Vol.1117 俳優 中川翼(映画『耳をすませば』について)

中川翼(映画『耳をすませば』)

OKWAVE Stars Vol.1117は映画『耳をすませば』(2022年10月14日公開)に中学生の天沢聖司役で出演の中川翼さんへのインタビューをお送りします。

Q このタイトルはジブリのアニメ版も有名ですが元々ご存知でしたか。

A中川翼アニメは金曜ロードショーで観ていました。出演が決まってから原作漫画を読ませていただいて、アニメではバイオリン職人を目指していた聖司が原作では画家を目指していたんだと、その違いが印象的でした。

Q 平川雄一朗監督の映画への出演は3本目となりますが、出演の経緯についてお聞かせください。

A中川翼プロデューサーさん達との顔合わせがあり、聖司役の出演が決まりました。
その後に平川監督とお話する機会があり、監督が考える天沢聖司像をお聞きしてそのイメージを共有しました。僕の中での聖司像は、きれいで清潔感のある男の子という印象でしたが、監督からは「もっとプライドが高くて、みんなからは王子様のようにキラキラしているように見える人物だ」と。それに近づけていこうと準備しました。

Q 役作りは順調でしたか。

A中川翼撮影前にリハーサルをたくさん重ねてから現場に挑みました。リハーサルの時に、監督から「松本潤さん主演の「花より男子」を参考にしなさい」と言われました。他にも「木村拓哉さんの佇まいを研究してきなさい」と。その2つを言われて、家に帰って早速映像など見て研究して、それを取り入れて演じてみたら今度は「寄せすぎだ」と(笑)。寄せすぎたところを調整しながら聖司像を固めていきました。

Q 本作では聖司はチェロ奏者を目指しています。実際にチェロを演奏してみていかがでしたか。

A映画『耳をすませば』中川翼チェロはこの映画で初めて挑戦しました。撮影が始まる前の2020年の2月頃から指の動きやコードの押さえ方の練習を始めて、その後の緊急事態宣言で撮影が中断してからもずっと家で練習していたので、撮影再開となった7月まで半年くらいの練習期間になりました。
クランクインの日は松坂桃李さんとの演奏シーンだったんですが、その時は全然上手に演奏できませんでした。隣に松坂さんがいて、自分とは比べものにならないくらい上手すぎて「これはまずいぞ」と。家で練習を続けたので、撮影が再開した後の演奏シーンでは自分でも上達していることが感じ取れました。でも、松坂さんの演奏には勝ててないなとも思いました。左手での弦の押さえ方は何とかなるのですが、右手の弓を持つ動きが難しかったです。

Q 雫役の安原琉那さんとの共演はいかがでしたか。

A映画『耳をすませば』中川翼安原さんは映画初出演とのことで、撮影期間中も、お昼休みの間にも、監督と助監督とセットを使って練習していました。頑張っている姿をずっと見ていました。
安原さんは雫そのままの子だなと思います。初めて会ったのは雫役のオーディションの時だったんですが、安原さんを見て「この子に決まるだろうな」と直感したんです。安原さんに決まって、やっぱりなと思いました。アフレコがあって再会した時も、ドタドタと勢いよく駆け込んできて「何か変わったんだけど分かる?」と聞いてきたんです。「身長が5センチも伸びたんだよ」と報告してきて、そんなところも雫みたいだと思いました。いつも元気で純粋さがあふれていて、かなわないなと思いました。現場で共演していてとても楽しかったです。

Q 撮影で印象的だったことは何でしょう。

A中川翼地球屋の中でチェロを演奏するシーンです。地球屋のレトロな雰囲気や空気感を味わいながら、練習してきたチェロを弾いたので印象に残っています。地球屋のセットは、バロンをはじめ原作やアニメそのままで、自分がその世界に入ったような気持ちになりました。

Q 演じられた中学生時代の聖司と雫の物語に10年後の物語が加わり、完成した映画をどうご覧になりましたか。

A中川翼色んな想いが溢れましたが、やっぱり松坂さんのチェロの演奏シーンには感動しました。弾いている姿の格好良さもそうですが、弾いている時の表情が楽しそうで、こちらも楽しくなって鳥肌が立ちそうになるくらいでした。それと杏さんが歌うエンディングの「翼をください」も素晴らしくて、感動しました。

