放送中のNHKよるドラ「きれいのくに」の脚本で注目を集めている劇作家・演出家の加藤拓也と数々の舞台を送り出すシス・カンパニーのタッグ第2弾となる9月上演予定の『友達』のキャスト情報が解禁された。
『友達』は、生前「最もノーベル文学賞に近い作家」と呼ばれ、世界的評価も高い安部公房の戯曲。小説、戯曲、映像作品と幅広い分野で活躍した安部公房による本作は、自身の小説「闖入者」をベースに戯曲化。1967年(昭和42年)に青年座で初演され、同年の「谷崎潤一郎賞」を受賞。三島由紀夫に「安部公房氏の傑作」と言わしめた作品でもある。
本作にて、男をジワジワと取り囲んでいく謎の9人家族や周囲の人々の論理に、演劇人・加藤拓也が大胆に切り込む。
そして、この特異で不思議で可笑しな関係性を演じるキャスト15名が発表された。
不条理な状況に追い込まれていく「男」には鈴木浩介。この「男」に迫る「9人家族」は、安部公房スタジオ出身の浅野和之、硬軟自在な演技派のキムラ緑子、第28回読売演劇大賞最優秀男優賞受賞の山崎一が率いる謎の3兄弟と3姉妹たち。その中でも、昨年の連続ドラマ「姉ちゃんの恋人」(カンテレ)で共演した有村架純と林遣都が、今回は小劇場空間で家族として登場する。有村架純は、2014年「ジャンヌ・ダルク」以来7年ぶり2度目の舞台出演。有村架純自身の舞台での演技はもちろん、林遣都との舞台での共演にも期待が高まる。加えて、岩男海史、大窪人衛、富山えり子、伊原六花、内藤裕志、長友郁真、手塚祐介、西尾まり、鷲尾真知子と、経験豊富なベテランから若手までが顔を揃えた。
『友達』は東京公演が新国立劇場小劇場にて2021年9月、大阪公演がサンケイホールブリーゼにて10月上旬に上演予定。チケット発売情報等は後日発表予定となっている。
■Information
シス・カンパニー公演 『友達』
【東京公演】2021年9月、新国立劇場小劇場
【大阪公演】2021年10月上旬、サンケイホールブリーゼ
ある夜、ひとりの男の日常に忍び寄る、見知らぬ「9人家族」の足音。
祖父、父母、3人兄弟、3人姉妹から成る9人家族は、それぞれに親しげな笑みを浮かべ、口々に隣人愛を唱えながら、あっという間に男の部屋を占拠してしまう。
何が何だかわからないまま、管理人、警官、婚約者、弁護士と、次々に助けを求め、この不条理な状況説明を試みるが埒があかない。
しかも、彼らは、どんどん「家族の論理」に加勢していく流れに…。
一体、この「9人家族」の目的は何なのか? どこからが日常で、どこからが非日常なのか?
この男を待ち受けるのは、悲劇なのか、はたまた救済なのか?
作: 安部公房
上演台本・演出: 加藤拓也
出演:
浅野和之(祖父) 山崎一(父) キムラ緑子(母) 林遣都(長男) 岩男海史(次男)
大窪人衛(三男) 富山えり子(長女) 有村架純(次女) 伊原六花(三女) 鈴木浩介(男)
西尾まり(婚約者) 内藤裕志(警官) 長友郁真(警官) 手塚祐介(弁護士) 鷲尾真知子(管理人)
企画・製作・お問い合わせ: シス・カンパニー 03-5423-5906 (営業時間 平日11:00〜19:00 ※緊急事態宣言中は17:00まで)
公式サイト: https://www.siscompany.com/tomodachi