OKWAVE Stars Vol.1003は東映の配信レーベルXstream46「暴力無双 -サブリミナル・ウォー-」(配信中)主演/アクション監督の坂口拓さんと共演並びに監督を務めた榊英雄さんへのツーショットインタビューをお送りします。
Q “46分枠”の配信レーベルXstream46の第一弾の本作ですが、この企画をどう感じましたか。
A榊英雄拓ちゃん主演の映画『RE:BORN リボーン』の上映イベントに、『VERSUS ヴァーサス』(以下『VERSUS』)で共演していた僕や仲間たちが久々に集まったんです。その時に「何かやろうよ」という話をしていました。その後、東映さんから「46分枠の配信レーベルを作るので企画を募集します」という話があって、そこに企画を出したのがこの「暴力無双 -サブリミナル・ウォー-」です。ですので、この企画のために『VERSUS』のメンバーが集まった、というよりも、何かやろうかと話していたタイミングにこの企画がハマったというのが大きいです。46分でレイティングもほとんどない自由な企画だったのでここならできるぞと。
坂口拓榊さんから「何かやろう」と言われて、『VERSUS』のメンバーが集まったらやるよと答えたら、本当に全員集めてくれたので、武士に二言はない、と。みんないい年齢になって、さすがに次に集まれる企画はないんじゃないかなと思いながら、現場での“同窓会”をやっていたら作品ができあがっていた、という感覚です。だから撮影中は毎日が本当に楽しかったです。
榊英雄アクションを撮って、ご飯を作って食べて、お酒を飲んで(笑)。今回は夜の撮影がなかったので、そんな感じでみんな一緒に過ごしたので、いろいろ語り合うこともできて、濃厚な日々でした。
Q 設定や台本についてお聞かせください。
A榊英雄この作品は『VERSUS』の同窓会的なところもあるので、「やっぱり最後は森での戦いだよね」とか、そういったところからシナリオを組み立てていきました。ただ単に戦うというだけではなく、催眠といった捻った要素は脚本の光伸春さんからのアイディアで加わりました。
Q 全編アクションですが飽きさせない作品です。制作する上での秘訣などはいかがでしょう。
A榊英雄46分全部アクションで持つとは僕も思っていなかったので、拓ちゃんに相談をして、役者の個性が違うのだからそこからアクションの質を考えよう、となりました。拓ちゃんや浅井星光さんはアクションの速さがあるし、その浅井星光さんと、拓ちゃんの教え子でもある搗宮姫奈さんは“ウェイブ”を使って、女性同士の戦いにするなど、アクションのメリハリをつけました。松田賢二くんはお面や歌や長台詞を言いたい、といったアイディアを出してきたので取り入れていきました。撮っている時は46分の尺でも80分を超える長さになっていたので、どうやってまとめようかと(笑)。途中で拓ちゃんは「何でこんなに撮っているんだろう」と思っていたようですが、やっぱり終わるのがもったいなくて、撮影を重ねていったんです。
坂口拓逆に90分近く撮ったのを46分に凝縮したからうまくいったのかもね。
榊英雄拓ちゃんには編集でも助けてもらいました。アクションのどこを使って、どこを抜けばいいのか、長年やっていてよく分かっているので、それで飽きない作品にできたと思います。
Q 『VERSUS』メンバーが久しぶりに集まっての撮影はいかがでしたか。
A榊英雄僕と拓ちゃんとはその後も『魁!!男塾』で共演していて気心も知れているので不安なくできます。危ないところは全部避けてくれますし(笑)。他のメンバーも勝手知ったメンバーなので、四つ巴のところはスムーズにできました。そんな僕らの同窓会的な雰囲気の中で他の俳優たちがどのくらいのテンションで来るのか、そこが拓ちゃんのアクション監督としての役割でした。僕らはさすがに体力は昔のようにはいかないので、以前なら何テイクも撮っていたのを集中して撮ったので、何も変わりなく、充実していました。
坂口拓松本実が崖を転がり落ちるところは『VERSUS』でもやっているけど、相変わらず上手かったね。
榊英雄お芝居パートは僕が演出を進めて、アクションパートは拓ちゃんに委ねていました。ちょっと口を挟んだら怒られてしまったので黙っていました(笑)。