Q 本作の出演を通じて新しい発見などはありましたか。

A中川翼松坂さんと演奏するシーンで、松坂さんの演奏している姿をできるだけ真似てみました。その時にカメラマンさんから「今、松坂桃李に見えたよ」と言ってもらえたんです。別のシーンの表情でも同じように言ってもらえて、演じることで誰にでもなれるんだということを改めて感じました。幼少期にいろいろな方の子ども時代を演じて、似ていると言われてきましたが、この年齢になってもそれができるということを再確認できました。
監督からは松坂さんというよりも「天沢聖司になれ」とずっと言われていたんです。だから僕の考えた天沢聖司と松坂さんの考えた天沢聖司がうまく重なって同じ人物に見えたのかなと思います。

Q 本作に因んで、ご自身の10年後はどうなっていたいと思いますか。

A中川翼僕はいま幸せな毎日を過ごすことができているので、10年後も今の自分が望んでいる俳優でいられるように、自分は幸せだと思えるような人生を送っていてほしいなと思います。

Q 中川翼さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A中川翼中学生でしか味わえない恋愛や青春の甘酸っぱさを映画館の大画面で体感していただきたいです。ぜひご覧ください。

Q中川翼さんからOKWAVEユーザーに質問!

中川翼皆さんの中学時代の思い出を聞かせてください。

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■Information

『耳をすませば』

映画『耳をすませば』2022年10月14日(金)公開

読書が大好きで元気いっぱいな中学生の女の子・月島雫。
彼女は図書貸出カードでよく見かける、ある名前が頭から離れなかった。
天沢聖司―――全部私よりも先に読んでる―――
どんなひとなんだろう。
あるきっかけで“最悪の出会い”を果たした二人だが、聖司に大きな夢があることを知り、次第に惹かれていく雫。
聖司に背中を押され、雫も自分の夢を胸に抱くようになったが、ある日聖司から夢を叶えるためイタリアに渡ると打ち明けられ、離れ離れになってもそれぞれの夢を追いかけ、また必ず会おうと誓い合う。

それから10年の時が流れた、1998年。
雫は、児童書の編集者として出版社で働きながら夢を追い続けていたが、思うようにいかずもがいていた。
もう駄目なのかも知れない―――そんな気持ちが大きくなる度に、遠く離れたイタリアで奮闘する聖司を想い、自分を奮い立たせていた。
一方の聖司も順風満帆ではなかった。
戸惑い、もどかしい日々を送っていたが、聖司にとっての支えも同じく雫であった。
ある日、雫は仕事で大きなミスをしてしまい、仕事か夢のどちらを取るか選択を迫られる。
答えを見つけに向かった先は―――。

清野菜名 松坂桃李
山田裕貴 内田理央/安原琉那 中川翼 荒木飛羽 住友沙来
音尾琢真 松本まりか 中田圭祐 小林隆 森口瑤子/田中圭
近藤正臣

監督・脚本: 平川雄一朗
原作: 柊あおい「耳をすませば」(集英社文庫<コミック版>刊)
配給: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松竹

https://movies.shochiku.co.jp/

©︎柊あおい/集英社 ©︎2022『耳をすませば』製作委員会


■Profile

中川翼

中川翼(映画『耳をすませば』)2005年12月6日生まれ。神奈川県出身。
4歳でモデルデビューを果たし、その後は子役として活動を始める。主な出演作は、TVドラマ「私を離さないで」(16)、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17)、「青のSP-学校内警察・嶋田隆平-」(21)、「ひきこもり先生」(21)、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)など。映画では『僕だけがいない街』(16)、『アイネクライネナハトムジーク』(19)、『浅田家!』(20)、『Arc アーク』(21)をはじめとする話題作に数多く出演し、主要人物の幼少期や少年時代を担ってきた。21年には映画『光を追いかけて』で初主演を務めた。平川組は本作で3度目の参加となる。

https://topcoat.co.jp/tsubasa_nakagawa

 

スタイリスト: 小林美月
ヘアメイク: 髙橋幸一(Nestation)

衣装クレジット(価格は税込):
・カットソー 18,700円/ZUCCa(A-net Inc. 03-5624-2626)
・シャツ 26,400円/KIIT(TEENY RANCH 03-6812-9341)
・パンツ 31,900円/CULLNI(Sian PR 03-6662-5525)


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