森田想が主演の映画『わたしの見ている世界が全て』マドリード国際映画祭(スペイン)にて 4部門ノミネート

森田想が主演の映画『わたしの見ている世界が全て』マドリード国際映画祭(スペイン)にて 4部門ノミネート

森田想を主演に迎え、中村映里子、中崎敏、熊野善啓らのキャストが揃い、佐近圭太郎監督が手掛けた新作映画『わたしの見ている世界が全て』が完成し、2022年7月20日から開催されるスペイン・マドリード国際映画祭外国映画部門に正式出品されることが決定。さらに主演女優賞(森田想)、助演女優賞(中村映里 子)、脚本賞、ヘアメイク賞の4つの賞にノミネートされました。

映画『アイスと雨音』(18)『朝が来る』(21)やNHK連続テレビ小説「エール」(20)など、数々の話題作で演技が高く評価される森田想を主演に迎えた本作は、一人の力で生きてきたつもりの主人公・遥風が、母の死をきっかけ に再会した兄弟との交流を通じて、大切なものに気付いていく物語。「個人の力で生きていくこと」がもてはやされる時代の中で、“失われつつある大事な心“を描いた作品とのことです。

製作は、モスクワ国際映画祭ダブル受賞『四月の永い夢』(17)、東京FILMeX観客賞受賞『静かな雨』(20)、カザフスタンとの国際共同制作映画・釜山国際映画祭オープニング作『オルジャスの白い馬』(20)など、国際映画祭で高い評価を受けているTokyo New Cinema。
監督は同社所属で、TAMA NEW WAVE映画祭特別賞、主演男優賞などを受賞した池松壮亮主演の短編『家族の風景』や、EXILEの小林直己主演短編ドラマ「アイの先にあるもの」など監督した佐近圭太郎。本作は『東京バタフライ』(20)に続く長編2作目。

今回、正式出品が決まったマドリード国際映画祭は、これまでに深田晃司監督の映画『さようなら』が最優秀作品賞を受賞するなど、欧州でも注目の映画祭。
また、同じく7月に開催される、アメリカ南部最大級のアジア映画祭として知られるダラス・アジアン映画祭にも正式出品が決定しています。

本作は2023年の劇場公開を目指し、今年夏には宣伝・配給に向けたクラウドファンディングの実施を予定しているとのこと。

佐近圭太郎監督のコメント

佐近圭太郎タイトルにも込めましたが、私は自分から見えている世界だけを信奉し、その他の世界への想像力がない人や、そういった振る舞いに対してずっと違和感を感じてきました。というより、今作の制作を通して、自分が心の奥底で抱いていた“違和感に気づいた”という のが本音です。
“何かを成し遂げるためには犠牲は必要だ”と時折耳にするフレーズがあります。これは自己犠牲の範疇ならば自由ですが、他者を巻き込んだ上で、これを前提化することは自己実現を目的とした欺瞞であり、ただの暴力でしかないぞ!という怒りに近い気持ちがふつふつと込み上げてきた結果、『わたしの見ている世界が全て』(英題:LONELY GLORY)という物語が立ち上がりました。
見えない所でみんなが色んな思いや葛藤を抱えて日々を生きてるし、それは決して他者から簡単に見えるものではない。そんな想いを込めた映画です。


■Information

『わたしの見ている世界が全て』

熊野遥風は、亡き父や兄妹達との価値観が合わず、大学進学を機に実家を飛び出し、ベンチャー企業で活躍していた。しかし、目標達成のためには手段を選ばない性格が災いし、パワハラを理由に退職に追い込まれる。復讐心に燃える遥風は、自ら事業を立ち上げて見返そうとするが、資金の工面に苦戦。母の訃報をきかっけに実家に戻った遥風は、これをチャンスと考え、3兄妹に実家を売って現金化することを提案する。興味のない姉と、断固反対する兄と弟。野望に燃える遥風は、家族を実家から追い出すため、兄を婿入りさせ、ニート同然の弟に仕事をあてがう。末っ子遥風による、「家族自立化計画」が始まろうとしていた。

森田想
中村映里子 中崎敏 熊野善啓 他

監督・編集: 佐近圭太郎
製作: Tokyo New Cinema
上映時間: 82分(2023年劇場公開予定)

©2022 Tokyo New Cinema

映画祭情報

●マドリード国際映画祭
外国映画部門(2022年7月22日上映)
ノミネート:主演女優賞 / 助演女優賞 / 脚本賞 / ヘアメイク賞

●ダラス・アジアン映画祭
https://asianfilmdallas.com/2022-lineup
フィクション長編部門(2022年7月22日17:30〜上映)


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