Vol.1027 大橋彰(アキラ100%)(映画『達人 THE MASTER』について)

大橋彰(アキラ100%)(映画『達人 THE MASTER』)

OKWAVE Stars Vol.1027は映画『達人 THE MASTER』(2021年9月10日公開)にて映画初主演を飾る大橋彰(アキラ100%)さんへのインタビューをお送りします。

Q 映画初主演についてどう受け止めましたか。

A映画『達人 THE MASTER』大橋彰横尾初喜監督からお話をいただいたときは嬉しい気持ちももちろんありましたが、「僕でいいんですか」という気持ちの方が大きかったです。どの役柄でもプレッシャーはありますが、それが主演となると、さらに一つ桁が違うものを背負うような気持ちになりました。

Q 本作の台本を読まれた印象はいかがだったでしょう。

A大橋彰シンプルで面白い台本だと感じました。記憶を無くしてしまった一人の男がいろんなことをしながら自分探しをする中にコメディ要素もあれば、男と女がひとつ屋根の下で暮らしていく話でもあるので、面白いストーリーだと思いました。

Q 何かの達人だったということしか覚えていないという、達人(たつひと)役についてどう役作りをしましたか。

A大橋彰達人は自分が何者だったのかを忘れてしまいます。僕自身は記憶を無くした体験はありませんが、それを怖いなと思う反面、映画の中で達人が「思い出さなくてもいいかな」と言うセリフがあって、例えば何かうまくいっていないときには自分をリセットしたい気持ちにもなりますし、実際にその立場になったら複雑な気持ちになるだろうなと思います。達人にとっては自分探しであり愛情探しでもあるので、その気持ちや行動には共感できました。
達人の人物像については、根は悪い人物ではないのだろうなと観ていただく方に思ってもらえたらいいなと。人の良さそうな、でもちょっと間が抜けているような人物がいいなと思って準備しました。

Q 役作りや芝居について監督から言われていたことはありましたか。

A映画『達人 THE MASTER』大橋彰監督からは役柄よりもコメディ要素について相談されることが多かったです。達人は面白い動きをしていることが多いですが、僕が考えたものもあれば、監督がそれを見ながらアイディアを出されることもありました。ですので、監督のイメージの中の面白さと現場の勢いでの面白さが組み合わさったものになっています。

Q 物語の舞台となる静子の一軒家のロケーションが素晴らしいですね。

A大橋彰鎌倉でロケをしました。鎌倉市でもちょっと閑静な庭のあるお宅でずっと撮影をしていたので、スタジオでの撮影とは感覚が違いました。シーンの準備等の待ち時間には畳の部屋でゆっくりできたり、窓から眺める景色もきれいでした。スタジオ撮影に比べて、自分も含めみんな穏やかな気持ちで居られたのではと思います。

Q ヒロイン・静子役の安倍萌生さんと家政婦・奈津役の宮本真希さんとの共演はいかがでしたか。

A大橋彰安倍さんはまっすぐな凛とした佇まいで、本人からも役柄の雰囲気が感じられました。清潔感があってお嬢様のような要素を持ち合わせていました。静子の地味な衣装ではない普段の安倍さんは見違えるようにおしゃれでしたので、役作りの準備を相当されたのだとも思います。
宮本さんは朗らかで気さくな方でした。芝居経験が豊富なので、何が起きても対応できる懐の深さを感じました。撮影中「この現場は本当に楽しいです」とずっと仰っていたのが印象に残っています。一生懸命ふざけたことをやっていらして、その表情を映像で見たらすごく面白かったのですごいなと思いました。僕が別の作品で観てきた宮本さんはシリアスな役柄が多い印象でしたが、今回のぶっ飛んだ役柄も似合っているなと感じました。
おふたりの芝居では、やはり家の中で撮影していたことがすごく良い方向に作用したなと思います。

Q 井浦新さんも強烈な役柄で登場しますね。

A映画『達人 THE MASTER』大橋彰監督と事前にどのくらい話をしたのか分かりませんが、役作りをすごく考えて現場に挑まれたのだろうなと。同時に映画がとても好きなんだろうなとも感じました。

