田理央『愛の渦』は映画館で拝見し、人間の内面をえぐるような、ぐさっと刺さるような印象が残っています。最初にお話をいただいたときは、嬉しい気持ち半分、怖い気持ち半分というのが正直なところでした。稽古開始前からすでに「セリフが出てこない」みたいな悪夢も見てますが(笑)、「この山を登るぞ!」と覚悟を決めました。去年、デビュー10周年を迎え、今年は30歳という節目、成長するという強い思いで精いっぱい演じたいと思っております。

宮崎吐夢一番初めに三浦さんの作品に出演したのは2002年、下北沢・駅前劇場での『男の夢』でした。次がその3年後、『S高原から』(作:平田オリザ)を三浦さんが演出した時ですから、一緒にお仕事するのは16年ぶり。クリエイションを重ねるごとに角度を変えて挑戦する逞しさは螺旋階段を上がるようで、ますますスケールアップしています。作品に参加する役者として、そして一人の観客としても、三浦演劇の最新形を楽しみにしています。

米村亮太朗三浦さんの舞台には初期作品から参加していますが、最大の魅力の一つは着眼点のオリジナリティにあると思います。今回の舞台の主役は、人間が欲望をむき出しにできる歌舞伎町という街そのものじゃないかな?と感じました。誰も見たことのないようなアングルから、あの街を捉えてくれるんじゃないかと期待しています。厳しい状況が続いていますが、こんな時だからこそ突き刺さるような作品になる予感がしてなりません。

星田英利三浦さんとご一緒するのは初めてです。この本には「人生って輝かしいものだ」なんてウソくさいことが一切、書かれていないと思います。 舞台は刹那なもので、その瞬間、瞬間で毎回変化しますし、「もう一回」がない。人生と一緒でやり直しがきかないところが好きです。そして、お客様が舞台の為に時間を作って来て下さっているわけで、ウソのつけない真剣勝負です。お客様と演者のせめぎ合いの連続。楽しみにしています。

寺島しのぶ三浦さんとお仕事させていただくのはこれで3回目になります。彼の世界観、思考、音のセンス……私が好きなところをグッと突いてくるクリエイターであり、求めることは過酷でも不思議と演じていて爽快感があって、台本も「うん、これ言いたい。わかる」という台詞がたくさん散りばめられているんです。三浦さんの世界を炸裂できるような素敵な顔ぶれが集まりましたし、「これなら心中できる」という覚悟ができる座組みだと思っています。


■Information

COCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』

【東京公演】2021年7月11日(日)〜8月3日(火)Bunkamura シアターコクーン
【京都公演】2021年8 月7日(土)〜8月11日(水)京都劇場

舞台は新宿歌舞伎町。人々は皆、猥雑なネオン看板が軒を連ねる通りを抜け、突き当たりにある映画館に向かって歩いていく…。空虚な街並みに抗うように、何かしらの『物語』を求め、歩いていく…。そこで、『ドラマ』の主人公に憧れる売れない俳優と、人生に『ドラマ』を求める売れないミュージシャンが、うらぶれた風俗店で10年ぶりに邂逅する。その出会いは、『運命』というには間抜けすぎ、二人のお互いへの想いは、『友情』という言葉で言い表すには、あまりにも軽薄で浅はかだった…。「自分達の身の上には、『ドラマ』など起こり得ない」唯一、二人を結びつけたものは、それぞれの人生に対する、共通した『諦念』しかなかった…。
そんなとき…二人の身に、わかりやすすぎるくらい、大きな『事件』が降り掛かる。二人は、たまたま出くわした、とある中年男と争いになり、男を突き飛ばしてしまう。男の頭からは大量の血が流れ!!
その場に訪れた俳優の彼女、ミュージシャンの友人、そして彼らを助けるスナックのママを巻き込んで、脇役も出揃ったかのように、二人が主人公の『ドラマ』は、いよいよ幕を開けた!かのように見えたが…二人は、歌舞伎町の街並みを眺め、呟く…。
「そもそも、この世の中に『物語』など存在するのだろうか…」

作・演出: 三浦大輔
出演: 岡田将生、峯田和伸、柄本時生、内田理央、宮崎吐夢、米村亮太朗、星田英利、寺島しのぶ
増澤璃凜子、仁科咲姫、日高ボブ美、有希

【東京公演】
チケット一般発売: 2021年6月5日(土)
チケット料金(税込):S席11,000 円、A席9,000円、コクーンシート5,500円(※コクーンシートは、特にご覧になりづらいお席となります)
問い合わせ: Bunkamura 03-3477-3244(10:00〜18:00※状況により受付時間は変更となる場合がございます)
主催/企画・製作: Bunkamura
www.bunkamura.co.jp

【京都公演】
チケット発売日: 2021年7月4日(日)
チケット料金(税込):11,500円
問い合わせ: キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00〜16:00/日・祝は休業)
主催: サンライズプロモーション大阪
https://www.kyodo-osaka.co.jp


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