映画『ステップ』見どころ紹介

映画『ステップ』

主演・山田孝之×原作・重松清×主題歌・秦基博
映画『ステップ』が2020年4月3日(金)公開されます。大切なものを失った人たちの“10年間”の足跡を描く本作についてご紹介します。

イントロダクション

映画『ステップ』「とんび」「流星ワゴン」など、大切なものを失った家族が再生していく姿を描いてきた小説家・重松清さん。本作『ステップ』は雑誌連載終了から約10年の時を経て映画に。結婚3年目、30歳の若さで妻に先立たれた主人公・健一は突然1歳半の娘・美紀と二人きりの子育て人生が始まります。仕事も育児も“なんにも思い通りにならない”日々を過ごしながら、ゆっくりと成長していく父と娘。忙しない現代社会で大切なものを見失わないように懸命に生きる全ての人の心を刺激することでしょう。

健一を演じるのは、実力、個性、人気ともに群を抜く存在感を放つ山田孝之さん。イクメンや男性の育休取得といったワードは浸透したものの、実態としてはまだまだワンオペ育児に頼らざるを得ない日本で、働きながら子育てをするシングルファザーへの挑戦と挫折、そこから得られる喜びややるせなさと対峙する10年間を演じきりました。

予告編

ストーリー

健一はカレンダーに“再出発”と書き込んだ。始まったのは、2歳半になる娘・美紀の子育てと仕事の両立の生活だ。
結婚3年目、30歳という若さで突然妻を亡くした健一はトップセールスマンのプライドも捨て、時短勤務が許される部署へ異動。何もかも予定外の、うまくいかないことだらけの毎日が始まった。そんな姿を見て、義理の父母が娘を引き取ろうかと提案してくれたが、男手一つで育てることを決める。妻と夢見た幸せな家庭を、きっと天国から見ていてくれる妻と一緒に作っていきたいと心に誓い、前に進み始めるのだ。美紀の保育園から小学校卒業までの10年間。様々な壁にぶつかりながらも、前を向いてゆっくりと<家族>への階段を上る。泣いて笑って、少しずつ前へ。

キャスト&スタッフ

映画『ステップ』妻・朋子の死によって突然「母親」の役割を引き継ぐことになった父親の健一を演じる山田孝之さんは、直近ではNetflix『全裸監督』での怪演などもあり、近年はエキセントリックな役柄のイメージも浸透していますが、久しぶりに実年齢と重なる等身大の男性役で、娘を育てながら自身も成長していく様を体現しています。子を持つ親として、また伴侶を亡くした痛みととことん向き合い、俳優としての底力をあらためて証明する1本となりました。

そんな健一を見守る登場人物には、自身も娘を失った悲しみを抱えながら、まるで実の息子のように健一と接し、“本当の家族とは”ということを、身をもって伝えていく義父役に國村隼さん、その夫とともにサポートする義母を余貴美子さん、健一が悩みを相談する同僚役に本作が山田さんとの初共演となる広末涼子さん。さらに美紀が通う保育園の先生役に伊藤沙莉さん、亡き妻・朋子の面影があるカフェの店員役を川栄李奈さんが演じました。
健一の娘・美紀役には、オーディションで選ばれた中野翠咲さん、白鳥玉季さん、田中里念さんが2歳~12歳までの三つの年代を成長に合わせて演じ分けました。また、健一の義兄夫婦として角田晃広さん(東京03)と片岡礼子さんがファミリーの一員を担っています。

監督は、自身も小学4年生で母親を亡くし、そこから男手一つで育ててくれた父親をいつしか主人公の健一と重ね合わせていたという、自ら映画化を熱望した飯塚健さん。山田さんとは『荒川アンダー ザ ブリッジ』や『REPLAY&DESTROY』でも組んだ旧知の仲。企画を温めるうちにいつしか健一の年齢に追いついていた山田さんに健一役を託し、単なるシングルファザーと父娘の一時的な奮闘記ではなく、妻の面影とともに家族を築いていく一人の男の生き様を長い目で見つめたドラマとして語り上げました。慣れない子育てに悪戦苦闘する中、上手くいくことだけではなく、上手くいかないことの中にも幸せはある。そんな日常の中に潜む、何気ないからこそ特別な瞬間を、丁寧に掬い上げて積み重ねていく作品となりました。

主題歌には、秦基博さんが楽曲「在る」を提供。いち早く本作を見た秦さんが、映画のために書き下ろした歌詞には、大切な人たちへの想いが込められ、優しく、そして温かく、物語を包み込んでいます。

山田孝之さん、原作者・重松清さん、飯塚健監督の言葉から

「この映画は観る人の年齢や立場によって響く箇所が全く違ってくると思うんですけど、描かれているドラマは普遍的なものなので、人生の節目節目で見え方が変わりつつ、一生共につき合っていける作品になるんじゃないかと思います。」(山田孝之さん)

「妻に先立たれた後の健一には、別の女性を好きになったり、自分が幸せになることに、微妙な後ろめたさみたいなものがあると思うんです。亡くなった妻に対しては新しい恋や関係を始めることへの申し訳なさ、新しい妻に対しては前の妻を忘れ去ることができないという申し訳なさがあって、その二重の申し訳なさが山田さんの表情の一つ一つに出ていたし、広末涼子さんのお芝居にも表れていたのが素晴らしかった。僕は自分の小説でも葛藤の間で揺れている人間を描くのが一番好きなんです。」(重松清さん)

「今回、孝之はすごくしんどそうでした。撮影中の1ヶ月間ずっと“死”に向き合うつらさは想像以上だったと思いますが、その時間を通して、だんだんと彼が父親になっていく様を撮らなくてはいけないと思っていました。」(飯塚監督)


■Information

『ステップ』

2020年4月3日(金)全国ロードショー

山田孝之
田中里念 白鳥玉季 中野翠咲
伊藤沙莉 川栄李奈
岩松了 日高七海 角田晃広 片岡礼子
広末涼子 余 貴美子
國村隼

監督・脚本・編集:飯塚健
主題歌:秦 基博「在る」(AUGUSTA RECORDS/UNIVERSAL MUSIC LLC)
原作:重松 清「ステップ」(中公文庫)
製作幹事・配給:エイベックス・ピクチャーズ

www.step-movie.jp

©︎2020映画『ステップ』製作委員会


■お知らせ

当初、本ページでは映画『ステップ』試写会のご招待企画を実施しておりましたが、2月26日(水)に新型コロナウイルス感染症対策本部にて政府に要請された方針に従い、主催者側が試写会開催の中止を決定されましたので、本募集も取り下げさせていただきます。楽しみにされていた皆様には、急なご案内となり、ご迷惑をお掛け致しますが、感染の拡大を収束するための判断となりますので、ご理解、ご了承賜りますよう宜しくお願い申し上げます。