『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』取材会レポート

川井郁子、川井花音『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』

『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』(2021年12月10日〜)開演に先立って行われた公開フォトコール&取材会レポートをお送りします。

【取材会ご登壇】川井郁子、川井花音

Q 第一部の音楽舞台『月に抱かれた日・序章』〜ガラシャとマリー・アントワネット〜に込めた想いについてお聞かせください。

A川井郁子私は言葉のない音楽が持つ無限に広がる想像力を活かした舞台を作りたいと常々考えています。今回、音楽だけではなくビジュアルの持つ要素や身体表現など、様々な要素が結集して音楽の広がりを最大限表現したいという想いで、細川ガラシャを題材に作りました。

Q 川井花音さんにとっては今回が初舞台とのことですね。

A『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』川井花音私にとっては、はじめての舞台出演です。初舞台という緊張感よりも、習っている日舞を皆さんにお見せできるワクワクの方が大きいです。母の舞台を小さな頃から観てきましたが、セリフやストーリーがある作品は初めてですし、作品そのものも新しい、どんな舞台になるのかという緊張感を感じています。細川忠興役の三井高聡さんとは同い年で幼稚園が一緒でした。正直なところ、その当時のことは覚えてはいませんが、今回の共演では、すごく話しやすく、練習する時も一人でするよりもとても楽しくて気合も入りました。

Q 細川ガラシャの生き方についてどう感じましたか。

A川井郁子あの時代に自分で生き方を決めてそれを貫くには、相当な意志の強さと激しさがなければならなかっただろうなと思います。女性は生まれ変わることができる生き物だと思っているんです。細川ガラシャはキリスト教と出会うことで、違う自分に変わったというところに魅力を感じます。それと、和楽器はもちろんのこと、キリシタンだったということで、洋楽器と和楽器の響きがマッチする存在でもあるので、一番取り組みたい人物だとも思っていました。

川井花音私が演じるのは子どもの頃の細川ガラシャですが、細川ガラシャのことは強い女性だと思います。この舞台は時代劇ではなく、一人の女性の生き方を観ていただくことが大切なのかなと私自身は感じています。細川ガラシャの生きた時代のことよりも、その時どんな感情を抱いていたのかという、一人の女性を表現することを意識していました。

Q 毎回異なるゲストを迎えての第二部、川井郁子 with 5 STARs コンサートについてはいかがでしょう。

A『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』川井郁子それぞれ個性の強いオーラのある方ばかりです。咲妃みゆさん、紫吹淳さん、中川晃教さんとの共演は初めてで、どんな化学反応が起きるのか私自身楽しみです。皆さん気持ちのいい方ばかりで、リハーサルの時から、皆さんお祝いの気持ちで参加していただいていて、とてもありがたかったです。それぞれの声の魅力がマッチした曲を選曲されているので、そこに違う顔をしたヴァイオリンでコラボレーションするのを楽しんでいたでいただけたらと思います。

Q デビュー20年ということで、これまでに印象的だったことをお聞かせください。

A川井郁子二つあって、一つは、寺山修司さんの演出作品の音楽舞台に立たせていただいた時です。それまではコンサートでの演奏しか経験がなかったので、役になって演奏するということに対して、制約があったり役のことを意識しすぎてしまうのではないかと思っていました。それが舞台に立つと、ある人を演じることでこんなに自分が開放的になるのかと驚かされました。新しい自分に出会ったような衝撃がありました。
もう一つは、フィギュアスケートの選手の皆さんに私の曲を使っていただいていることで、励みにもなっています。初めて使っていただいたのはミシェル・クワン選手です。「レッド・ヴァイオリン」を使った競技の映像を観て涙が出ました。音楽とは違う表現で昇華してくださっている化学反応に感動しました。その後も羽生結弦選手や荒川静香選手らにも楽曲を使っていただいて、その度に自信にもなりましたし、周りからの反響も大きかったので印象に残っています。

Q 12月ということで、お気に入りのクリスマスソングをお聞きしたいです。

A川井郁子「きよしこの夜」です。私の父が「きよし」という名前で、子どもの頃は不思議な気持ちで歌っていました(笑)。

川井花音マライア・キャリーの「All I Want for Christmas Is You」です。夏にも聴くほどお気に入りの曲です。

Q 今後の抱負についてお聞かせください。

A『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』川井郁子最近出した『ALWAYS~名曲物語』は名曲ばかりを集めたアルバムです。2022年は皆さんの前でたくさんコンサートで披露したいです。それと、今回の音楽舞台を皮切りに、音楽表現の新しい形の舞台をもっと育てていきたいし、そんな仲間を増やしていきたいです。

川井花音来年は高校生になるので、勉強もそうですが、好きな絵を描くことや資格取得など、目標に向かって毎日コツコツと頑張れたらと思います。

Q では本公演に向けたのメッセージをお願いします。

A川井郁子きっと驚くような音楽ファンタジーをお見せできると思います。これから音楽やいろんなジャンルの表現を学ぶ方のヒントになるといいなとも思っています。細川ガラシャという人物のイメージが音楽の力で皆さんの心に刻まれるように、そんなパワーのあるステージにしたいです。音楽やクラシックに興味のない方でも楽しめるものになっていますのでぜひお越しいただけたらと思います。


■Information

『川井郁子デビュー20周年音楽舞台&コンサート』

第一部 音楽舞台『月に抱かれた日・序章』〜ガラシャとマリー・アントワネット〜
第二部 川井郁子 with 5 STARs コンサート

2021年12月10日(金)〜12日(日) 新国立劇場中劇場
2021年12月28日(火) 梅田芸術劇場メインホール

1793年、パリ。牢獄に囚われたマリー・アントワネットは、少女の頃に観た観たオペラを回想している。それは遠い異国の「強き貴婦人 ガラシャ」の物語。
「ガラシャのように、私は誇り高く最期を迎えられるのだろうか」
すると、不思議な鳥が王妃をガラシャの物語に誘う。
導かれた先には、夫から幽閉された山奥で、不信にぬれ、絶望するガラシャの姿があった…。

第一部:川井郁子、川井花音、三井高聡(Wキャスト)、小林玲雄(Wキャスト)、藤舎推峰、津村禮次郎、tea 他
第二部:川井郁子 with
<各回ゲスト>東京/1st(12月10日19:00)小西真奈美、2nd(12月11日13:00)咲妃みゆ、3rd(12月11日17:00)紫吹淳、4th(12月12日13:00)中川晃教、5th(12月12日17:00)秋川雅史
大阪/(12月28日18:30)秋川雅史、紫吹淳

制作総監督・企画・演出・音楽: 川井郁子
公式HP: https://ikukokawai-unframed.com/

チケット発売中

チケットの問い合わせ:
(東京)サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00〜15:00)
(大阪)キョードーインフォメーション 0570-200-888


■Profile

川井郁子

香川県出身。東京藝術大学卒業。同大学院修了。現在大阪芸術大学(演奏学科)教授。
国内外の主要オーケストラ、指揮者チョン・ミョンフンやテノール歌手ホセ・カレーラスなどの世界的音楽家たちと共演。2008年ニューヨークのカーネギーホール、2015年パリ・オペラ座、2019年ワシントンD.C.での全米さくら祭りでの公演など国内外で活躍。第36回日本アカデミー賞・最優秀音楽賞受賞、作曲家としても高い評価を得ている。

使用楽器:ストラディヴァリウス(1715年製 大阪芸術大学所蔵)
川井郁子ホームページ: https://www.ikukokawai.com/


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