Vol.520 俳優 仲村トオル(『さらば あぶない刑事』)

OKWAVE Stars Vol.520には仲村トオルさんが登場!2016年1月30日公開の『さらば あぶない刑事』についてのインタビューをお送りします。

Q 『さらば あぶない刑事』の企画を聞いた時はどのように感じましたでしょうか。

A仲村トオル『もっともあぶない刑事』の公開が89年で、7年空いて『あぶない刑事リターンズ』をやる時には「またやるのか」と感じつつも、嬉しい感情が大きかったです。そして『まだまだあぶない刑事』から約10年経った今回は「まだやるのか」とも感じつつも、やはり嬉しかったです。

Q 町田透という役柄はすっと戻ってくるものでしょうか。

A仲村トオルこの役に関しては、10年自転車に乗っていなくても自転車に乗れなくなるわけではない、という感覚と似ています。今までの現場で舘さん、恭兵さんの演じたタカとユージと、僕の演じた町田の中でできていった関係性が大きいので、すぐにタカとユージと町田の距離感を思い出す。もちろんそこには浅野さんやベンガルさん、というキャストの皆さんの存在もあって、その世界に入っていけば、自分の立ち位置はすぐ分かります。

Q 町田の本作での立場についてはどう受け止めていますか。

A『さらば あぶない刑事』仲村トオル『まだまだあぶない刑事』の時に町田が捜査課課長になったらどうかというアイディアを出したのは舘さんだったそうです。まさに落とすために上げる罠のようなもので(笑)。今回も上司でありながら決して上からものが言えないというか、言っているつもりでもそのように受け止めてもらえないという……。客観的に見ると(笑)いいアイディアだったのでは、と思います。

Q 今回はどういうところを出そうと思いましたか。

A仲村トオル『あぶない刑事』の場合は、最初の1年間のTVシリーズで人間関係等が作られていって、自分のキャラクターの立ち位置も定まっていったので、何かを意識しようということではなかったです。しいて言えば、30年という時の流れは多くの人にとって短い時間ではないですけど、そこで変わらなかった二人の男がいい感じで伝わればいいなと思っていました。町田は30年の間で課長に昇進して、当初より進化したわけですが、それに対して30年変わらなかったお二人が格好良く見えればいいな、ということは意識していました。

Q では撮影は積み重ねてきたものをスムーズに出していけたのでしょうか。

A仲村トオル積み重ねてきたものは相当ありますが、だからといって安心しきっていたわけではないです。町田の登場シーンはほぼワンカットの長回しで撮影しているので、舘さんと恭兵さんと僕とで結構な回数の自主トレをして臨みました。「これだけ積み重ねてきたから何もしなくても大丈夫」ではなくて、積み重ねてきたものがあるから安心して準備できた、というところですね。

Q 撮影中の印象的な出来事をお聞かせください。

A仲村トオル舘さんと恭兵さんと今回の現場で久々にお会いした時です。お二人の後ろ姿を見つけて、前に回り込んで「おはようございます」と挨拶した時に、「おう」と返事を返したお二人の姿がまだまだ格好いい!と思えて、“あぶデカ”ファンのひとりとしてもすごくホッとしたのが印象的です。そして、完成した映画を観て、ほんとに余計な心配だったなと思いましたね。お二人とも心がまだまだ若いんだと思います。

Q 『さらば あぶない刑事』見どころをお聞かせください。

A『さらば あぶない刑事』仲村トオル監督や撮影部だけでなく、照明部やカースタントやガンエフェクトなど、各パートも力が入っているなと感じました。みんなができることを全部出してきたような、まさに在庫一掃・閉店セールのような感じ(笑)。でも僕は「本当に店閉めるの?」という感覚が少しあるんですが(笑)。試写を観終わった時は“老舗の底力”のようなものを感じて、そのあたりを楽しみにしていただければと思います。

Q いまの10代、20代のようなあぶデカ世代ではない方にメッセージにお願いします。

A仲村トオル刑事ドラマというと「相棒」などが思い浮かぶ人たちが『あぶない刑事』を観てどう感じるのか僕も興味があります。古いと思われているものも僕らからすると逆に新しいという気がしています。とくに知らなかった方には新鮮さが感じられると思います。今回の恭兵さんの登場の仕方は、最近の刑事ドラマでは許されないなと思いましたし、許されるのはこの世界のこの人たちだけだとも思いました。

Q仲村トオルさんからOKWAVEユーザーに質問!

仲村トオル皆さんは映画やTVドラマが世の中に本当に悪い影響を与えると思いますか?

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■Information

『さらば あぶない刑事』

『さらば あぶない刑事』2016年1月30日(土)全国公開

定年を目前にしたタカとユージは、かつて2人が壊滅した銀星会の残党を追って、危険ドラッグ・覚せい剤・拳銃の取引がされるブラックマーケットを2人だけで襲撃したり、まだまだ暴れ放題!そんな2人の前に現れたのは、世界の闇市場を暴力で牛耳り縄張りを広げる中南米マフィア。横浜が犯罪都市に!?史上最強の敵を前に、命を賭けた戦いの火蓋が切って落とされる。

ユージ「長く居すぎたな…この街に」
タカ「いつかは別れる時が来るさ…」

横浜中の犯罪組織を巻き込んで、刑事人生最後となる死闘に飛び込んでいくのだった。
刑事としてのタイムリミットは残りわずか、果たして2人は無事に退職の日を迎えることができるのか。
タカとユージの「最後の5日間」を見逃すな!

監督:村川透
脚本:柏原寛司
撮影:仙元誠三
キャスト:舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、吉川晃司、菜々緒
配給:東映
公式サイト:http://www.abu-deka.com/

(C)2016「さらば あぶない刑事」製作委員会


■Profile

仲村トオル

仲村トオル(『さらば あぶない刑事』)1965年9月5日生まれ、東京都出身。
1985年に映画『ビー・バップ・ハイスクール』にてデビュー。同作で日本アカデミー新人俳優賞をはじめ、数々の賞を受賞し、スターダムに躍り出る。1986年「あぶない刑事」(NTV)に町田透役で出演し、『ビー・バップ・ハイスクール』の不良イメージを一新したキャラクターでさらなる人気を博す。韓国映画『ロスト・メモリーズ』(02)では韓国のアカデミー賞と呼ばれる大鐘賞助演男優を日本人初受賞。中仏合作映画『パープル・バタフライ』(03)、映画『接吻』(08) 、『劔岳 点の記』(09)、『行きずりの街』(10)、『北のカナリアたち』(12)など数々の映画で活躍。連続ドラマ4作、映画化もされた『チーム・バチスタ』シリーズ(08~)の官僚役も印象深い。近年は舞台でも活躍している。
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