Vol.1031 俳優 笈川健太(映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』について)

俳優 笈川健太(映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』)

OKWAVE Stars Vol.1031は映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』(公開中)W主演を務めた笈川健太さんへのインタビューをお送りします。

Q W主演の経緯をお聞かせください。

A笈川健太「渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保」で毎年イメージキャラクター2名をオーディションで選び、その2人をW主演に短編映画を撮るという企画があり、そちらで選んでいただきました。オーディションでは芝居の実技もありましたが、最後はイメージキャラクターの意気込みを舞台上で話すんです。僕自身も短編映画を作っていたので、短編映画の面白さを知っていましたし、いろいろな場所で観られるようにしていきたいという話をして、選んでいただきました。

Q 台本の印象はいかがでしたか。

A映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』笈川健太第一稿では完成形よりもセリフが少なくて、僕とW主演の武イリヤさんのキャラクターの関係性が全てだと感じました。今回同時上映の大森歩監督の『春』が本当に素敵な作品だったので、この映画もいい作品になることは間違いないと思いましたし、自分たちが頑張るだけだと思いました。

Q 中学校の国語の先生である健ちゃん役についてはいかがでしたか。

A笈川健太自分とは結構ギャップのある役です。健ちゃんは人の目を見て話せない人物で、そこが難しかったです。僕は人の目を見て話をするので、それを封じた上で演じるのが大変でした。大森監督からも撮影前にその点を言われていたので、とくに気をつけていました。撮影前には地元の教会のミサに通ったり、中学校の先生をしている友人に頼んで授業を見学させてもらって役作りをしました。

Q リッちゃん役の武イリヤさんとの共演はいかがでしたか。

A笈川健太撮影期間中は他愛のない話ばかりしていました。武さんは純粋な方なので、リツ子(リッちゃん)そのもののように接することができ、自然に演じることができました。

Q 「かわいい女子生徒に恋される先生」役ですが、もし自分がその立場だったらどうしますか。

A笈川健太リツ子は夏休みに健ちゃんの過ごしている黒島にひとりで来てしまいます。自分だったらそれはまずいぞと、すぐに帰らせると思います。中学生がひとりで先生に離島まで会いに来る、というのは相当な覚悟があるのだと思います。それは健ちゃんの心を打ったと思いますし、心は揺れていたと思います。
監督とは、健ちゃんは中学校の他の生徒からは人気のない先生ですが、リツ子に好かれる理由は必要だという話をしていました。女子中学生は先生を好きになることがあると監督が仰っていて、特段その理由は映画の中では描かれていませんが、僕の授業中のシーンなど、武さんは出番がないときでも僕の様子を見てくれていて、カメラの裏側で武さんの中で作り込んでくれていたものがリツ子を通してにじみ出たのかなと思います。

Q 佐世保市の離島・黒島での撮影についてはいかがでしたか。

A笈川健太本当に良かったです。自然はキレイだし、空気はおいしいし、島の方々は皆さん柔らかくて温かい印象でした。黒島は自転車で一周できる程度の広さなんです。あちこち巡って島に住んでいる感覚を養いました。実は、撮影に入るまでに自分の中で健ちゃん像を作り込んではいましたが、今ひとつ腑に落ちないままだったんです。それが撮影2日前に島に入って、島の中を散歩したりしているうちに、健ちゃん像が完成していきました。

Q 印象に残っている撮影エピソードなどお聞かせください。

A映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』笈川健太黒島天主堂での撮影ですね。島の中での健ちゃんとリツ子の最後のシーンです。撮影は早朝で、幻想的な雰囲気だったので、現実とは思えないキレイさを感じながら演じました。実際の黒島天主堂は当時、工事中で、鉄パイプが組まれているところもあったので、その当時にしか見られない光景を見ることができたのもよかったです。

Q 本作を通じての新しい気づきなどはありましたか。

A笈川健太佐世保でお披露目上映会があって、地元の方がたくさん、それこそ座りきれないくらい観に来てくださったんです。自分は主演だという重みでいっぱいでした。その上映会場に撮影中にお世話になった民宿のお父さんとお母さんからお花が届いていて、それを見たときに、関わってくれた一人一人の映画なんだと感じました。主演だからとか、助演だから、ということではなく、関わったみんなの映画なんだと。僕は作品を作るとき、一致団結して同じ方向を見ている時間が好きなんだと、届いたお花を見たときに強く実感しました。

Q  笈川健太さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A笈川健太まずはこの映画が上映されて心から嬉しいです。自分ごとですが、10月2日に30歳を迎えて、そんなタイミングに自分のW主演の映画が公開されるなんてあまりないと思います。映画は劇場で観るからこそ感じられることもあると思いますので、ぜひ映画館でご覧いただければと思います。

Q笈川健太さんからOKWAVEユーザーに質問!

笈川健太みなさんは“あやうい恋”の経験はありますか。

回答する
※2021年10月31日まで回答キャンペーン開催中!(詳しくは上記リンク先をご覧ください)


■Information

『リッちゃん、健ちゃんの夏。』

映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』2021年10月1日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開中
※併映『春』(大森歩監督)

佐世保市在住の中学2年生のリッちゃんは、両親の離婚で、2学期から東京への転校が決まっている。夏休みの間に、恋する国語教師の健ちゃんを追って黒島にやってきたリッちゃん。
迫害された潜伏キリシタンが逃げた黒島で、死んでもいいと思うほど愛する健ちゃんとの淡い恋は実るのか…。

武イリヤ 笈川健太
大國千緒奈 藤原隆介

脚本・監督: 大森歩
配給: アルミード

公式サイト: haru-natsu-movie.jp/natsu
Twitter: @natsuharujyouei
Facebook: @natsuharujyouei
Instagram: @haru_natsu_jyouei

©渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保2019 AOI Pro.


■Profile

笈川健太

俳優 笈川健太(映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』)1991年10月2日生まれ、神奈川県出身。
2013年小劇場にて芝居を始め、数々の映画やドラマ、CMに出演。近年の出演作は、短編映画『i for get』主演(21/監督:渡邉高章)、『ナポレオンと私』(21/監督:頃安祐良)。

https://twitter.com/OIDON1002
https://www.instagram.com/kenta_oikawa1002/?hl=ja


関連インタビューとQ&A