「家が病室で、町が病棟や」尼崎の在宅医でこれまでに2,500人を看取ってきた長尾和宏氏の日常を記録したドキュメンタリー映画『けったいな町医者』の予告編と場面写真、そしてナレーションを務める柄本佑のコメントが到着した。
長尾氏のベストセラー「痛くない死に方」「痛い在宅医」を映画化した『痛くない死に方』（高橋伴明監督、2月20日（土）公開）は柄本佑が主演。柄本佑が演じる主人公の在宅医・河田の先輩である、奥田瑛二扮する長野浩平役は、この長尾氏をモデルにしている。柄本佑は『痛くない死に方』の撮影前に長尾の往診を見学しており、本ドキュメンタリーのナレーションのオファーを快諾したという。
長尾氏は、患者宅に往診に伺う際、圧にならないようにとあえて白衣を着ない「カジュアルな服に聴診器」というスタイルにしていて、『けったいな町医者』に使用している長尾氏の写真からも、その医者然としていない様子がわかる。
『痛くない死に方』で在宅医を演じる柄本佑や奥田瑛二も劇中で同じスタイルにしている。
『けったいな町医者』は2月13日（土）よりシネスイッチ銀座、ミッドランドスクエアシネマ名古屋、埼玉・MOVIX三郷を皮切りに、全国順次公開される。
予告編
コメント
柄本佑長尾先生の聴診器片手に尼崎の町を走り回り、沢山お喋り、真面目に語り、歌う姿は、親しみの込められたまさに「けったい」としか言いようがない。
■Information
『けったいな町医者』
2021年2月13日（土）よりシネスイッチ銀座ほかにて公開
1995年、病院勤務医として働いていた際に、「家に帰りたい。抗ガン剤をやめてほしい」と言った患者さんが自殺をした。それを機に、阪神淡路大震災直後、勤務医を辞め、人情の町・尼崎の商店街で開業し、町医者となった長尾和宏。病院勤務医時代に1,000人、在宅医となってから1,500人を看取った経験を元に、多剤処方や、終末期患者への過剰な延命治療に異議を唱える”異端”。
暦を過ぎた長尾は今も、24時間365日、患者の元に駆け付ける。そんな長尾の日常をカメラで追いかけたのは、新型コロナが猛威を振るう直前の2019年末。転倒後、思うように動けなくなり、以前自分の旦那を看取った長尾を往診に呼んだ女性や、肺気腫に合併した肺がん終末期の患者さんなどの在宅医療を追った。
リビング・ウィル（終末期医療における事前指示書）と長尾の電話番号を書き残し、自宅で息を引き取ったばかりの方の元に駆けつけた際の貴重な映像も交え、昼夜を問わず街中を駆け巡る長尾の日々を追うことにより、「幸せな最期とは何か」「現代医療が見失ったものとは何か」を問いかける、ヒューマンドキュメンタリー。
出演： 長尾和宏
ナレーション： 柄本佑
監督・撮影・編集： 毛利安孝
配給・宣伝： 渋谷プロダクション
公式サイト： http://itakunaishinikata.com/kettainamachiisha
(c)「けったいな町医者」製作委員会
柄本佑写真(c)須藤秀之