OKstars Vol.450は特別編!大ヒット公開中『メイズ・ランナー』主演 ディラン・オブライエン&紅一点カヤ・スコデラリオへのインタビューを送りします!そして『メイズ・ランナー』原作ライトノベルのプレゼント回答企画も!
前篇:ディラン・オブライエン
Q あなたの役は初め、白紙状態ですが、ゼロから彼を作り上げることができて面白かったですか?
Aディラン・オブライエンそうだね。この登場人物たちは、リセット・ボタンを押されたような状態だ。そんな状態になったらどんな感じかと考えるよ。以前の自分とはまったく違う人になれるってことだ。自分がなりたい人物になれるし、前には分からなかった自分を発見できる。僕のキャラクターに関して言えば、持って生まれたリーダーとしての能力に気づく。彼は生まれながらのリーダーで、勇敢だし、闘士にあふれたファイターだ。彼は、自分にこういう素質があったことを知らなかったんだ。観客はあの世界に投げ込まれた彼の目を通して、その後の展開を見ていくことになる。少年たちはとても安定したコミュニティを築いている。どういう人達か紹介されるが、それぞれがとても強烈な個性の持ち主だ。最初の段階で、あの場所で各自がどんな役目を負っているか分かるし、トーマスがどういう立場になるかも分かる。
Q 彼が登場するファースト・シーンはとても強烈です。観客はトーマスと同じぐらいワケが分かりません。あの場面を演じてどうでしたか?
Aディラン・オブライエン何も元にするものがないという意味では、簡単だった。彼はひどくビクついている状態だけど、その瞬間だけに集中して演じるしかない。それに、あれは変化に富んだシーンで、僕は、そばにいて僕をからかっているあの少年たちに反応するだけでよかった。彼らにとっては、人が送り込まれてくるのは毎月の行事だ。でも、僕の方はまったく見知らぬ世界に来たところだから、演じ方は一つしかない。その状況に合わせるだけだ。ああいうシーンはある意味、演じやすいよ。その瞬間にいろいろな反応をするだけだからね。あのシーンでは僕は皆に囲まれていた。共演者や大勢のエキストラたちに囲まれていたから、ちょっと怖気づいたんだよ。あの場に必要な気持ちを実際に味わったんだよ。とにかく、あの場面ではすべてがリアルに感じたんだ。
Q 脚本のどこが気に入りましたか?
Aディラン・オブライエンストーリーとキャラクターだ。こういうタイプの映画では土台となるもの、土台となるべきものだと思う。とても面白いストーリーだと思った。子どもの時、「蝿の王」が好きだったが、この脚本を読んで、あの本を思い出した。「蝿の王」と、それに「LOST」を思い出した。高校生の時には「LOST」も大好きだったからね。
でも、この脚本は独創性に満ちていた。「蝿の王」のような作品と比較できるし、ぱっと浮かんできたりするけれど、この話は独特で、独自の世界を描いている。
ウェス・ボールの短編を初めて観た時には圧倒された。続けて11回も見直したから。あれはすごい作品だよ。彼は世界で最も才能に恵まれた人だ。メール添付でいろいろな監督の短編がよく送られてくるんだけど、観てみると、中にはいいものもあるし、そうでないものもある。彼の短編は、観てすぐに理解できたと思った。
Q ウェス・ボール監督との仕事はどうでしたか?
Aディラン・オブライエン彼はとても頭が良くて、自分が欲しいものをはっきりと分かっている。計画を立て、準備を整え、よく働く。いつでも映画のことを考えているんだ。初めて彼とミーティングを持った時には、僕の役やストーリーについて2時間も話しこんだんだ。もしも演技に関心がない人だったら、ああいう話はしなかっただろうし、どんな役者を起用するか大して気にしなかっただろうと思った。実際、彼は配役にとてもこだわっていた。“視覚効果出身の監督”と聞くと、役者の演技にそれほど神経を使わないかもしれないような気がするけど、彼に会ったとたん、そうではないことが分かった。実際、演技にはとても時間をかけた。撮影中は、僕が走り回る大変な日でない限り、一緒に腰を据えて一つずつ確認したから。リハーサルは事前に入念にやった。彼はそういう手順を踏むという点でもきちんとしていた。映画作りには必要なことだからね。どの場面でも、皆が一緒にいる強い存在感が必要だった。僕たちは監督が自分の役目を果たしてくれると分かっていたし、監督のほうは、僕たちが他のことをすべてまとめなければならないと考え、お互いの役割を理解していた。
Q 走るところは疲れましたか?
Aディラン・オブライエン実は、あとになるにつれ、楽になったんだ。最初は辛かったけどね。途中で、僕が完全に集中し、快調で、普通に走ることができる絶頂期がきて、撮影の終わりが近づいてちょっと休んだ。走るシーンをやっただけで、体の調子がよくなったんだ。適度に走ることができるようにする準備の時間はなかった。でも、それがうまくいったんだ。最初は、クタクタに打ちのめされるはずの状態だったからね。オリンピックの走者のように走ることができる設定ではないからさ。僕の親が本作を初めて観た時は、「信じられない、どうやって我慢しているの?」と言っていた。ぼかした映像で、僕は全速力のダッシュを何度もやっただけなんだけどね。
Q 本物とそうでないものの割合は?