坂口拓撮りたいものが分かっていたから、何か言われても「いいからあっち行ってて」てね(笑)。
榊英雄僕は心配だからできる限りたくさん撮っておきたいと思ってしまうんです。でも拓ちゃんは「絶対使わないでしょ」って。「いいからあっちでご飯作っててよ」と言われてました(笑)。そんな合宿みたいな撮影でした。
Q 衣装も派手で格好いいですね。
A榊英雄拓ちゃんが演じたナックルは『VERSUS』での革のコートを意識しています。実は『VERSUS』はスタイリストがいなかったので僕らが持ち寄った衣装を基に作っていたんです。それ以降の北村龍平さんの作品に参加していたスタイリストの小林純子さんにお願いをしました。色の使い方も面白いですね。僕のコートは赤ですが、もともとは黒の予定で、裏地の赤を表にしたんです。浅井星光さんはキャミソール風だったり、搗宮姫奈さんはアクションができる女の子風の衣装といったアイディアを出していただきました。
Q 坂口拓さん、榊英雄さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A榊英雄いろいろなことを忘れて暗闇の中に没頭できるのが映画館の特権だったと思います。それができにくい時期ですので、この「暴力無双 -サブリミナル・ウォー-」は何も考えずに46分一気に観ることができると思います。“誰が強いのか”というシンプルな、このご時世の鬱積しているものを吹き飛ばせる娯楽作品ですし、何より僕らが楽しくノリノリで演じてやっているのが伝わってくれれば嬉しいです。
坂口拓公式YouTubeチャンネル「TOEI Xstream theater」もあわせて楽しんで、チャンネル登録もしてください。この作品では『VERSUS』を再現したかったですし、オマージュもたくさんあります。台本になかった決め台詞も入れました。
榊英雄自然とオマージュも多くなりましたが、『VERSUS』を観ていなくてももちろん楽しめます!ぜひ「暴力無双 -サブリミナル・ウォー-」楽しんでください。
Q坂口拓さん、榊英雄さんからOKWAVEユーザーに質問!
榊英雄この「暴力無双 -サブリミナル・ウォー-」では果たして、何発パンチが繰り出されているでしょうか。
坂口拓『VERSUS』のオマージュがたくさんありますが、どんなところか分かりますか。
■Information
Xstream46「暴力無双 -サブリミナル・ウォー-」
各種動画サービスにて絶賛配信中
※TVOD(デジタルレンタル)、EST(デジタルセル)のみです。
※配信時期は各種配信事業社にて異なりますので、各配信サイトをご確認ください。
組織から距離を置き、愛する女性との幸せな日々を過ごす元・暗殺者のナックル。だが、その日々は突然終わりを迎える。洗脳されて一般人として暮らしていたかつての仲間の暗殺者たちが次々と覚醒。職場の上司だろうが、ヤクザだろうが、相手構わず暴れまくり、ナックルの周辺にも迫ってきていた!さらわれた愛する女性を救うため、ナックルはかつての仲間たちが待ち受ける約束の森へと向かう。
坂口拓 榊󠄀英雄
松田賢二 浅井星光
津田寛治 ・ 木下ほうか
監督: 榊󠄀英雄
アクション監督: 坂口拓
製作著作: 東映
公式Twitter: @xstream46
公式HP: https://xstream46.jp/
■Profile
坂口拓
俳優としての“坂口拓”、アクション監督としての“匠馬敏郎”、そして戦劇者としての“TAK∴”。3つの異なる名義で日本のアクション映画を進化させてきた。
https://twitter.com/tak_ninnin
榊英雄
1970年、長崎県五島市生まれ。
1995年、PFFスカラシップ作品として古厩智之が監督した『この窓は君のもの』の主演で俳優デビュー。98年に自主映画『“R”unch Time』を監督する。北村龍平監督の『VERSUS』(00)の準主役に抜てきされ、『ALIVE アライヴ』(02)では主演を務める。
俳優として活動する一方で、07年に『GROW 愚郎』(桐谷健太主演)で商業映画を初監督。以降も監督としても活躍中。
https://twitter.com/izumimaria