OKWAVE Stars Vol.1082は「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」にサルブラザー/猿原真一役で出演中の別府由来さんへのインタビューをお送りします。
Q サルブラザー/猿原真一役に選ばれた時のことをお聞かせください。
A別府由来「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(※以下「ドンブラザーズ」)のオーディションはもちろん演技審査もありましたが、たくさんお話しをさせていただいて、いろいろな角度から見てくださるスタイルでした。候補者5、6人で本当に何気ないような会話をするんです。ひとつ印象的だったのが「東京の悪いところを話してください」という質問で、自分だけが東京出身だったのでその質問にはびっくりしてしまいました。そんな突拍子もないような(笑)質問にもしっかり答えさせていただきました。
最終オーディションから一週間後くらいに「もう一度オーディションがあります」と連絡をいただいて…。でも実はそれはドッキリでサプライズで合格をいただきました。その時はもちろん嬉しかったですが、そこまでの一週間が地獄のような日々でした(笑)。戦隊シリーズへの挑戦は年齢的にもギリギリだと感じていて思い入れも大きかったですし、やはり最終選考まで残った以上、役を掴みたいという思いが強かったんです。決まった時は頭が真っ白になりました。とくに、このサルブラザーという“ブルー”の役を狙っていたので、狙い通りだったこともあり本当に嬉しかったです。
Q “ブルー”狙いだったとのことですが、設定などは事前に知ることができるものですか。
A別府由来オーディションの時点では全く明かされていなくて、オーディション台本の中から読み取るしかなかったです。作品はヒーローものではあるけれど、ブルーの立ち位置も含め、変わり種のヒーローを表現してみようと思いました。同じように演じても印象には残らないだろうなと思ったんです。台本から素直に演じるのではなく、みんながやらないような遊びを入れてブラッシュアップすることを意識して臨みました。結果的には、猿原真一は考えるタイプの人間だったので、僕もどちらかというと考えて行動するタイプだから役にリンクするところもあったのかもしれないです。
Q では、実際に本作の台本を受け取って、第一印象はいかがでしたか。
A別府由来「ドンブラザーズ」ではいつも2話分の台本が届くんです。台本の1ページ目にはその回の出演者の名前が書かれているのですが、第1話の台本をワクワクしながら開くと、「あれ、名前がない」と。僕の登場は第2話からだったので、そこからして今までの戦隊シリーズとは違うなと感じました。その初登場シーンも、キャラクターもセリフも変わり種でしたので、視聴者の皆さんに変人のヒーローと印象づけられるように意識して準備を始めました。放送後にはいい反響をいただけたので、ほっとしました。
Q 猿原真一役についてどのような役作りに臨まれたのでしょう。
A別府由来最初にいただいた設定資料には「シャーロック・ホームズのような洞察力」と書かれていたんです。それでホームズの本を読み返してみると、彼もなかなかの変人でしたので(笑)、頭が良いだけではないそんなところも役の参考にしました。監督からは「真一は芯のないスナフキン」とアドバイスをいただきました。でもスナフキンは芯があって格好良いことを言うからいいのになと思うんです(笑)。第2話で、「春風やなきあの人とすれ違う」と俳句を詠むシーンがありましたが、スナフキンだったら「なきあの人」は本当にいた人のことを詠むと思いますが、真一の場合はそんな人が実際にいたのかどうかではなく、コーヒー代を無料にできる熱量がなければならないという点がポイントとなるシーンだったのかなと思います。僕自身、まだ分かっていない真一のプロフィールはたくさんあるんですが、真一という人物が魅力的だからこそ、視聴者の皆さんにもそれを伝えなければとプレッシャーは大きかったです。オンエアを観てもっとこうすれば良かったという反省もありますし、僕自身の成長とともに、真一の魅力を高めていけるように頑張ろうと思いました。
Q アクションシーンについてはどのような準備をされていますか。
A別府由来これも難題なんです。戦うシーンは力を込めるイメージがありますよね。しかも、変身したサルブラザーはマッチョな姿になるので、当初は監督からも「変身後は真一とはまた違った形でアフレコしてみよう」という話がありました。それがやってみると、見た目のサルブラザーには合っているけれど、真一のセリフとのギャップが大きかったんです。それで、力が入っていないような声、それでいてちゃんと聞き取れるように響かせるという、まるで仙人が戦っているように演じましたが、それを表現するのは難しかったです。真一らしい言葉を交えながら、よりいいものを作っていこうという気持ちでいます。
僕自身のアクションについてはまだ出てきてはいないんです。真一は素面で戦うようなキャラクターではないですし、この「ドンブラザーズ」の面白いところは、自分で変身して戦いの現場に向かうだけではなく、急にドンブラスターで撃たれて現場に連れて行かれてしまうところです。これからどうなっていくのか、僕も楽しみです。
Q ドンブラザーズのメンバーらとの共演はいかがですか。
A別府由来現場の雰囲気はすごく良くて、いつも演じやすいと感じています。何と言ってもドンブラザーズの5人と脳人の3人はみんな熱量が同じく熱いんです。ちょっとでも冷めているような人がいると現場のグルーヴ感も変わってしまいますが、みんな演技に本気で貪欲です。監督や先輩のキャストにお聞きすると真摯に丁寧にアドバイスをしていただけますし、僕らで話し合うこともあります。そう言う意味でもすごく雰囲気のいい現場です。5人が揃って行動するシーンが多いわけではないのに、今それができているのは、まさに熱量が同じく熱いからだと思います。
Q 特撮作品の撮影の現場はどのような演技になるのでしょう。
