OKWAVE Stars Vol.1017は映画『ベイビーわるきゅーれ』(2021年7月30日公開)W主演を務める髙石あかりさんへのインタビューをお送りします。
Q ご主演の経緯をお聞かせください。
A髙石あかり今年1月に公開された阪元裕吾監督の映画『ある用務員』で本作W主演の伊澤彩織さんと共演していて、事前にご覧になった関係者の方々からの私たちが演じた女子高生殺し屋の評判が良かったとのことで、スピンオフを作る案が出ているというお話を聞いていました。それがこうして主演の映画になるとは思っていませんでした。最終的にはスピンオフではなく、違うキャラクターの殺し屋コンビについての映画になりました。阪本監督をはじめ『ある用務員』を作ったスタッフの皆さんとまた作品を作ることができるということで、プレッシャーよりも楽しみの方が勝っていました。
Q 本作の台本を読まれた印象はいかがだったでしょうか。
A髙石あかりすごくコメディ要素があったので想像と違っていました。「殺し屋」という設定を聞くと、すごく怖くて残虐な暗いイメージがあると思うんです。でも、キャッチコピーの「明るい殺し屋映画」とある通り、すごく明るくてイメージが覆される、気軽に観られる映画になっていると思いました。
Q ではそんな「殺し屋」の演じた役柄についてお聞かせください。
A髙石あかり演じたちさとはすごく私と似ていると感じました。ちさとには二面性があって、明るくて天真爛漫な面と、どこか達観しているドライな子という二人の女の子が一人になっているようなところがあるんです。それは自分と共通しているところでもあるので、演じる上での不安はあまりなくて、私自身が演じたいと思うような子が台本に書かれていました。伊澤さんもまひろ役が似ているとおっしゃっていました。伊澤さんとの関係性を『ある用務員』のときに作ることができていたこともあって、今回のオフビートなコメディも演じやすいなと思いました。
Q 二面性のある役どころということで、どのように演じようと思いましたか。
A髙石あかりちさとの二面性をはっきり見せたいと思いました。ちさとは怒ると豹変するし、その怒りが解けるのも早いです。急に怒ったり、急にドライになったりするような瞬発力を大事にしました。観ている方が「人が変わったのかな」と思うくらいがいいなと。普段のちさとはちょっとダラダラしているし口調も舌っ足らずですが、殺し屋として振る舞うときは立ち方も違えば態度も違いますし、そこは意識した部分もあれば自分でも無意識に切り替えができていたところもあります。
Q ガンアクションはいかがでしたか。
A髙石あかりこんなにしっかりしたガンアクションは初めてで、アクション監督の園村健介さんにしっかりと教えていただきました。ちさとは長年殺し屋として過ごしているので、私も銃の扱いに少しでも慣れるように、撮影の合間もずっと小道具の銃を持っていました。一度、休憩中にその銃を持ったまま外に出てしまったことがあって、通行中の方々を驚かせてしまったことがありました(笑)。
Q 女子高校生からメイドなど様々な姿を披露されましたが、衣装についてはいかがでしたか。
A髙石あかり2人のお家のシーンで、ちさとが金色のパンツに、おばあちゃんが冬に着るような上着姿でいるのがお気に入りです。「こんな人いるの」というところがちさとらしいなと思っています。アキバのメイド姿は伊澤さんが恥ずかしがっていましたが、かわいいのでぜひ注目して観てください(笑)。
Q 挿入歌「らぐなろっく ~ベイビーわるきゅーれ~ feat. Daichi」も担当されました。
A髙石あかり私の名前で歌うこと自体に怖さもありますが、皆さんの反応が楽しみなところでもあるんです。挿入歌をSNSで「かわいい曲です」と発表した際に、ファンの方から「殺し屋なのにかわいい曲なの」と驚かれて。『ベイビーわるきゅーれ』は私の中では明るいかわいい映画なので、ぜひご覧になって、キャラクターも含めて愛おしい気持ちになっていただければと思っています。
Q 撮影現場の雰囲気についてお聞かせください。
A髙石あかり関わっている皆さんがこの『ベイビーわるきゅーれ』という作品が大好きなんだということが伝わってくる現場でした。実は、撮影初日が映画冒頭のコンビニでのアクションシーンだったのですが、スタッフの皆さんの中には「この映画はどんな作品になるのだろう」「この設定で大丈夫なのだろうか」という反応もあったそうなんです。それが、ちさととまひろが映画の中で初めて対面するシーンを撮ったときに「こういう作品なんだ」と皆さんが理解されたそうで。その最初の1日で全体の距離感がグッと縮まったような感覚でした。
Q そんなクランクインだったのですね。ご自分では撮影前の自信のほどはいかがだったのでしょう。
A髙石あかり少人数で行った本読みのときに、伊澤さんとの空気感的にも「これは楽しみだ!」という自信が芽生えていたんです。皆さんが同じ方向を向いていた愛のある現場でした。
Q まひろ役の伊澤彩織さんとの共演について改めてお聞かせください。
