OKStars Vol.446は特別編!『ラン・オールナイト』で共演した名優リーアル・ニーソンとエド・ハリスの対談インタビューをお送りします!さらに『ラン・オールナイト』にちなんだ質問企画に回答いただいた方の中から1名様に同映画サイン入りポスターをプレゼントします!
Q 今回共演してみていかがでしたか?
Aリーアム・ニーソン 最高だったよ。僕はエド・ハリスの本当に本当に長年のファンだったしね。
エド・ハリス もちろん僕のほうもだよ。
リーアム・ニーソン エドは、素晴らしい作品に出演してきた俳優で、素晴らしい実績もあるし、現在活躍する最も偉大な俳優のひとりだからね。だけど、脚本が素晴らしかったし、エドと僕のシーンは、本当にやりがいのある素晴らしいシーンだったからね。僕らは共演するにあたって、お互い知らない部分だってもちろんあったわけだけど、でも、それはお互いを信頼し合えるのかどうか、というのが大事なのであって、今回はそれができたから、あとは、お互いに目を見て、呼吸して、台詞を言って、やるしかない、ということだったんだよね。
エド・ハリス 僕は、リーアムと今回共演できるというだけで本当に興奮したし、ものすごく楽しみだったんだ。彼のこれまでの長年にわたるキャリアを心から尊敬していたからね。だから最高だったよ。僕の場合はナーバスになったというよりは、彼との共演がどんなものになるだろうという期待のほうが大きかったし、すごく楽しみだったんだ。一緒に初めて台本読みをしたり、リハーサルをした瞬間に、すぐ意気投合した、という感じだったからね。だから、すぐに上手くいったんだ。
Q おふたりとも役柄的には、息子を守るというものだったと思うのですが、この役を演じるにあたってのインスピレーションは何でしたか?
Aリーアム・ニーソン それは常にまず台本なんだよね。今回の場合は、僕自身が父親であるから、子どもを心配する親を演じるということ、そしてその世界観に入っていくのは、とても簡単なことだった。親として、本当に子どもを心配し、大事に思うものだからね。親なら誰だって、ただそうするものだと思うから。
エド・ハリス 今回のような役の場合は、むしろ自分のこれまでの人生経験の中から、そのインスピレーションを捜し出すという感じで、特定のリサーチをした、というわけではなかったんだよね。
Q ニューヨークでの撮影というのはいかがでしたか?
Aリーアム・ニーソン ニューヨークというのは、いつ来ても本当に感動的な場所で、いつでも変わり続けていることに感動するんだ。いつだって、“今”という存在感のある場所だと思うからね。だから、映画の撮影現場として最高だと思うよ。とりわけ、夜が素晴らしいと思う。この映画はほとんどのシーンを夜撮影したわけだよね。荒れた場所から、裕福な地域まで。ニューヨークの全5区域にわたって撮影したんだ。それで、みんながベッドでもう寝ている時に、自分達だけが映画スタッフと一緒に、このニューヨークのストリートを占領して撮影しているという光景を見ると、ニューヨークがこれまではとはまた違って、どこか新しく見えたりしたんだよね。そういう意味でも、本当にニューヨークというのは、この映画のキャラクターのひとつだったと思うよ。それにジャウム・コレット=セラ監督が素晴らしくて、ちょうど物語の節目と節目を繋ぐシーンで、リアルなニューヨークが映る本当に素晴らしい映像を撮ったと思うからね。それは、脚本には書かれていなかったんだけどね。例えばハンディカムなどを使って、タクシーに乗って撮影したりしていたんだよね。その映像が、映画全体の物語を上手く繋ぎ合わせたと思うし、そこにこそ、ニューヨークという街が何たるかというその空気感が映し出されていたと思うからね。それをこの映画の中で素晴らしい方法で描いてみせたと思うんだ。
Q 闇社会が、セクシーとも言えるように描かれていると思いました。
Aリーアム・ニーソン それは僕らが日頃あまりに発達した文明社会に生きているからだと思うよ。僕らは、毎日社会の規則に従って生きている。だけど、会社が終わって家に帰ってパジャマに着替えて、お酒でも飲んで、一息「は~っ」とついて、その責任とか、重荷をすべて降ろすような瞬間って誰でも必要なわけだよね。それと関係しているんじゃないのかな。犯罪とか、酷い事件というのは、何かものすごい魅力があって、それは、たぶんそこには何か言葉では上手く説明できないような人間性というのが浮き彫りになるからだと思うんだよね。すごく大きな意味でね。
Q 観客は、ニーソンさんをアクション・スターとして見ていて、今作のようなアクション映画に出演することを楽しみにしています。
Aリーアム・ニーソン この作品は『96時間』シリーズとはまた違って、ふたりの年老いた男の物語であって、しかもラブ・ストーリーでもあると思うんだ。さらに、アクションは観客にとってもすごく見応えのあるものになっていると思う。というのも、恐らく観客が、それぞれのキャラクターに感情移入したところで、そのアクションを見てくれると思うから、アクション・シーンの意味がさらに深くなると思うんだ。そこに描かれたキャラクターの人間関係がアクションの意味を深くしていると思うんだ。
Q ジャウム・コレット=セラ監督は期待値の高い作品を作る監督ですが、彼の印象はいかがでしたでしょうか?
