OKWAVE Stars Vol.1065は映画『灰色の壁-大宮ノトーリアス-』(2022年2月25日公開)主演の奥野壮さんへのインタビューをお送りします。
Q 台本を読まれてどんな印象を持たれましたか。
A奥野壮実話を基にした映画ということで、こんなことが本当にあったのかとまず思いました。僕たちの世代はこの映画に出てくる若者たちとはだいぶかけ離れているので、昔はこんな過激なことをする人たちがいたんだなあという気持ちと、そんな役を僕が演じるということへの不安やプレッシャーもありました。それと同時に、こういう役を求められているということへの高揚感もありました。僕にこの役を任せていただけるんだという嬉しさを感じました。
Q 演じた吉田正樹のキャラクターをどう捉えましたか。
A奥野壮台本を読んだ時点では正樹がどう思って言葉を発しているのか、理解するのはすごく難しかったです。この実話のご本人とお話させていただく機会があって、当時の心境や奥さんに対しての思いなどを聞いたことが吉田正樹という人物に近づく助けになって、役作りを進められました。
安藤光造監督からは常に「もっと恐く。もっと強く」と言われていて、その“恐い”とは何なのだろうと考える日々でした。正樹は周りの人たちに恐がられる存在でしたので、そう感じさせる表情や出で立ち、口調といったものを考えるのは、この映画での僕が表現するテーマの一つでした。
Q 現場の雰囲気はいかがでしたか。
A奥野壮この映画同様に常にピリッとした緊張感のある現場でした。和気藹々とはしていなかったのが逆に良かったと思っています。やはりこういった作品の現場には緊張感が必要だったのでありがたい環境だと。撮影中は、喧嘩シーンや誰かに怒りをぶつけたりぶつけられたりするシーンが多かったこともあり、共演者と和気藹々するのも我慢していました。だからこそ吉田正樹に近づいていけたのかなと思います。
喧嘩シーンはぶっつけ本番のようなところがありました。やはり緊張感はありますが「やってやるぞ」という気持ちになりますので、それもいい方向に進んだと思います。
Q 撮影の中で印象的だったシーンはいかがでしょう。
A奥野壮ラストシーンですね。僕自身は正樹のように妻子はいませんが、19歳の僕なりに少年刑務所に7年いて妻子に会えなかった日々というものを感じながら演じることができたので印象に残っています。
Q 少年刑務所では坊主頭を披露されていました。
A奥野壮坊主頭もそうですし、リーゼント姿も全て地毛で演じています。初めて坊主頭になりましたが、意外にきれいな丸い頭で良かったと思いました(笑)。
僕たち役者は、ビジュアルの変化でスイッチが入るところもあるので、暴走族時代の特攻服や刑務所の制服姿になることで、役への気がさらに引き締まるので、髪型もそういうスイッチが入る要素でした。
Q 本作主演を通じて新しい発見などはありましたか。
A奥野壮この作品の大きなテーマである言葉の力というものには自分自身考えさせられるものがありました。正樹にとっては何気なく発した一言が、相手との関係性や立場によって受け取り方が大きく変わってしまいます。正樹にとってはその言葉があって7年もの月日を少年刑務所で過ごすことになりますが、逆にその日々がなければもっとひどいことが起きたかもしれないし、その日々が彼を変えることにもなりました。妻の偉大さを知ることや感謝の気持ちを持つ機会にもなったので、一概に全てが悪かったとは言い切れないのかなとも思います。
Q ご自身の今後の抱負などお聞かせください。
A奥野壮ジャンルに囚われない役者でありたいなと思っています。こういったノンフィクションも、原作ものや恋愛作品など、貪欲にいろんな役に向き合っていきたいと思っています。
Q 奥野壮さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A奥野壮今までに関わったことがないような人たちがスクリーンにたくさん出てきますので、ぜひ映画館で楽しんでいただければと思います。喧嘩シーンや切羽詰まったシーンでの吉田正樹の心情を純粋な目で観て感じ取っていただければと思います。また、この映画を観ていただいた方には自分の発する言葉で相手がどう思うのかを考えてもらうきっかけになれば、より嬉しいなと思います。
Q奥野壮さんからOKWAVEユーザーに質問!
奥野壮特に主婦の方にお聞きしたいです。僕は最近自炊しているのですが、毎日の献立をどんな風に考えているかお聞きしたいです。鍋・鍋・カレー・鍋とレパートリーが少なすぎるので、ぜひ献立を考えるコツをお願いします。
■Information
『灰色の壁-大宮ノトーリアス-』
2022年2月25日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷他全国ロードショー
1996年、関東の郊外・埼玉県大宮周辺では巨大暴走族が蔓延り、日々若者の抗争が絶えなかった。
そこで一躍名を上げていたのが、県下一の勢力を誇る暴走族「桜神會」(おうじんかい)の吉田正樹だ。
しかし、その活躍を面白く思わない青葉会と、その傘下に入った暴走族「魅死巌」(みしがん)の企みにより正樹は少年刑務所に送られてしまう。
少年刑務所での酷い仕打ちに抵抗する正樹だったが、娑婆に残った桜神會のメンバーが次々と青葉会に買収され、妻や娘も不当なゆすりに遭っていることを知る。
正樹は青葉会や魅死巌への復讐を誓い、一刻も早くこの灰色の壁を出るべく、まずは模範囚となることから始めるのだった。
いま、ある男の人生を賭けたリベンジが静かに始まった。
奥野壮
紺野彩夏 金子昇 新羅慎二
吉村界人 後藤剛範 木田佳介 小嶌宣輝 濱正悟
高橋龍輝 玉城裕規 湊祥希 馬場海河
井倉光一 LUNA 兒玉遥 杉江大志 陽向謙斗 澤井一希 ID SAM BIGZAM
陣内孝則
監督: 安藤光造
配給: アルバトロス・フィルム
©2022「灰色の壁-大宮ノトーリアス-」製作委員会
■Profile
奥野壮
2000年8月21日生まれ、大阪府出身。
2017年11月、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにて「フォトジェニック」賞、「明色美顔ボーイ」賞をダブル受賞。2018年からはオスカープロモーションに所属し、同年7月に同事務所の男劇団 青山表参道Xのメンバーになる。同年9月からは特撮テレビドラマ「仮面ライダージオウ」にて主役の仮面ライダージオウ/常磐ソウゴ役で俳優としてデビュー。その後2020年7月映画『私がモテてどうすんだ』、2021年2月『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』、6月Huluオリジナル配信ドラマ「悪魔とラブソング」、6・7月NHK主演ドラマ「超速パラヒーローガンディーン」、7月FOD配信ドラマ「ギヴン」、9・10月MBS/TBSドラマ「トーキョー製麺所」、12月NHKドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」、2022年1月NHKFM主演オーディオドラマ「六人の嘘つきな大学生」など役者として活動の幅を広げている。
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