Vol.1091 モデル/俳優 せとらえと(映画『頭痛が痛い』について)

せとらえと(映画『頭痛が痛い』)

OKWAVE Stars Vol.1091は映画『頭痛が痛い』(公開中)にて映画初出演にてW主演を飾ったせとらえとさんへのインタビューをお送りします。

Q 映画初出演でW主演の鳴海役を務められました。

A映画『頭痛が痛い』せとらえと鳴海役にはオーディションで選んでいただきました。オーディションの募集要項に書かれていたあらすじを読んで、鳴海にすごく共感したんです。守田監督がこの映画を撮るきっかけとなった女子高生の事件のことも知って、この映画に出たいという思いが強く芽生えました。オーディションでは監督から「死にたいと思ったことはありますか」と聞かれたのが印象的でした。決まった時には、すごく嬉しかったですし、役を演じ切る責任感も同時に感じました。

Q 台本の印象と鳴海の役柄についてはいかがでしたか。

Aせとらえとみんな幸せになってほしいなと感じさせる台本でした。梶井基次郎の「檸檬」に感化されたいくが、遺書を投函するという風に発想を転換しているところも面白いなと感じました。
セリフのあるお芝居には初挑戦でしたので、右も左も分かりませんでしたが、鳴海と同じ年頃の時の自分と重なる部分も多かったので、当時の気持ちを思い出しながら台本とすり合わせていったので、役作りには過去の自分が役に立ちました。
監督からは、私にも、いく役の阿部百衣子さんにもとくに「こうしてください」と言われることはなく、自由に演じさせていただきました。
鳴海はやさぐれているように見えて、すごく繊細で、不器用で生きるのが下手な子です。そこは昔の自分とすごく重なっているんです。鳴海は援助交際や自傷をしてしまいますが、本人もそれをしてはいけないと分かっていても、自分の首を絞めるような行動をして、その結果自分の居場所もなくなってしまっています。そんな鳴海を演じながら、この子には幸せになってほしいとずっと願っていました。

Q いく役の阿部百衣子さんとの共演や現場の雰囲気はいかがでしたか。

Aせとらえと順撮りだったので、阿部さんとは撮影が進むにつれ、仲良くなっていきました。
映画主演が初めてでしたので、何をするのが正しいのか分かりませんでしたが、スタッフさんと一緒に映画を作っているという気持ちがすごくありました。そういう意味でもすごくよい現場でした。
終盤の山のシーンは2月の撮影でとても寒くて大変でした。重要なシーンでしたので靴下を二重にはいて、がんばって取り組みました。

Q 撮影当時はコロナ禍以前ということで、今振り返ってみるといかがですか。

A映画『頭痛が痛い』せとらえと2018年12月から2019年5月の約半年に渡る撮影で、同じ年に初上映をして、その後「ぴあフェルムフェスティバル」での上映があって、そこからさらに2年経っています。今回の劇場版は再編集版になりますが、その間にはコロナがあって、ウクライナでは戦争が起きていて、人との溝が深まってしまっています。私自身、撮影当時に感じた気持ちとはガラッと変わっているような気もしますし、2年前に観てくださっていた方も含め、今回の上映でどのように受け止められるのだろうとも思います。映画をご覧になる皆さんがどんな感想を抱くのかとても興味があります。

Q 生き辛さを体現するような鳴海を演じて思うところはありましたか。

Aせとらえと鳴海は泥くさく生きています。私はそんな生き方を否定したくないです。「死にたい」と言いながらも必死に生きている姿、それでも生きているという力強さが良いなと思うんです。今の時代、憂鬱な気持ちを抱えている方はたくさんいると思います。この映画を観ていただいて、泥くさくてもいいから生きていてほしいし、生命力の力強さを感じ取ってもらえたらと思います。

Q 本作を通じて新しい発見などはありましたか。

Aせとらえとこれまでの映画では「命を大切に」「死んではいけない」といった、捉え方によっては綺麗事に聞こえるようなセリフが出てきますが、この映画では死にたい気持ちを否定するのではなく、その気持ちに寄り添っているのが新しいなと感じました。誰もが何かを抱えていると思いますので、思うところがある方にはとくに観ていただけたらと思います。

Q ご自身の今後の抱負についてお聞かせください。

Aせとらえとこの映画を通じて自分自身、成長させてもらえました。初上映を観た時には「もっとお芝居がしたい」という思いが強く湧いてきました。これからもたくさんの作品に出演して、たくさんの人に出会いたいです。

Q せとらえとさんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

Aせとらえと「死にたさの度合いを勝手に測るんじゃない」と監督は仰っているのですが、まさにそういうことが行われてしまっています。憂鬱で誰かに相談したくても何を言われるか分からないから言いたいことがどんどん言えなくなってしまう人も多いと思います。そういう方に寄り添っている映画ですので、ぜひ映画館でご覧いただければと思います。

QせとらえとさんからOKWAVEユーザーに質問!

せとらえとレモンを使った料理で一番好きなものはなんですか。

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■Information

『頭痛が痛い』

映画『頭痛が痛い』アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開中

東京五輪に向けた新国立競技場の建設が進む 2018 年の東京。不登校気味の高校生・鳴海はライブ配信を行うことにより、行き場の無さを埋めようとする。鳴海の同級生・いくはいつも明るく振る舞う反面、形容しがたい憂鬱な気持ちを吐き出せずにいた。ある日いくは、梶井基次郎の『檸檬』のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函することで憂鬱を晴らそうとする。その遺書を読んだ鳴海と、フリージャーナリストの直樹は、いくが発するSOSを感じ…

出演: 阿部百衣子 せとらえと
脚本・監督: 守田悠人
配給: アルミード

公式サイト: zutsugaitai-movie.com
Twitter: https://twitter.com/eiga_zutugaitai
Facebook: https://www.facebook.com/zutsugaitai
(c)KAMO FILMS


■Profile

せとらえと

せとらえと(映画『頭痛が痛い』)1991年7月29日生まれ。兵庫県出身。
フリーランスモデル・俳優。
映像作品をメインとして、アーティストのミュージックビデオ、ショートドラマ、映画などに出演。趣味・特技はピアノ。本作で映画初主演。

https://cetoraet.amebaownd.com/pages/2834335/page_201602191132
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https://www.instagram.com/cetoraet/


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