Vol.1116 女優 上原実矩(映画『ミューズは溺れない』について)

上原実矩(映画『ミューズは溺れない』)

OKWAVE Stars Vol.1116は映画『ミューズは溺れない』(2022年9月30日公開)主演の上原実矩さんへのインタビューをお送りします。

Q 本作主演の経緯をお聞かせください。

A映画『ミューズは溺れない』上原実矩本作には淺雄望監督からオーディションにお声がけいただいて主演させていただきました。撮影はちょうど3年前、2019年の夏でした。完成したのは昨年で、今年になって劇場公開ということで気持ちが追いついていないような少し不思議な感覚です。この映画は自主制作という括りで、撮影時にはいつ公開されるのか決まっていなかったので、こうして劇場公開されることで、いろいろな方に観ていただける機会があるのはありがたいことだと感じています。

Q 台本の印象はいかがだったのでしょう。

A上原実矩悪い意味で引っかかるところはなく、主人公・朔⼦たちのいろいろと悩んだり模索している気持ちが分かると思いながら読みました。女子同士の恋愛感情の心の動きも描かれていますが、その部分も理解できました。

Q 朔⼦をどう演じようと思いましたか。

A上原実矩朔⼦は少し家庭環境が複雑ですが、良くも悪くも色がなく、何か強い主張があるわけでもないです。そんな子をどう演じるかというより、どう寄り添っていけばいいかを考えました。長編映画の主演は初めてでしたので、現場にどう入ればいいのかを含め、考えることが多かったです。

Q 現場や淺雄監督についてはいかがでしたか。

A上原実矩淺雄監督も初めての長編で、今にしてみればいい思い出ですが、現場はトラブルも多くてなかなか大変だったんです。私も長編初主演ということで、20歳前後という年齢的にもどう伝えていけばいいのか考えてしまうこともあって、演じることだけでいっぱいいっぱいでした。
完成を目指して取り組んでいた監督のことを思うと、もともと劇場公開という出口が決まっていない中で取り組めるのは誰にでもできることではないですし、その心持ちや姿勢、エネルギーみたいなものから刺激を受けました。映画は観てもらって、評価を受けて初めて形になるんだと、改めて感じました。

Q 本作に携わって、新しい気づきなどはありましたか。

A映画『ミューズは溺れない』上原実矩この映画を通じて、作品は撮るだけではなく、人の目に触れて初めて羽ばたくものだと実感しました。観ていただいて評価されて、初めて完成するものなんだと。この映画自体が、物づくりをする高校生のお話なので、作品作りとは何なのかを感じ取れました。初めて自主制作映画の現場に入って、映画が外に出ていく過程を見させていただいた経験が大きかったです。今自分がいるマネジメントチームにも監督や写真家の方がいて、クリエイターの方たちと話す機会が増えています。作品に対する思いが年々深まっているので、この映画は自分の中で大きな経験になりました。

Q 完成した映画をどうご覧になりましたか。

A上原実矩まだ自分の演技のことにしか目がいかないので、客観的には観ることができていないです。映画祭で賞をいただいて、自分も嬉しかったですが、周りが喜んでいるので良かったと思いました。芝居は正解がないので日々模索してばかりですが、賞をいただいて身近な方が喜んでいるのを見ると、ひとつ恩返しができたのかなと思います。

Q この映画はどんな人に勧めたいですか。

A映画『ミューズは溺れない』上原実矩高校生の話ですが、群像劇なので全年齢の方に観ていただけると思います。こうして何かを作って発表すると、その作品は子どものような感覚になります。それがひどい評価だと自分も否定された気持ちになってしまいますので、公開されることへの怖さもあるんです。けれども自分のことを絶対的に肯定してくれる存在と出会えることもあると思います。映画に出てくる当人たちはいろいろ悩みを抱えていますが、爽やかな青春群像劇ですので、肩肘貼らずに気楽に観ていただければと思います。そして自分というものを肯定できる、背中を押しているような映画になっていればいいなと思います。

Q 上原実矩さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A上原実矩人間関係もそうですが、出してみないとどう転がるか分からないと最近よく思います。それが自分の予期しない方向に行って、落ち込んでしまうこともありますが、落ち込むこと自体は悪いことではないと思います。劇中でもトライアンドエラーという言葉が出てきますが、創作に限らず、人生の中でいろんな人と出会うことも同様に、たとえ失敗しても、どんどん挑戦していくことができればいいのかなと思います。

Q上原実矩さんからOKWAVEユーザーに質問!

上原実矩今までの人生で出会った衝撃的だった、という人のことを教えてください。

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■Information

『ミューズは溺れない』

映画『ミューズは溺れない』2022年9月30日(金)〜10月6日(木)テアトル新宿、 10月14日(金)・10月15日(土)シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開

美術部に所属する朔⼦は、船のスケッチに苦戦している最中に誤って海に転落。それを⽬撃した⻄原が「溺れる朔⼦」の絵を描いて絵画コンクールで受賞、朔⼦の絵は学校に飾られるハメに。さらに新聞記者に取材された⻄原は「次回作のモデルを朔⼦にする」と勝⼿に発表。朔⼦は、悔しさから絵の道を諦め、代わりに壊れた鳩時計などを使って造形物の創作に挑戦するが、再婚した⽗と臨⽉の義⺟、そして親友の栄美と仲違いしてしまう。

上原実矩(『この街と私』) 若杉凩(『ジオラマボーイ・パノラマガール』)
森田想(『アイスと雨音』)
広澤草 新海ひろ子 渚まな美 桐島コルグ 佐久間祥朗 奥田智美 菊池正和 河野孝則
川瀬陽太

監督・脚本: 淺雄望
配給宣伝: ムービー・アクト・プロジェクト
配給協力: ミカタ・エンタテインメント

https://mikata-ent.com/movie/1205/
https://mobile.twitter.com/musehaoborenai

©カブフィルム


■Profile

上原実矩

上原実矩(映画『ミューズは溺れない』)1998年11月4日生まれ、東京都出身。
映画『君に届け』(10)で俳優デビュー。独特な個性から、『暗殺教室』(15/羽住英一 郎監督)、『来る』(18/中島哲也監督)や『⻘葉家のテーブル』(21/松本壮史監督)など多数の映画やドラマ、大手企業広告に出演。本作で第22回TAMA NEW WAVEコンペティションベスト女優賞を受賞。

https://www.hirata-office.jp/talent_profile/woman/miku_uehara.html
https://www.instagram.com/miku_uehara/?hl=ja


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