OKWAVE Stars Vol.540は映画『ドロメ』(2016年3月26日公開)主演の森川葵さんへのインタビューをお送りします。
Q 『ドロメ』主演についてのご感想をお聞かせください。
A森川葵内藤瑛亮監督の『先生を流産させる会』と『パズル』を観ていたので、その内藤監督と一緒にお仕事ができるのが嬉しかったです。内藤監督の映画は、ただ役を演じるというよりもその場で起きているリアルなものを映し出している作品なんだと思いました。
Q 同じ時間軸で目線の違う【男子篇】【女子篇】という作りになっている点についてはいかがだったでしょうか。
A森川葵台本をいただいて読み始めたら、全然分からないところがいっぱいあって、途中からもう1回同じような話が始まって、それで【男子篇】、【女子篇】と分かれているんだと気づきました(笑)。そういうものは映画ではなかなか無いことなので、面白いと思いました。【男子篇】、【女子篇】それぞれの主人公2人の視点から見ている映画ですが、両方から見ないと謎が解けないので、ホラー映画ですけど、ミステリーのような感覚になるなと思いました。私の演じた小春目線の【女子篇】よりも、小関裕太くんの演じた颯汰目線の【男子篇】の方がネタバレ的なところがありますね。
Q 内藤監督の演出についてはいかがでしたか。
A森川葵監督は役者が現場で感じた感覚を大事にされて演出をしていました。夕食にサラッサラの水みたいなスープカレーが出てくるシーンでは、本番前にそれを見てみんなとおしゃべりしていたことを耳にした監督が「いま話していたことを本番中も言ってみて」と仰られたり、リアルに目の前で起きていることを伝えていく感じでした。そういう演出は私自身も好きです。それで、そのカレーのシーンでは本当に美味しくなかったので、思わず「うっ」となってしまっている顔がそのまま使われています(笑)。
Q 舞台となった学校での撮影はいかがでしたか。
A森川葵廃校で撮影をしましたが、毎日、夜遅くまで撮影をしていたので、とくにトイレに行く時が怖かったです。ドロメ以外のものも出てくるんじゃないかとドキドキしていました。
Q ホラー要素としてはいかがだったでしょうか。
A森川葵私自身は全く霊感が無いので(笑)、自分だけにしか見えていないというシチュエーションだったら難しかったかもしれません。ドロメはみんなに見えるものなので、見て驚いたり怖がるのは演じやすかったです。人間に取り憑いているドロメは見ているだけで気持ち悪いし、腕の曲がり具合なども不自然で動きも不思議なんです。ドロメに襲われた小春の友人たちがドロメ化してしまうのですが、ドロメのメイクは大変そうでした。でも誰かがそのメイクでお肌がツルツルになったと言っていました(笑)。それに比べるとドロメの正体は「これでいいの?」というくらいかわいかったです(笑)。
Q 小関裕太さんが演じた颯汰との恋愛要素についてはいかがでしたか。
A森川葵小春が過去に傷つけられた相手だけど、それでも忘れられないという、“片思いのつらさ”を出すようにしました。
Q 本作への出演を通じて気づいたことなどをお聞かせください。
A森川葵食べ物が本当に不味いと本当に不味そうな顔をすることです(笑)。完成した作品を観て、リアルな感情は本当にリアルに出るものだと思いました。
Q 森川葵さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。
A森川葵『ドロメ』はホラー映画ですが、本当に笑えます。みんなそれぞれ面白いですけど、ホラー映画ならではの怖いところは本当に怖いです。私もゾワッとくるところもありましたし、展開を知っていても実際に映像を観ると怖いです。ぜひ劇場で、笑いと恐怖の両方を味わえる2本立てというお得感のある作品をぜひ楽しんでください。
■Information
『ドロメ【男子篇】』、『ドロメ【女子篇】』
2016年3月26日(土)よりシネマート新宿にて2作品同時“シンクロ”ロードショー、全国順次公開
紫蘭高校演劇部2年生の小春と実夏、3年生で部長の絢、同じく3年生の栞菜、国語教師で顧問の持永は来年からの共学統合が決まっている山の上にある泥打高校へ向かう坂道を上っていた。歌を唄い踊りながら、これから始まる泥打高校演劇部との男女合同合宿への期待に胸を膨らませていた。ただ一人小春を除いて…。坂の途中、泥まみれの観音像と行方不明者を探す張り紙を見つけるが、そんなことよりもこれから始まる男子との出会いに胸をときめかる女子部員たち。
いよいよ泥打高校の正門に辿りつくと、そこには同じく女子への期待が最高潮の2年生の男子演劇部、陸と龍成、颯汰そして理科教師で顧問の桐越が待ち受けていた。そして、小春と颯汰はお互いの存在に気付いてしまう。泥打高校演劇部OBの光輝も加わり、合宿は厳しくも楽しく進んでいくが、突如として小春を襲う見えない力や、消しても現れる不気味な壁の染みなど不可解な現象が次々と起こり、次第に不穏な雰囲気に包まれていく。夕飯を皆で食べている時、泥打高校の女性教師・山岸が行方不明になっており、それが坂の途中で女子たちが目にした張り紙の人物であること、そして、それが古くから村に言い伝えられている“ドロメ”の仕業であることが桐越によって明かされていくのだった。
次第にエスカレートしていく怪奇現象、小春と颯汰の隠された過去、何か秘密を知っている桐越、そして部員たちの友情と恋。物語は誰もが予想しない結末へと猛スピードで転がって行くのだった!
監督:内藤瑛亮(『先生を流産させる会』『パズル』)
主演:小関裕太、森川葵
出演:中山龍也、三浦透子、大和田健介、遊馬萌弥、岡山天音、比嘉梨乃、菊池明明、長宗我部陽子、木下美咲、東根作寿英 他
配給:日本出版販売
公式サイト:http://dorome-movie.com/
©2016「ドロメ」製作委員会
■Profile
森川葵
1995年6月17日生まれ、愛知県出身。
映画やTVドラマ、CM等で活躍中。主な出演作に映画『渇き。』(14)、『劇場版零~ゼロ~』(14)、、『チョコリエッタ』(15/主演)、『おんなのこきらい』(15/主演)、『通学シリーズ<通学途中>』(15)、『NINJA THE MONSTER』(16)、TVドラマ「ごめんね青春!」(14)、「表参道高校合唱部!」(15)、「監獄学園」(15)、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(16)など。2016年4月よりTBS「A-Studio」アシスタントMCを担当。