Vol.1050 女優 河合優実(映画『偽りのないhappy end』について)

河合優実(映画『偽りのないhappy end』)

OKWAVE Stars Vol.1050は映画『偽りのないhappy end』(公開中)に出演の河合優実さんへのインタビューをお送りします。

Q 本作への出演や、台本を読まれた印象をお聞かせください。

A映画『偽りのないhappy end』河合優実本作のオファーをいただいた2年前はお芝居を始めた年で、オーディション無しでお話をいただいたのは初めてでした。松尾大輔監督は園子温監督の助監督をずっと務められていたことや、私はダンスをずっと続けていたので、ダンサーでもある仲万美さんが出演されるということも楽しみな要素でした。
台本を読ませていただくと、最初は私演じるユウと鳴海唯さんが演じる姉のエイミの話がしっかり描かれていたので、この姉妹だけの話になるのかと思いきや、途中からは仲万美さん演じるヒヨリなど他の女の子やいろんな人物が出てきて、予想外の方向に進んでいくと感じました。どう絡み合って映像になっていくのか、演じる人の姿も想像しながら楽しく読ませていただきました。

Q ユウの役どころをどう受け止めましたか。

A河合優実今思うと、ユウはこの物語においていろんな人たちの歯車が動き始める最初のきっかけになる人物だったなと思います。でも撮影前の時点ではユウ個人のことだけを考えていました。ユウは姉が中学卒業と同時に上京し、母も亡くし、一人で滋賀にいる時間が長くて、自分の世界を作ってしまった子です。普通だったら、他の人と話したり、関わり合うことで自分の世界と世の中の折り合いをつけて生きていくのでしょうけど、それができない弱い子だったと思います。
私自身はひとりになって自分の世界に入ることはあっても、ユウよりは周りとうまく関わっているつもりです(笑)。ユウが自分のことを外に出す時の態度は、自分とはちょっと違っていて、何だか私の妹に似ているなと感じました。私には二人妹がいて、真ん中の妹はちょっとひねくれているような、人を試すような出し方をするので、ちょっと参考にしたところはあります。

Q 松尾大輔監督から何か言われていたことはあったのでしょうか。

A河合優実監督はあえてだと思いますが、全部を提示する方ではありませんでした。「自分で物語や役柄について想像するのが俳優の仕事だ」と、後で聞いたら監督は言った覚えがないそうですが(笑)、私はその言葉を指針にしていました。

Q 姉エイミとの関係性についてはどんなお芝居を心がけましたか。

A河合優実中学卒業と同時に滋賀から一人上京してしまった姉なので、ユウの根本にあるのは「置いていかれた」という感情です。見上愛さんが演じたユウの親友マイがエイミに「ユウのことを何も知らない。本当にお姉さんなの」と言っていますが、そのマイにもユウは全てを見せていないと思うんです。ユウは人に自分を見せるハードルがすごく高くて閉じこもって1人で暮らしていたんだけど、姉に対しては期待があったのだと思います。家族だから、お姉ちゃんだから理解してほしい、という本能的な期待があるから、諦めきれない変な距離を生んでいるのかなと思います。お姉ちゃんの立場も可哀想に思います。
鳴海さんはすごく優しい方で、本当のお姉ちゃんの様に頼もしかったです。撮影での悩みも聞いてもらえました。それと、撮影前の本読みとリハーサルで声を聞いて軽やかな声質だと感じたのも印象に残っています。

Q 撮影エピソードをお聞かせください。

A映画『偽りのないhappy end』河合優実撮影中は悩むことが多かったんです。そんな中で、以前からが仲が良い見上愛さんと今回共演をして、渋谷の街を二人で歩き回るシーンがありました。見上愛さんは太陽みたいな女で、元気に渋谷の街中を歩き回ってる最中に彼女のスカートが脱げてしまうハプニングがあったんです。その時は爆笑して、迷い悩みの日々の中でのキラキラした思い出になっています。

Q 本作に出演したことでの新しい発見などはありましたか。

A河合優実いろんな俳優さんや監督さんがいる中で、撮影前にどこまで準備して持ち寄ればいいのかはその現場によって異なります。今回その部分で思い悩むことが多かったです。その先入観があったからなのか、完成した映画を観たら、鳴海さんと万美さんのトーンが映画の世界を作っていて、自分が映画の世界の中で浮いている気がしたんです。でも、それが行方不明になってしまうユウ役だったから結果的には良かったとも思いました。どういうふうに悩んでも、最終的に映ったものに意味が生まれてしまうという側面は、発見でした。

Q ではその映画全体はどの様にご覧になりましたか。

A河合優実私は鳴海さんとのシーンが多かったので、登場する他のキャストさん達が自由に発散している様子を見るのは面白かったです。台本を読んだ際のキャラクターの解釈が演じた俳優さんによって違っていたのも興味深かったです。

Q 河合優実さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A河合優実この映画に何かしら惹かれたところがあって興味を持っていただけたのなら、ぜひ劇場に確かめに来ていただければと思います。よろしくお願いします。

Q河合優実さんからOKWAVEユーザーに質問!

河合優実映画を観る時に最近は映画館と配信のどちらでも観られる作品が増えていますが、どういう基準で選びますか。

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■Information

『偽りのないhappy end』

映画『偽りのないhappy end』2021年12月17日(金)よりアップリンク吉祥寺にて公開中

中学を卒業してすぐに地元滋賀を離れ、ずっと東京に住むエイミは、母親が亡くなった後も一人で滋賀の田舎で暮らしている妹・ユウに、「東京で新しい人生を始めない?」と誘う。はじめは拒んでいたユウだがなぜか急に東京に来ることを受け入れ、一緒に暮らし始めるが、引っ越してきて早々、ユウは行方不明に…
そんな折、エイミは同じく妹が行方不明になっているヒヨリと出会う。エイミに、地元の琵琶湖で若い女性の遺体が見つかったと警察から連絡がくるが、見つかった遺体はユウではなく、なぜかヒヨリの妹だった。再び巡り合ったエイミとヒヨリは、共に犯人を捜すことになるが思わぬ方向へ…

鳴海唯 仲万美
河合優実
馬渕英里何 カトウシンスケ

監督・脚本: 松尾大輔
配給・宣伝: アルミ―ド

公式サイト: itsuwarinonai-movie.com
Twitter: @itsuwarinonai
Facebook: @itsuwarinonai
Instagram: @itsuwarinonai

(C)2020 daisuke matsuo


■Profile

河合優実

河合優実(映画『偽りのないhappy end』)2000年12月19日生まれ、東京都出身。
2019年デビュー後、映画、ドラマ、舞台、MV、CM、モデルなど多岐に渡り活躍。主な出演作に、映画『佐々木、イン、マイマイン』(20/内山拓也監督)、『サマーフィルムにのって』(20/松本壮史監督)、『由字子の天秤』(20/春本雄二郎監督)、2022年公開予定作『愛なのに』(城定秀夫監督、今泉力哉脚本)がある。

http://dongyu.co.jp/profile/yuumikawai/

ヘアメイク: 渡邊夏生
スタイリスト: 李靖華
インナートップス: MSSHEEP 27,500円(問い合わせ先:info@mssheep.com)


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