Aリーアム・ニーソン とにかく僕は彼が大好きなんだよね。彼は彼だけの特別なビジョンというものを持っているのがまず何より好きなんだ。それから非常にもの静かだし、出しゃばらないし、それでいて映画に対するものすごい情熱を持っている。
エド・ハリス 自分のやりたいことが明確に分かっている人なんだ。それとものすごい集中力がある。
リーアム・ニーソン そうだね。本当に明確な視点があって、それを追求する集中力がある。
エド・ハリス 僕の場合は彼とは仕事したことなかったわけだけど、彼がそれぞれのシーンに対してどんなビジョンを持っているのか、どうようにシーンが撮影されているのか、それを感じることができたんだ。彼がどのように撮りたいのかということが明確に分かっていて、それが僕らにも伝わってきたんだよね。でもだからと言って、彼が撮影中に臨機応変ではないという意味ではなくて、それぞれのシーンに対して確固としたビジョンとアイディアがあったということなんだ。
Q 銃を使っての演技には相当慣れたのでは?
Aリーアム・ニーソン 撮影現場ではそうだね。銃のエキスパートから訓練されたからね。でも、撮影現場ですら、必要な時以外は、銃に触ったりはしないよ。そういう敬意は払うようにしているんだ。
Q 自分の家族を守るためだったら、どこまでできると思いますか?
Aリーアム・ニーソン そうだね。もちろん、命に関わるような状況には絶対に陥りたくないけど、でも、自分の家族を守るためだったら当然何だってするよ。そういう時って、考える以前に絶対に何百年にもわたって培った本能が働くはずだからね。
エド・ハリス 僕はできないなあ……もちろん冗談だよ(笑)
Q この映画は友情についても描いていると思いますが、ご自身にとっての友情とは何ですか?
Aエド・ハリス 時間が経過する中で、友情を見つめるのは中々興味深いことだよね。僕には、子どもの頃からの友達が3人いて、いまだにすごく仲が良いんだ。もう55年くらい友達なんだよね。友情とは、正直であること、忠実であること、それからコミュニケーションを取り合うこと、が大事なんだと思うよ。しかも、それを当たり前だと思わないこと。だから、友情を長年にわたって築くには、努力も必要だと思うんだ。電話をかけて、「元気にしているか」と聞くだけでも大事だと思うからね。
リーアム・ニーソン あるところで読んだ良いフレーズがあって、「友達というのは、空の星のようなものである」っていうね。つまり、実際に会わなくても、そこにいつでもいてくれるているのが分かるというのが友達であるということだと思うんだけど。僕にもそういう友達がいるよ。だけど、確かに君の言う通りだね。友情を築くには、自分の努力も必要だと思う。友達はいつだって友達でいてくれると思ってはいけないんだろうね。とりわけ年を取ったらこまめに連絡を取り合わないといけないのかもしれない。電話をして、「元気なのか?」とか、「まだ金返してもらってないぜ」とか(笑)、ちょっとした会話をするだけでも大事だよね。
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Q『ラン・オールナイト』にちなんで、「自分以外全員が敵」だと思ったエピソードをお聞かせください。
■Information
『ラン・オールナイト』
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殺し屋として闇の世界に生きるジミーは、仕事のために家族を捨て、一人息子のマイクとも疎遠になっていた。しかし、ある日、殺人現場を目撃して殺されそうになっていたマイクを救うため、ニューヨークを牛耳るマフィアのボスの息子ダニーを射殺してしまう。
ボスのショーンとは固い絆で結ばれた30年来の親友だったが、息子を殺されたショーンは、嘆き、怒り、ジミーに宣告する。
「お前の息子を殺して、お前も殺す」と。
朝が来る前にジミーたちを葬ろうと、ニューヨークは今、街中が敵となった。父と子の決死の戦いが始まる。
出演:リーアム・ニーソン(『シンドラーのリスト』『フライト・ゲーム』)、エド・ハリス(『アポロ13』『ポロック 2人だけのアトリエ』)、ジョエル・キナマン(『ドラゴン・タトゥーの女』『ロボコップ』)
監督:ジャウム・コレット=セラ(『アンノウン』)
脚本:ブラッド・イングルスビー(『ファーナス/訣別の朝』)
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:http://run-allnight.jp
Twitterハッシュタグ:#ランオールナイト
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