A髙石あかり初めてお会いしたときから、お話していてもテンポ感も合っているし、すごくナチュラルに接していられるのが自分でも驚きでした。台本5ページ分以上の長台詞と長回しがあって、2人でずっと練習しているときは「大丈夫かなあ」とお互いに話していましたが、いざ本番になるとスイッチが入って演じきれました。それも伊澤さんとのお芝居だったからかなと思います。自分でも想像できないくらい、ちさととして演じきれたので、伊澤さんとの関係性のおかげでもあるなと感謝しています。
Q 本作を通じて新しい発見や学びなどはありましたか。
A髙石あかり私は舞台に多く出演させていただいていて、「舞台の芝居だね」と言われたことがあるんです。その言葉があったから、今回の映画主演にあたっては悪い意味で舞台の芝居にならないよう、今までとお芝居に対してアプローチを変えてみようと取り組むきっかけにもなりました。完成したこの映画を観た方々から「ナチュラルな演技だったね」と言われることが多くて、それがすごく自信になったし、気づきにもなりました。これからもお芝居をしていく上で、『ベイビーわるきゅーれ』が女優として一皮むけた作品になったのかなと思います。言われた言葉があったからこそだと思うので、いまでは感謝の気持ちでいっぱいです。
Q 今後の抱負についてお聞かせください。
A髙石あかり映画に触れること自体が私にはとても大きなことで、それが主演ということでとても光栄な気持ちです。女優としてひとつ大きくなれた作品でもあるし、信じられないくらい楽しい経験だったので、もっと映像作品にも携わりたいですし、映画に触れたいです。いろんなことに貪欲に挑戦していきたいです。
Q 髙石あかりさんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A髙石あかり皆さんが思っている「殺し屋」のイメージとはきっと違う作品になっています。「殺し屋」の日常を描いている作品で、高校を卒業したばかりの社会人になったちさととまひろの2人が家事やアルバイトにも奮闘するお話です。皆さんが仕事や家事で悩んだり難しいと感じていたり、そんなこともあったと共感できるところがたくさんある作品なので、何か自分に通じるものを持ち帰っていただけたらと思います。アトラクションのような作品ですし、私はかわいい作品だと思っています。オリジナル脚本の作品ですので、予備知識なく楽しんでいただけます。コロナでまだまだ大変な時期ですが、楽しい気持ちになっていただければと思います。
Q髙石あかりさんからOKWAVEユーザーに質問!
髙石あかり私たちが吸っている空気ですが、これは敷き詰められているのでしょうか。地球上の空気がどういう構造になっているのか分かりやすく説明していただけたら嬉しいです。
■Information
『ベイビーわるきゅーれ』
女子高生殺し屋2人組のちさととまひろは、高校卒業を前に途方に暮れていた・・・。
明日から“オモテの顔”としての“社会人”をしなければならない。組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たち。
突然社会に適合しなければならなくなり、公共料金の支払い、年金、税金、バイトなど社会の公的業務や人間関係や理不尽に日々を揉まれていく。
さらに2人は組織からルームシェアを命じられ、コミュ障のまひろは、バイトもそつなくこなすちさとに嫉妬し、2人の仲も徐々に険悪に。
そんな中でも殺し屋の仕事は忙しく、さらにはヤクザから恨みを買って面倒なことに巻き込まれちゃってさあ大変。
そんな日々を送る2人が、「ああ大人になるって、こういうことなのかなあ」とか思ったり、思わなかったりする、成長したり、成長しなかったりする物語である。
髙石あかり 伊澤彩織
三元雅芸 秋谷百音 うえきやサトシ 福島雪菜/本宮泰風
水石亜飛夢 辻凪子 飛永翼(ラバーガール) 大水洋介(ラバーガール) 仁科貴
監督・脚本: 阪元裕吾
アクション監督: 園村健介
配給: 渋谷プロダクション
公式サイト: https://babywalkure.com/
公式ツイッター: https://twitter.com/babywalkure2021
©2021「ベイビーわるきゅーれ」製作委員会
■Profile
髙石あかり
2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。
2016年にダンス&ボーカルグループ「a-X’s(アクロス)」のメンバーとしてデビュー。卒業後、女優活動を本格化。2020年舞台「鬼滅の刃」で竈門禰豆子役に抜擢され話題を集める。その後も八尋寧々役でダブル主演した舞台「地縛少年花子くん-The Musical-」や舞台「バクテ!!」、舞台「おそ松さんon STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME 3~」など話題作に続々出演。2021年1月には映画『ある用務員』(阪元裕吾監督)が公開され、『とおいらいめい』(大橋隆行監督)など公開作も控える。2021年夏には再び舞台「鬼滅の刃」の竈門禰豆子役として出演予定。本作で映画初主演。
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