ノーベル賞作家のカズオ・イシグロ、ニューヨーカー誌、タイム紙などに絶賛された小説「マザリング・サンデー」を原作に、国際的に評価される数々の話題作を生み出してきたイギリスを代表するプロデューサー、エリザベス・カールセンとスティーヴン・ウーリーの手がける最新作『帰らない日曜日』から、コロナ禍での撮影秘話や新メイキングカット、さらに脇を固めたコリン・ファースのコメントが到着しました。
本作は2021年の秋にイギリスで制作。撮影の準備は、イギリスに限らず、世界中の国々がロックダウンをしている最中に始まり、プロダクションチーム全体がリモートで作業していたため、最初は映画を作ることが可能かどうかさえ判断ができなかったとのこと。
スタッフ、キャストの顔合わせもオンライン会議を通じて行われ、エヴァ・ユッソン監督は主演に抜擢したオデッサ・ヤングとオンラインで綿密なミーティングを重ねることで信頼関係を築いていったとのこと。
オンライン会議により全員の本作への意欲を再確認した後、ロケ地の視察はソーシャルディスタンスを保ちながら実施。パリから動けないユッソン監督に代わり、アシスタントディレクターが約2時間かけて現場周辺を視察。
イギリス最初のロックダウンの前に制作準備の多くを整え、ロックダウン期間中に最終的な調整をすることにより、チームはロックダウン解除とともにすぐに行動に移し、週2回のウィルス検査、ソーシャルディスタンス、衛生管理の徹底により一人の陽性者も出すことなくイギリスの最初と2回目のロックダウンの合間に撮影を終えることができたとのことです。
人数の規模が少ない物語であることと、舞台の撮影地もそのほとんどが一般人の立ち入りが制限されている田舎の屋敷だったことも撮影の助けになった本作。原作の舞台、ティザトンの代わりとなるハンブルデン村での撮影では、その美しい田園風景にヤングらキャスト陣も魅了されていたとのこと。美しく豊かな風景の中に佇む屋敷の中には、1920年代のイギリス上流階級の人々の生活を象徴する煌びやかな小物類がヘレン・スコットの手によりセットされ、それらはキャストの中でも話題になっていたとのことです。
『帰らない日曜日』は2022年5月27日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開となります。
新メイキングカット(3点)
プロデューサーととキャストのコメント
Q コロナ禍での撮影について。
エリザベス・カールセン最初は映画を作ることが可能かどうかさえ判断ができなかった。挫けそうになった瞬間が何度かある。
スティーヴン・ウーリー映画を作っているなんて信じられませんでした。いつもウィルス検査をしていたので、もし一人でも陽性だったらどうする?と神経がすり減りました。
Q ヘレン・スコットによる屋敷の小物類ついて。
コリン・ファースオリヴィア(・コールマン)に至っては撮影後に小物を買い取れるかどうか聞いていましたよ。朝食のシーンで目の前に用意された、サーモンピンク色でフラミンゴのような装飾が施されたティーセットや、蜂の形をしたハニーポットも本当に素敵でした。キャンドルホルダーも。でもきっとそれらはここにあるから美しいのであって、自分の家に持って帰ると全く違う物に見えるのだと思います。私は本が大好きなので、図書室のセットも楽しみです。きっと、一番のお気に入りの小物は本になるだろうと思います。
■Information
『帰らない日曜日』
2022年5月27日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開!
1924年、初夏のように暖かな3月の日曜日。その日はイギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される〈母の日〉。けれどニヴン家で働く孤児院育ちのジェーンに帰る家はなかった。そんな彼女のもと、秘密の関係を続ける隣家の跡継ぎのポールから、無人の邸への誘いが舞い込む。幼馴染のエマとの結婚式を控えるポールは、前祝いの昼食会への遅刻を決め込み、邸の寝室でジェーンと愛し合う。やがてポールは昼食会へと向かい、ジェーンは一人、広大な邸を一糸まとわぬ姿で探索する。だが、ニヴン家に戻ったジェーンを思わぬ知らせが待っていた。今、小説家になったジェーンは振り返る。彼女の人生を永遠に変えた1日のことを。
監督: エヴァ・ユッソン(『バハールの涙』)
原作: グレアム・スウィフト「マザリング・サンデー」(新潮クレスト・ブックス)
プロデューサー: エリザベス・カールセン、スティーヴン・ウーリー(『キャロル』)
出演: オデッサ・ヤング、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、オリヴィア・コールマン
配給: 松竹
公式サイト: https://movies.shochiku.co.jp/sunday/
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