2020年3月、PARCO劇場オープニング・シリーズ第一弾公演として開幕する予定だった渡辺謙主演の舞台『ピサロ』は、コロナ禍により、初日を延期、45回予定が10回の上演となっていた。この幻の演目の2021年5月アンコール上演が決定した。
『ピサロ(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン/The Royal Hunt of The Sun)』は、16世紀、167人の寄せ集めの兵を率いて、2,400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語。『アマデウス』、『エクウス』などで、トニー賞最優秀作品賞、ニューヨーク劇作批評家賞など数多くの賞を受賞した英国の劇作家ピーター・シェーファーによる戯曲。日本初演は1985年にPARCO劇場にて、山﨑努がピサロ、当時はまだ無名だった渡辺謙がインカ帝国の王・アタウアルパを演じた。渡辺謙は昨年60歳を迎え、本作に帰還することとなった。
ピサロに対峙する太陽の子・インカ王アタウアルパ役には宮沢氷魚。昨年の公演では、気品と風格が舞台に輝きをもたらし、渡辺謙に伍して譲らないと評された。
演出は、英国ロイヤル・バレエで長く活躍し、『ウィンド・イン・ザ・ウィローズ』で2014年ローレンス・オリヴィエ賞ベスト・エンタテイメント賞を受賞したウィル・タケット。
人類史上止むことのない文化・民族の争いを背景に、人間存在の本質に迫る戯曲となっている。
上演は2021年5月15日(土)〜6月6日(日)PARCO劇場にて。
キャスト&演出家コメント
渡辺謙昨年出演させて頂いた『ピサロ』、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、残念ながら10回の公演をもって中止となってしまいました。その後、すぐに必ずリベンジ公演するぞと皆と話しておりました。念願が叶い、再びこの難敵と向かい合う機会を得ました。ウィル・タケットのダイナミックな演出の舞台を是非ご覧下さい。
宮沢氷魚新型コロナウィルスの影響で残念ながら10回で幕を下ろした『ピサロ』が一年の時を経て再び上演されることを大変嬉しく思います。
再演できる奇跡とまた舞台の上に立てる喜びを噛み締めながら毎公演頑張ります。
沢山の困難を乗り越え、パワーアップしたこの作品をぜひ観に来て下さい。
ウィル・タケット昨年、新生PARCO劇場のオープニングを飾った『ピサロ』が今回再演に至り、東京に再訪できることを大変嬉しく思っています。多くの方々にとって困難な一年ではありましたが、演劇が、観客の皆様へもたらす力を、パルコのような製作者が信じ続けているということに、私は大いに勇気づけられました。
この作品の為に、またあの多くの出演者たちが結集し、創作を共にできるかと思うと、興奮を抑えきれません。寛大で、素晴らしい俳優である渡辺謙氏が見せる、驚異的なピサロの演技は、皆を触発しますし、共演者も卓越したパフォーマンスを見せてくれます。
そういった優れた俳優の方々の演出を、また務めさせて頂くことを、大きな誇りに思いますし、前回の上演時の経験からも、今回は、皆が、さらなる深みへと到達し、ピーター・シェーファーの素晴らしい戯曲の持つ力を引き出し、共鳴させてくれると信じています。
この作品を、前回よりもさらに多くの観客の皆様に、美しいPARCO劇場でご覧頂けることを、楽しみにしています。視覚的な驚異をも伴う、大きな旅路の物語の中、演者達ひとりひとりが、人間の魂の持つ強さや脆さを、鮮烈に描き出してくれることでしょう。
■Information
PARCO PRODUCE 2021『ピサロ』
(原題:The Royal Hunt of The Sun)
2021年5月15日(土)~6月6日(日)PARCO劇場
渡辺謙
宮沢氷魚 栗原英雄 大鶴佐助 首藤康之 菊池均也
浅野雅博 窪塚俊介 小澤雄太 金井良信 下総源太朗
竹口龍茶 松井ショウキ 薄平広樹 中西良介 渡部又吁 渡辺翔
広島光 羽鳥翔太 萩原亮介 加藤貴彦 鶴家一仁
王下貴司 前田悟 佐藤マリン 鈴木奈菜 宝川璃緒
外山誠二 長谷川初範
作: ピーター・シェーファー
翻訳: 伊丹十三
演出: ウィル・タケット
入場料金: 13,000円(全席指定・税込)
U-25チケット: 6,000円(観劇時25歳以下対象、要身分証明証)
(当日指定席券引換/「パルステ!」、チケットぴあにて前売販売のみの取扱い)
前売開始: 2021年3月27日(土)
お問い合わせ: パルコステージ 03-3477-5858(時間短縮営業中)
https://stage.parco.jp/program/pizarro2021
企画・製作: パルコ