Vol.533 俳優 中村倫也(『星ガ丘ワンダーランド』)

OKWAVE Stars Vol.535は『星ガ丘ワンダーランド』(2016年3月5日公開)主演の中村倫也さんへのインタビューをお送りします。

Q 『星ガ丘ワンダーランド』の主演について、当初どんな感想を持たれたでしょうか。

A中村倫也実際に映画を撮影する2年ほど前からプロデューサーの前田浩子さんから何かできたら、というお話をいただいていました。少しずつ企画が進んでいって、柳沢翔監督を紹介されて、台本が届いてからはあっという間でした。「いつ実現するのかな」と思ったこともありますが、動き出してからは、スタッフやキャストなど、自分が思っていたよりも規模が大きくて、よりしっかりやろうと思いました。

Q 台本を読まれて、ご自分の役をどう感じましたか。

A中村倫也僕にこういう役をやってほしいんだなと思いました。温人(ハルト)は自分ではあまり動かず、他の人や物事から影響を溜め込んでいくタイプの役で、今までに演じたことのないタイプのキャラクターでした。台本も映画らしい映画だと思ったので、こういう映画らしい役は意外でしたし、チャレンジしがいがあるなとも思いました。ストーリーはミステリーでもあり、家族や成長といった普遍的な要素もあります。監督は絵コンテを描いてくれたので、作品の輪郭はクランクイン前からおぼろ気に共有して現場に持ち込んで作っていきました。

Q 舞台となる「星ガ丘」は駅の雰囲気など素敵な場所ですが、撮影はいかがだったでしょう。

A中村倫也ロケ地は別々の場所で撮っていて、千葉の内陸部や北関東、山形でも撮影しました。ロケーションがすごくて負けそうだと最初に来た時には思ってしまいました(笑)。なので、落し物預り所の雰囲気などにもしっかり馴染んだ人物として存在しないといけないなと思いました。

Q 温人のキャラクターにはどうアプローチしていきましたか。

A『星ガ丘ワンダーランド』中村倫也自分とは違う生い立ちの人間なので、自分の中にあるものでリンクしているものを探して、埋まらなかったところはひたすら想像して準備して撮影に入りました。現場では、自分ひとりで考えているものではないディレクションや美術、照明、音響、カメラの表現、さらに関わってくる他の人物といったものが集まった時に、「こうしたい」という打算ではなく、いかに温人として素直に受け止められるかが全てだと思っていました。作風としても役としても、何かをしてはいけなかったので、役者としてはつい表現を完結させたい気持ちになってしまうのですが、それをさせない監督のもとで、毎日刺激的に楽しく演じていました。

Q 温人と他の登場人物との関わりで、演じていてとくに面白かったのは?

A中村倫也撮影をやっていて面白かったことでもあるのですが、温人と他の人物の関係性は、温人と兄・哲人との一対一だったり、楠との一対一ということで、誰かがインして、終わると次の誰かが入ることが多かったです。そういう風にいろんな人と芝居をしていたので、それぞれ芝居の仕方も違いますし、それぞれの役に説得力があって、そこにあるものにどれだけ委ねられるか、ということを感じながらの芝居でした。

Q 中村さんが気に入っているシーンは?

A『星ガ丘ワンダーランド』中村倫也作品全体では自分が出ていないところが好きなんですよ(笑)。とくに温人の回想シーンでの、子どもの温人が遊園地で見ている母とか、雪道での母とのシーンです。自分の出ているところでは、落し物預り所で寺十吾さん演じる駅長がちょいちょい面白いことをしてくれるのが好きでしたね。この映画の貴重な和みポイントですね(笑)。

Q 星が丘ワンダーランドという遊園地が大きな要素となる本作ですが、中村さん自身にとっての遊園地の思い出などありますか。

A中村倫也小学校の卒業遠足で富士急ハイランドに行きました。ちょうどFUJIYAMAができたばかりの頃で、乗ったらしばらく平衡感覚が無くなって、フラフラなまま帰りのバスに乗ったことが思い出深いですね。

Q 中村倫也さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A中村倫也『星ガ丘ワンダーランド』は一人の男と彼の周りの家族の、ささやかな、雪解けのような話です。きっと観た後には春が待ち遠しくなるだろうし、冬の終わりを感じながら、次の一歩が軽くなるようなホッコリする映画だと思います。ぜひお友だち30人くらいで映画館に押しかけて(笑)、観てもらえればと思います。

Q中村倫也さんからOKWAVEユーザーに質問!

中村倫也クイズです。キリンの1日の睡眠時間ってどのくらいだと思いますか?

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■Information

『星ガ丘ワンダーランド』

『星ガ丘ワンダーランド』2016年3月5日(土)より全国ロードショー

幼い頃、母が突然姿を消した。あれから20年。温人は星ガ丘駅の「落し物預り所」に勤務していた。行き場を失ったモノたちは、どのようにしてここに来て、どんな人に愛されていたのか…。温人は落物の持ち主を想像しては名札の裏に似顔絵を描いてた。そんなある日、幼い頃に姿を消した母親の訃報が突然届いた。母の死をきっかけに義理の姉弟の存在を知る。温人と兄、そして義理の姉弟。2つの家族が過去と向き合い、それぞ止まっていた運命が動出す…。

監督:柳沢翔
出演:中村倫也 新井浩文 佐々木希 菅田将暉 杏 市原隼人 木村佳乃 松重豊
配給:ファントム・フィルム

Hoshigaoka-movie.com

©2015「星ガ丘ワンダーランド」製作委員会


■Profile

中村倫也

中村倫也(『星ガ丘ワンダーランド』)1986年12月24日生まれ、東京都出身。
2005年、映画『七人の弔』(ダンカン監督)でデビュー。以降、TV、舞台、映画と精力的に活躍。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(14/織田信忠役)、TX「アオイホノオ」(14/TX)、「ファーストクラス」(14/CX)、「REPLAY&DESTROY」(15/TBS)、「下町ロケット」(15/TBS)など話題作に出演、注目を集める。また数多くの舞台にも出演し初主演となった「ヒストリーボーイズ」(14/小川絵梨子演出)で読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。15年12月~舞台「ライチ☆光クラブ」(演出:河原雅彦)にて主演を務める。主な出演作に『俺は、君のためにこそ死ににいく』(07/新城卓監督)、『沈まぬ太陽』(09/若松節郎監督)、『SPINNING KITE』(13/加瀬聡監督)、『風俗行ったら人生変わったwww』(13/監督:飯塚健)、『マエストロ!』(15/小林聖太郎監督)、『王妃の館』(15/橋本一監督)、『やるっきゃ騎士』(15/平林克理監督)、『ピース オブ ケイク』(15/田口トモロヲ監督)、「女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。」(15/白石和彌監督)などがある。現在KTV/CX「お義父さんと呼ばせて」に出演中。EX「実録ドラマスペシャル 女の犯罪ミステリー 福田和子 整形逃亡15年」が3月17日(木)夜7時放送、WOWOW「双葉荘の友人」が3月19日(土)夜9時放送、映画「日本で一番悪い奴ら」(6月25日公開)、劇団☆新感線『Vamp Bamboo burn~ヴァン・バン・バーン~』(8月~公演)に出演。

http://ameblo.jp/nakamura-tomoya/