Vol.1036 女優/モデル 武イリヤ(映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』について)

女優/モデル 武イリヤ(映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』)

OKWAVE Stars Vol.1036は映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』(公開中)主演の武イリヤさんへのインタビューをお送りします。

Q 本作主演の経緯や台本の印象をお聞かせください。

A映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』武イリヤ「渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保」での短編映画主役オーディションでグランプリを獲って主演させていただきました。
先生と生徒の恋愛には誰もが一度は憧れるものだと思います。先生のことが好きな友達もいましたので、リッちゃんが先生である健ちゃんを好きになる気持ちにも共感できました。台本を読んで、先生のことを好きになるリッちゃんの真っ直ぐな姿勢でいるところがいいなと思いました。中学生だからこそ真っ直ぐに向き合えるものだと、二度と戻れない中学生の頃の気持ちを思い出しました。

Q リッちゃんのキャラクターや中学生の気持ちをどの様に演じようと思いましたか。

A武イリヤリッちゃんの好きだと思ったらまっすぐに進んでいくところは自分に似ていて、リッちゃんの感情には同じものをたくさん感じました。
中学生の頃は多感ですし一番不安定だと思います。私が中学生のとき、1日の出来事を一言書いて先生から感想が返ってくる一言日記というものがあったのを思い出して、そのノートを探し出しました。そこには当時の悩みや考えていたことが書かれていたので、それを読み返しながら当時の気持ちを思い出しながら役作りをしました。
そんな当時の私ですが、クラス替えで仲が良かった友達とはみんな違うクラスになってしまって、一言日記に「今日もつまらなかった」「合唱コンクールの練習に参加したくありません」と書くなど、反抗的な態度だったんです。そういう態度が改まったのは高校生になって周りのことを見ることができるようになってからでした(笑)。

Q 大森歩監督から演じる上で言われていたことはありますか。

A武イリヤ基本は私の感性を尊重して任せていただいていました。監督に聞いてその通りに演じるという方法もありますが、自分が感じたように演じる方法は演じやすかったです。

Q 佐世保の離島・黒島でのお芝居はいかがでしたか。

A映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』武イリヤ私自身はこれまでに長崎にも行ったことがなくて、佐世保も黒島も初めてでした。黒島は山と海に囲まれて本当にいいところでした。佐世保は米軍基地があるからか、街なかに外国っぽいお店もたくさんあって、多文化で面白いなと感じました。
現地での撮影は会議室で読み合わせをしたときとはまったく違いました。撮影前は、まっすぐなリッちゃんのセリフは恥ずかしく感じることもあって、内心、心配だったんです。それがいざ島に来てみるとすごくしっくり来て、環境が違うだけで気持ちの作り方もこんなに違うんだと感じました。
佐世保の方言は、歌のようにイントネーションを楽しく覚えていったので、慣れてしまえば大丈夫でした。

Q 健ちゃん役の笈川健太さんとの共演はいかがでしたか。

A武イリヤ生徒と先生の距離感を大事にしたかったので、現場ではあまり関わりすぎないようにしていました。先生のことをよく知らないからこそまっすぐでいられる、そんなリッちゃんのよさが出せればいいなと思いました。笈川さんとは程よい距離感でいられたので演じやすかったです。

Q 撮影中の印象的なエピソードをお聞かせください。

A映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』武イリヤ黒島でリッちゃんと健ちゃんが花火をするシーンがあって、暗い中で照明をたくさん用意して撮影をしたからか、撮影後に宿に戻って髪を解いたら、髪の間からカメムシが3匹も出てきたんです。そのときは叫ぶこともできなかったです(笑)。人生で髪の中に虫を住まわせるなんてないのでとても印象に残っています。映画の中では虫を触るシーンもあって、虫自体が苦手なので、監督に叱咤激励されながら演じきることができました。

Q 渋谷でのシーンもありますが、佐世保との違いは感じましたか。

A武イリヤやはり島と都会では雰囲気がまったく違うなと思いました。数年後というシチュエーションもしっくりと来て、時が経ったんだと自分で実感しながら演じることができました。

Q 本作を通じて新しい気づきはありましたか。

A武イリヤ台本を読み解く上で考えすぎてはいけないなと感じました。その場でセリフを発して、相手が返してきたことをどう感じるかが一番大事なのかなと。とくに教会のシーンでは、何度かテイクを重ねる中で、台本上の相手のセリフが分かっていても、セリフを言われるのを待っているのではなく、毎回言われたときに感じた気持ちを返さなければならないのだと、芝居に慣れてもいけないと感じました。

Q リッちゃんは両親の離婚と東京への転校という環境の変化を迎えることになりますが、ご自身のこれまでの一番大きな変化はいつ頃でしょうか。

A武イリヤ高校生になって本格的に将来のことを考えたときです。その頃がこれまでの人生の中で一番悩んだり迷ったりしましたが、そこでの変化が大きかったです。

Q 武イリヤさんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A武イリヤ中学生の初々しい、純粋無垢なリッちゃんのかわいらしさと、無愛想な先生の複雑な関係にドキドキしながら、自分も中学生のときにこんなムズがゆい気持ちがあったなと思い出したり懐かしい気持ちになっていただけたら嬉しいです。黒島の風景や佐世保の市街地の町並みなど映像もきれいですし、自然の音も劇場だとより聞こえてくると思います。ぜひ劇場でご覧いただけたらと思います。

Q武イリヤさんからOKWAVEユーザーに質問!

武イリヤ皆さんの初恋についてお聞かせください。

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■Information

『リッちゃん、健ちゃんの夏。』

映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』全国順次公開中
※併映『春』(大森歩監督)

佐世保市在住の中学2年生のリッちゃんは、両親の離婚で、2学期から東京への転校が決まっている。夏休みの間に、恋する国語教師の健ちゃんを追って黒島にやってきたリッちゃん。
迫害された潜伏キリシタンが逃げた黒島で、死んでもいいと思うほど愛する健ちゃんとの淡い恋は実るのか…。

武イリヤ 笈川健太
大國千緒奈 藤原隆介

脚本・監督: 大森歩
配給: アルミード

公式サイト: haru-natsu-movie.jp/natsu
Twitter: @natsuharujyouei
Facebook: @natsuharujyouei
Instagram: @haru_natsu_jyouei

©渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保2019 AOI Pro.


■Profile

武イリヤ

女優/モデル 武イリヤ(映画『リッちゃん、健ちゃんの夏。』)2001年3月23日生まれ、千葉県出身。
映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(18)、ドラマ「刑事7人」(テレビ朝日)などに出演。雑誌「MAQUIA」(集英社)やアルビオン「IGNIS io」広告に出演するなどモデルとしても活動の幅を広げている。現在カネボウ「KATE」のビジュアルモデルを務めている。

https://trustar.co.jp/talents/iriya-take/
https://www.instagram.com/take_iriya/?hl=ja

衣装:JILL by JILLSTUART


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