Q 終盤のアクションシーンについてはいかがだったでしょうか。

A大橋彰アクションシーンは夜遅くまで撮影をしましたが、演じる僕らとカメラマンのコンビネーションが大事でした。監督とカメラマンさんの中で映像はできていたんだろうなと思いますが、腕の動きなど細かく撮っていったので、どんな映像に仕上がるのか自分でも楽しみでした。

Q 撮影での印象的なシーンはありましたか。

A映画『達人 THE MASTER』大橋彰海が見える庭先での静子とやり取りするシーンです。二人の気持ちが少し近づくシーンなので、この物語の中でもキーポイントになります。面白いコメディパートとは違う、達人の人間らしい、ほっこりとするシーンに仕上がったなと思います。
それと、他の出演者の皆さん、とてもアクのある役柄を演じられていて、映像の仕事をずっと経験されてきた方々の佇まいがとても印象的でした。

Q 本作を通じて新しい発見などはありましたか。

A大橋彰映像の仕事を何度かさせていただいて、完成した作品を観ると、俳優の皆さんは大げさに表現しなくてもその人物にしか見えなくて、作品への挑み方は勉強になりました。僕は役者の勉強をしてこなかったので、どうしてもお笑いの経験からか説明をしてしまいそうになるんです。お笑いは3分ほどで笑いにもっていかなければならないので、ちょっとオーバーにやったり、説明的な方が親切なのかなと思うんです。それをせずにシンプルにその場にいるのがより人間的に見えていいなと感じました。
それともともとコメディ作品が好きなのでこの映画に携われたことがやはりすごく嬉しかったです。

Q もしも記憶を無くしてしまったとしたら自分自身はどうなると思いますか。

A大橋彰仮に自分が誰だったのか分からなくなったら、今までのしがらみがなく新しいことを始められる良さがあると思います。けれども、自分には友達がいたのだろうかとか、親はどんな人だったのかなとか、結婚相手や子どもはいたのかなと考えると寂しさの方が強く出てしまうだろうなと思います。
映画の中で、奈津が「思い出しましょうよ」と達人にいろいろと世話を焼いてくれますが、達人にとっては静子と奈津と3人でいる居心地の良さそのものが救いだったと思います。もし、記憶を無くして目覚めたのが誰もいない部屋だったらもっと怖かっただろうなと。3人でいるからリスタートしようという安心感が達人にはあったのかなと思います。そういう楽しさや小さな幸せが大事なものだと感じました。

Q大橋彰さんからOKWAVEユーザーに質問!

大橋彰フルーツを美しくカットできる人やすごいドリフトできれいに駐車できる人がいますが、この映画のタイトルにちなんで、これを観た方がいいという達人技を教えてください。

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■Information

『達人 THE MASTER』

大橋彰(アキラ100%)(映画『達人 THE MASTER』)2021年9月10日(金)シネマート新宿/心斎橋ほか全国順次公開

両親を事故で亡くし心を閉ざしている資産家・牧田家の跡取り娘、静子。祖父が遺した豪邸で家政婦・奈津と二人で暮らしていた。ある日、奈津が窓から落としてしまった鉢が、偶然通りかかった男の頭を直撃。男は命に別条はなかったものの記憶喪失になってしまう。奈津は事故の責任を感じ、記憶が戻るまで男を牧田家で面倒を見ることを提案する。
「俺は何かの達人だった気がする…」男の言葉をヒントに、記憶を戻すための作戦!?が始まった!
一体男は何の達人だったのか。そして男の全ての記憶が戻った時、静子や奈津をも巻き込むある計画が動き始める。

大橋彰(アキラ100%) 安倍萌生 宮本真希
榊英雄 山口森広 織田あいか 中山祐太 秋山勇次
森下能幸 井浦新

原案・監督: 横尾初喜
配給: SDP

公式サイト: https://tatsujin-the-master.com/

©ゴールデンツリー/「達人 THE MASTER」製作チーム


■Profile

大橋彰

大橋彰(アキラ100%)(映画『達人 THE MASTER』)1974年8月15日、埼玉県生まれ。
2017年ひとり芸日本一を決定する『R-1ぐらんぷり2017』で優勝を果たす。その後、お笑い芸人として活躍する傍ら、横尾初喜監督作品『ゆらり』で俳優デビュー。『こはく』(19)では準主役を務める。近年では、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20)、『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』(20)などの映画に出演し、今回初の映画主演を務める。また、映画だけでなくドラマにも多く出演し活躍の幅を広げている。

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