東日本大震災から10年、『Fukushima 50』“3.11を忘れない”特別上映が決定

映画『Fukushima 50』

映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)が、3.11震災から10年目を迎える2021年、【東日本大震災から10年『Fukushima 50』“3.11を忘れない”特別上映】として劇場で再上映されることが決定した。

映画『Fukushima 50』は、東日本大震災、そして津波によって引き起こされた福島第一原発事故の関係者90人以上への取材を行ったジャーナリスト、門田隆将(かどたりゅうしょう)のノンフィクション「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)が原作。佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆、緒形直人らが出演、若松節朗が監督を務め、2020年3月6日に公開された。
日本アカデミー賞では優秀作品賞、優秀監督賞、優秀主演男優賞、優秀助演男優賞、優秀助演女優賞など12部門にて受賞。岩代太郎作曲、ヴァイオリニストの五嶋龍が参加した『Fukushima50』の音楽は、国際映画音楽批評家協会賞(IFMCA)「ドラマ映画部門」を受賞している。

2011年3月11日午後2時46分の東日本大震災発生から2021年は10年を迎える。10年が経ち、震災の風化について取り沙汰される中、今もなお帰還困難区域となっている地域、避難を余儀なくされている被災者、廃炉のめどが立たないイチエフ、そして10年経っても続く大きな余震。
今新型コロナウイルス感染症と向き合う医療従事者がいるように、原発内で事故と向き合い続ける作業員の目線を通し、震災や福島第一原発事故への記憶を新たにし、いまだ終わっていない原発事故の真実と向き合う機会となるだろう。


■Information

『Fukushima 50』“3.11を忘れない”特別上映

2021年3月5日(金)より順次上映
※一部2月26日(金)より

マグニチュード9.0、最大震度7という巨大地震が起こした想定外の大津波が、福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲う。浸水により全電源を喪失したイチエフは、原子炉を冷やせない状況に陥った。このままではメルトダウンにより想像を絶する被害をもたらす。1・2号機当直長の伊崎ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する。全体指揮を執る吉田所長は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本店や官邸からの指示に怒りをあらわにする。しかし、現場の奮闘もむなしく事態は悪化の一途をたどり、近隣の人々は避難を余儀なくされてしまう。
官邸は、最悪の場合、被害範囲は東京を含む半径250㎞、その対象人口は約5,000万人にのぼると試算。それは東日本の壊滅を意味していた。
残された方法は“ベント”。いまだ世界で実施されたことのないこの手段は、作業員たちが体一つで原子炉内に突入し行う手作業。外部と遮断され何の情報もない中、ついに作戦は始まった。皆、避難所に残した家族を心配しながら。

特別上映・劇場情報: https://www.fukushima50.jp/app/theater/

配給: 松竹、KADOKAWA

© 2020『Fukushima 50』製作委員会


関連インタビューとQ&A