A別府由来想像する部分は多いですね。例えば空中に何かがある、ということを見えているように演じるのは難しいですし、やはり放送を観て「こうすれば良かったな」と反省することもあります。でも、「次回はこうやってみよう」と考える、この繰り返しを1年間経験できるのはすごくありがたいことです。そんな作品には今後なかなか出会えないだろうから、演技面で成長させてもらえる、素晴らしい現場だと思います。特撮作品は”登竜門”とよく言われますが、現場にいて本当にそうだと実感しています。
Q ヒーローを演じるということについて思うところをお聞かせください。
A別府由来僕が子どもの頃から観てきたヒーロー作品は、いつもヒーローが正しい側でした。でも、僕は悪役側にも悪役ならではの正義があるのかなと思って観ていましたし、そういう作品が増えてきているのかなとも思います。僕はなるべく両者の立場で物事を見て考えて行動しようと心がけています。何で敵になってしまったのだろうと思いを巡らせたりもします。今回の「ドンブラザーズ」にはダークヒーローの側面もあると思っています。とくに脳人たちはそんな存在だと思います。第1話から、脳人ははるかを助けますし、欲望から生まれるモンスター・ヒトツ鬼を倒すという使命を持っています。僕らドンブラザーズもヒトツ鬼を倒して人間を元に戻そうという正義があるので、そんなお互いの正義がぶつかり合うということも、この戦隊シリーズでの新しいヒーロー像を描いた作品だと思いますし、「ドンブラザーズ」の魅力になるのだろうなと思います。
Q 約1年の放送を通してご自身はどうなっていたいですか。
A別府由来僕自身はこれからも役者として頑張っていきたいので演技面での成長はもちろんですが、人間として成長していたいです。1年間共にするメンバーがいるので、自分の直した方がいいところにも気づけるし、直していける環境だとも思います。しっかり自分を見つめてどうすればもっと活躍できるかも考えていきたいです。それと、もっと自分のことを知ってもらうためには、自分が想定していないことでもチャレンジしていきたいです。目標は、僕自身が子どもの頃からドラマを観て俳優の方々の演技からいろいろな影響を受けてきたように、僕も誰かのきっかけとなる存在になりたいです。
Q ご自身の芸能活動のきっかけをお聞かせください。
A別府由来小さな頃からドラマなどを観てきて役者に興味がありました。高校生の時には結構たくさんの事務所からスカウトをされていたんです。その中の1社が今所属している事務所です。でも、その時は落とされてしまったんです。「スカウトされたのに落とすんだ」と当時はショックもありましたが、落とされたからこそできた経験もたくさんあります。美容師としての社会経験もそうです。もしも高校生の時に入ることができていたらきっと調子に乗っていたと思うんです。そう言う意味でも、落としてもらったから人間力を上げる、自分が変わるきっかけになったと思います。美容師になったのも芸能界を諦めたからではなく、むしろ元々のきっかけのひとつでもあったんです。自分自身が美容院に行くようになってからスカウトされるようになったので、自分もそういうきっかけとなる人間になりたいと思ったんです。でも、もっと多くのきっかけとなる存在になりたいと思うようになって、一度は蓋をした思いに再チャレンジしようと決めました。今度は認めてもらうのが自分が芸能界に入る第一歩だと思って、再度この事務所の門をたたきました。そういう気持ちは今後の芸能活動そのものにも関わってくるだろうなと感じていたので、所属が決まった時は本当に嬉しかったです。所属して3年になりますが、ここから応援してくれた方々へ恩返しができるのかなと思っています。
Q 別府由来さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A別府由来今回の戦隊シリーズは革新的なことをしようと立ち上がった作品だと思います。今までの戦隊シリーズが好きな方が「ドンブラザーズ」を観たら、最初はびっくりするかもしれませんが、特撮ファンの皆さんが飽きないような格好良いシーンもたくさんあります。戦隊シリーズは子ども向け番組ではありますが、「ドンブラザーズ」は子ども以外の世代が観ても楽しめる物語だと感じていますので、全員が相当な覚悟で取り組んでいます。戦隊シリーズをもっと大きな存在にしたいですし、たくさんの方に観ていただきたいと思っています。個性バラバラなドンブラザーズのメンバーがどうつながっていくのか、脳人の存在は何なのかなど注目ポイントがたくさんありますので、ぜひ毎週観ていただけたらと思います。
Q別府由来さんからOKWAVEユーザーに質問!
別府由来「取り柄は何ですか」と聞かれると、185cmくらいある身長と、花粉症がないことと言い続けたんです。でも、今年とうとう花粉症になってしまって、取り柄がひとつ無くなってしまいました。皆さんに花粉症対策をぜひ教えてほしいです。
■Information
「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」
テレビ朝日系にて毎週日曜9:30〜放送中
ことーしことし…
《桃太郎》をモチーフにした、いまだかつて見たことのないヒーローが誕生!
桃太郎が、サル・イヌ・キジをお供に鬼退治したように、
ドンモモタロウ(レッド)が、サルブラザー(ブルー)、イヌブラザー(ブラック)、キジブラザー(ピンク)、さらにオニシスター(イエロー)とともに悪に立ち向かう。
その名も『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』!
https://www.tv-asahi.co.jp/donbro/
©テレビ朝日・東映AG・東映
■Profile
別府由来
1998年11月24日生まれ、東京都出身。
2020年より芸能活動開始。
FODオリジナルドラマ「ヒミツのアイちゃん」でドラマデビュー。東京FM「Festival out」のメインパーソナリティをつとめる。「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」サルブラザー/猿原真一役で出演中。
https://www.stardust.co.jp/section1/profile/beppuyuki.html
https://www.instagram.com/beppu_yuuki/