OKWAVE Stars Vol.1030は短編映画制作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS Season1』の『Petto』にて主演を務めた吉田美月喜さんへのインタビューをお送りします。
Q 『MIRRORLIAR FILMS Season1』の中の『Petto』にて映画初主演を務められました。本作出演についてのお気持ちをお聞かせください。
A吉田美月喜「MIRRORLIAR FILMS」の企画書や『Petto』の台本を読ませていただきましたが、『Petto』の台本は、終盤の展開の映像がまったく思い浮かばない、想像を超える展開で、どう受け止めたらいいのだろうというのが第一印象でした。でも、1つのテーマを異なる映画監督がそれぞれ短編映画を撮って1つの映画にする、この短編映画制作プロジェクト自体に興味が湧いたので、春乃を演じることが楽しみでした。
Q 監督とはどんな話をされたのでしょう。
A吉田美月喜監督からは「半分は実話」と聞かされて、本当にびっくりしました。監督が小学校3年生のとき、友達から「新しい友達ができたよ」と紹介された人がアンハウスドの大人だった、という実体験を聞きました。ですがそこにはすでに2人の世界ができていて、監督自身は2人の間に入れずに見ていることしかできなかったとお話してくださって。
この『Petto』でも信じがたい出来事が起きますが監督から事前に「その意味を考えるよりも、目の前で起きていることを感じたまま素直に出せばいいです」と言われて、腑に落ちるというか、演じる上での救いになりました。
Q 監督自身のびっくりするようなエピソードが基にあるのですね。ご自身に実際にそんな出来事があったらどう反応すると思いますか。
A吉田美月喜撮影中も思いましたが、目の前で起きていることはフィクションですが、雰囲気が本当に目の前で起きているような感じがして、演じた春乃の反応は私自身の素が出ているんです。もし監督が体験した出来事に出会ったら、きっとこの映画の春乃のような反応をすると思います。
Q では、演じた春乃役についてはどの様に受け止めましたか。
A吉田美月喜すごく等身大の女の子で、私自身、春乃に似ている部分がたくさんあります。春乃には将来やりたいことがありますが、それにどう向き合っていいのか分からずにいますし、周りにも言えずにいます。そういう悩みは私にもありますし、同年代の女の子にもあると思います。監督は「気を抜いて演じればいい」と仰ってくださったので、私は肩の力を抜いて等身大の女の子でいるようにしました。春乃がそうであればあるほど、横田真悠さんの演じた幼馴染のめっちゃんの「女神のような格好良さ」がより際立つのかなと思いました。
Q 枝優花監督の印象についてお聞かせください。
A吉田美月喜監督は話しやすい雰囲気を出していてくださったので、春乃のことも作品全体のことも話すことができて、すごく格好いいお姉さんという印象でした。劇中、めっちゃんが「私は責任を持って生きている」というセリフがあります。私自身は言えない言葉ですが、監督は「私は言える」と仰っていて、そんなところも格好良くて、信念のある方だと感じました。
Q めっちゃん役の横田真悠さんとの共演はいかがでしたか。
A吉田美月喜めっちゃんの雰囲気を持っていらっしゃる方だと感じました。ほんわかされているようで、ここぞというときのセリフには重みがあるし、見た目も華やかなので、憧れのお姉さんのような存在です。
Q 終盤の驚愕のシーンについて、演じる側としてはいかがでしたか。
A吉田美月喜本当に混乱していました(笑)。人生でこんな光景を見ることはないだろうと思いましたし、目の前で何が起きているのだろうと感じました。私の目の前でやりとりするおふたりの演技力がすごかった分、妙にリアルで、起きていることの違和感が気持ち悪かったです(笑)。2人の関係性が目の前でできていて、春乃の困惑ぶりは私自身の困惑がそのまま出ています。見ちゃいけないけれども目が離せない、そんなシーンができたと思います。
Q 本作に携わって新しい発見や気づきはありましたか。
A吉田美月喜役を演じる際には、作品の中でのキャラクターの役割や意味を考えることがありますが、枝監督からは「一旦、そういうものは捨てていいです」と言われて、そのような肩の力を抜いて演じる方法もあるんだと知ることができました。ちょうど同じ時期にTVドラマ「ドラゴン桜」の撮影をしていて、そちらではしっかり役作りをして臨んでいたので、役作りといってもいろいろな作り方があるんだと学びにもつながりました。