Aディラン・オブライエン迷路の怪物グリーヴァ―に関しては、ウェスがこんなふうに叫んでいた。「すぐ後ろにいるぞ!」ってね。あるいは、僕らがグリーヴァ―を殴っていた時は、ブルーのスーツを着た人達が腕を振り回して相手をしてくれていたんだ。ウェスは天才なんだ。本物を使うかどうかは自分がどこにいるかによるね。あるシーンでは、自分しかいなかったこともあったし、本物が目の前にあって、相手にできる場合もあった。役者にとっては素晴らしいプロダクション・デザインの成果を満喫できる場合と、時にはブルースクリーンの前に立つ場合と両方あって、とてもいい組み合わせだった。
ウェスはいつでも、そこで何が起きているかを具体的に説明してくれたから、どういうことかはっきり分かっていた。彼はすべてプリビジュアライゼーションで可視化してくれた。彼と初めて会った時にも、プリビジュアライゼーションを見せてくれた。迷路の絵を描き、上から見た場面のスケッチを見せてくれた。彼は、僕がエレベーターに乗って登場する始まりの段階で、シークエンスをどう編集するかすでに決めていた。彼の考えは完全に納得できるものだった。本作では、高速道路のそばの誰もいない駐車場の後ろにブルースクリーンを立てて、僕たちが走っているところを巨大なクレーン・ショットで撮影するシークエンスがあった。本物は駐車場だけで、残りはあとから合成したものなんだけど、すごい映像になっているんだ。
Q ロケ撮影をしましたね。そのおかげで、キャスト同士の絆は深まりましたか?
Aディラン・オブライエンロケ撮影はとても良かったし、ロケ地での撮影は役に立ったよ。L.A.で撮影した場合でも、皆で仲良くやって映画を作っただろうけれど、同じ気持ちにはならなかったと思う。こういうクレージーな経験の中に一緒に隔離されることで得られるものがあるからね。映画を作るためだけの理由でそこにいるから、それだけに集中できるから、僕たちはいつも一緒にいたんだ。最初から、一緒にいなかった夜は一日もなかったね。僕はみんなより、ちょっと後から行ったんだ。そこへ行くと、何人か、プロダクションのオフィスで過ごしていた。ウィル・ポールターと電話番号を交換したけど、あとで皆が彼の部屋に集まって夕食を作るから一緒に来いと言ってくれてね。それで、行ってみたら、みんながたむろしていて、バスケットボールの決勝戦を見たり、食事を作ったりね。撮影が始まるまで、毎晩、そういう感じで集まって、8週間の間、大家族のように過ごしたんだ。とても素敵だと思った。彼らもカヤ・スコデラリオも皆、すごくクールなんだ。彼らについては何も不平がないよ。とても幸運だったね。ああいう経験ができて、しかも自慢に思えるような映画になって、こんなにクールなことは初めてだ。彼らは全員、誰一人残らず、最高だ。
Q スペシャル回答企画!!
『メイズ・ランナー』原作ライトノベルを3名様にプレゼント
下記の質問に回答いただいた方の中から抽選で3名様に『メイズ・ランナー』原作ライトノベルをプレゼントします。
賞品名:ジェイムズ・ダシュナー(著)、田内志文(翻訳)「メイズランナー」(KADOKAWA)907円(税込)
※当選発表は質問締切後に、当選者の方のOKWave登録メールアドレスにメールにて通知します。その際に賞品発送先の住所確認をしますので、必ずOKWaveからのメールが受け取れるようにメールの設定をご確認ください。なお、期日までにご返信いただけない場合には当選権利は無効とさせていただきますのでご留意ください。
Q 『メイズ・ランナー』にちなんで、<脱出>にまつわるエピソードをお聞かせください。
■Information
『メイズ・ランナー』
TOHOシネマズ 日劇他全国公開中!
高い壁に囲まれた巨大な迷路は、朝になると扉が開き、夜が訪れる前に扉は閉じられる。夜の間、迷路はその構造を変化させ、二度と同じ道順は出現しない。迷路に囲まれたエリアには、月に一度、生活物資とともに新しい“ランナー”が送り込まれてくる。記憶を失い、かろうじて自分の名前だけを思い出すランナーたちは、コミュニティを形成。選ばれた数名が迷路の構造を調べ、この地からの脱出法を探す。迷路の扉が閉まる夜までに戻らなければ、ランナーに命の保証はない。迷路に隠された秘密とは?そしてランナーたちの運命は?あらゆる予想を超えた衝撃のクライマックスが待っている。
監督:ウェス・ボール
出演:ディラン・オブライエン、カヤ・スコデラリオ、アムル・アミーン、トーマス・ブロディ=サングスター、キー・ホン・リー、ウィル・ポールター、パトリシア・クラークソン、ブレイク・クーパー、デクスター・ダーデン、クリス・シェフィールド
配給:20世紀フォックス映画
オフィシャルサイト:http://www.foxmovies-jp.com/mazerunner/
(C) 2014 Twentieth Century Fox Film
■Profile
ディラン・オブライエン
1991年、米ニューヨーク出身。
父は映画カメラオペレーターで、母は元女優。12歳でカリフォルニアに移住して、父と同じ撮影監督や、スポーツの実況放送の仕事など将来を模索しつつ、俳優となることを決意。80年代の同名映画のリメイクである、MTVのTVシリーズ「ティーン・ウルフ」でティーン・ウルフに変身する主人公の親友のスタイルズ役で出演が決まった。映画デビューは“High Road”(11)。その後、ロマンティック・コメディ“The First Time”(12)や『インターンシップ』(13・未)で人気を高めていく。時期スパイダーマン役の候補にも挙げられ、ハリウッドでも注目を集める。自ら監督、製作、主演を務めた短編コメディのシリーズを14歳からYouTubeで流し続け、膨大な数のフォロワーを獲得。クリエイターとしての才能も発揮している。