アカデミー賞主演男優賞、アンソニー・ホプキンスが史上最高齢受賞

映画『ファーザー』

第93回アカデミー賞®️授賞式にて、『ファーザー』が脚色賞(クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール)、主演男優賞の2部門で受賞、主演のアンソニー・ホプキンスが史上最高齢での受賞となった。

『ファーザー』は世界30カ国以上で上演された舞台を映画化。誰にも訪れる人生の夕暮れと揺れる親子の絆を見つめた物語。自身と同名で生年月日も同じ役柄を現在83歳のアンソニー・ホプキンスが演じた。『女王陛下のお気に入り』のオスカー女優オリヴィア・コールマンが、アンソニー・ホプキンス演じる父の変化に戸惑い悩む娘役。監督は原作舞台を手掛けたフロリアン・ゼレール自らが長編初監督を務めた。

『ファーザー』は2021年5月14日(金)公開予定。

■コメント

アカデミー賞授賞式に不参加だったアンソニー・ホプキンスからのコメントが到着した。

アンソニー・ホプキンスおはようございます。生まれ故郷のウェールズに来ています。83歳という年齢になってこのような賞を受賞するとは全く思ってもみませんでした。アカデミーに感謝を申し上げます。そして、あまりにも早くこの世を去ってしまったチャドウィック・ボーズマンにこの賞を捧げます。ありがとうございます。本当に予想外でした。とても光栄で名誉なことと思います。

以下、3名の映画監督からは賞賛の声が到着した。

瀬々敬久アンソニー・ホプキンスの一挙手一投足は舞踏のように荘厳でありながら、リアリティの極致に到達している。
人間という「生き物」を演じながら、人生の「真実」に触れてくる。まるで即身仏のようで、私たちは初めてこのような映画を見る幸福を味わえるのだ。

行定勲アンソニー・ホプキンスのリアリティのある深淵なる演技。失われし記憶、しかし、執着だけは残る人間の悲しみ。これは他人事ではない。
これほど自分の記憶が抜け落ち混濁する様をここまで実感できる映画はなかったのではないか。

白石和彌認知症である父の視点で戸惑い不安に陥りながら過ごす90分。スリラーのような感覚に陥るが、見終わるととても愛しい時間を過ごしていたことがわかる。アンソニー・ホプキンスの素晴らしい演技にただただ圧倒された。


■Information

『ファーザー』

映画『ファーザー』2021年5月14日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他 全国ロードショー

ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニーは、娘のアンが手配する介護人を、「誰の助けも必要ない」とことごとく拒否してきた。そんな中、アンから新しい恋人の住むパリへ引っ越すと告げられたアンソニーは、少なからずショックを受ける。だが、それが事実なら、アンソニーのアパートに突然現れ、アンと結婚して10年以上になると語る、この見知らぬ男は誰だ?なぜ彼はここが自分とアンの家だと主張するのか?娘は離婚したのではなかったのか?ひょっとして彼らの真の目的は、アンソニーの瀟洒なアパートを奪うこと?そして、アンソニーが誰よりも愛するもう一人の娘、アンの妹のルーシーはどこに消えたのか?現実と幻想の境界が崩れていく中、アンソニーがたどり着いた、ある<真実>とは?

監督: フロリアン・ゼレール(長編監督一作目)
脚本: クリストファー・ハンプトン(『危険な関係』アカデミー賞脚色賞受賞)、フロリアン・ゼレール
原作: フロリアン・ゼレール(『Le Père』)
出演: アンソニー・ホプキンス、オリヴィア・コールマン、マーク・ゲイティス、イモージェン・プーツ、ルーファス・シーウェル、オリヴィア・ウィリアムズ
配給: 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ 配給宣伝グループ

公式サイト: thefather.jp

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