Q 『MIRRORLIAR FILMS Season1』の中での『Petto』の見どころと、全体での見どころをお聞かせください。
A吉田美月喜全体を通しては、本作のテーマでもある「変化」について、100人監督がいれば100通りの作品があるんだという面白さがあって、私自身、それぞれの作品をワクワクしながら観ることができました。この『Petto』では、奇妙なことが起きていながらも、枝監督の持っている温かさや柔らかさも出ていて、それが居心地の良さと悪さの絶妙なバランスになっているんだと感じました。そんな違和感のバランスを楽しんでいただけると嬉しいですし、いろんな意味が込められている作品でもあるので、何か気づきにもなればと思います。
Q 「変化」というテーマを掲げられた本作にちなんで、ご自身はどんな風に変化していきたいですか。
A吉田美月喜私は芯のある女性に憧れていて、現場でお会いする女優の皆さんは、めっちゃんのセリフのように「責任を持って生きている」ように感じます。私は3月が誕生月で今年は高校卒業と18歳を迎えたのが同時期でした。もう高校生だとは言えないんだと思う反面、18歳になったことで新しい挑戦ができるんだとも感じています。自分が憧れる、芯のある女性になるための道筋はまだ分からないですが、この役は吉田美月喜にしかできないねと言われるような女優を目指したいと思っています。
Q吉田美月喜さんからOKWAVEユーザーに質問!
吉田美月喜私のこれまでで一番大きな変化はこの女優の仕事を始めたことです。皆さんにとって今までの人生で一番大きな変化はどんなエピソードだったのか、ぜひお聞かせください。
■Information
『Petto』
高校2年生の春乃は親の希望通り国立大学進学を目指しているが、本当はトリマーになりたい。しかし、ずるずると本音を打ち明けられずにいた。そんな春乃のもう一つの悩みは、幼馴染がパパ活しているという噂だった…。
監督: 枝優花
出演: 吉田美月喜、横田真悠、河井⻘葉、渡辺哲
『MIRRORLIAR FILMS Season1』
全国順次公開中
MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ)はクリエイターの発掘・育成を目的に、映画製作のきっかけや魅力を届けるために生まれた短編映画制作プロジェクトです。年齢や性別、職業やジャンルに関係なく、メジャーとインディーズが融合した、自由で新しい映画製作に挑戦します。
“変化”をテーマとした36名の監督による短編映画を4シーズンに渡りオムニバス形式で公開。初監督多数、俳優、漫画家、ミュージシャンらが参加し、一般公募枠の12作品は、419 作品の応募から選抜されました。映画祭の開催ほか、多様な作品を多様な形で国内外に届けていきます。
監督: 安藤政信 枝優花 武正晴 ⻄遼太郎 花田陵 針生悠伺 藤原知之 三吉彩花 山下敦弘 (五十音順)
出演: 安藤政信 飯島望未 宇野祥平 奥村心結 春日潤也 河井⻘葉 木村多江 友近 永井理子 仁村紗和 本田響矢 水澤紳吾 森川葵 山口まゆ 山田孝之 山中蓮名 山本浩司 山本剛史 横田真悠 吉田美月喜 渡辺大知 渡辺哲 (五十音順)
配給: イオンエンターテイメント
©2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT
■Profile
吉田美月喜
2003年3月10日生まれ、東京都出身。
女優として映画、ドラマ、CM、MVなどにて活躍中。本年は「ドラゴン桜」(TBS)、日清MCTオイル 連続Twitter朝ドラ「日々きらり」などに出演。
https://www.stardust.co.jp/section2/profile/yoshidamizuki.html
https://www.instagram.com/mizukiyoshida_official/?hl=ja
ヘアメイク: 横山藍
スタイリスト: 鈴木美智恵
撮影協力: Fogg Inc.
シャツ35,200円、パンツ47,300円/共にミオズモーキー(Koun showroom)
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