Vol.571 女優 小島梨里杏(『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』)

OKWAVE Stars Vol.571は映画『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』(2016年7月2日公開)主演・小島梨里杏さんへのインタビューをお送りします。

Q 「人狼ゲーム」自体はご存知でしたか。

A『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』小島梨里杏この映画の撮影より前に一度「人狼ゲーム」をやる機会がありました。役職の意味も知らないままやりましたが、その時やっていたメンバーはみんな「面白い」「またやろう」と言っている中、私一人だけ怖いし苦手だと思っていました。そう思っていたところにこの映画のお話が来たので第一印象は「わあ、来た!」でした(笑)。とはいえ、映画の『人狼ゲーム』の作品自体は過去の3作全部面白くて、全部内容も違うので、それに出演できることはすごく嬉しかったです。
映画の撮影に入る前にリハーサルがあって、その時にキャストで実際に「人狼ゲーム」をやりました。みんなノリノリな中、私だけが怖がっていて、投票の時も演じた朱莉と同じように怖がっていました。それでも自分なりに考えて、この人は大丈夫、と信じていたらまんまと騙されてしまいました(笑)。「誰が人狼なのか分からないから怖いな」と話していたら「そうだよね」と共感してきた人が実は人狼で、村人だった私は殺されてしまいました。裏切られてしまった怖さが尋常ではなかったので泣いてしまったんです。でもその人は人狼を引きたくて引いたわけではないし、自分が生き残るためにやっただけです。そもそも人狼を攻め立てるゲームなので、実際にやったことで、本質のようなものが見えて良かったです。
今回の映画も罪もない高校生たちが誘拐されて強制的に人狼ゲームをやらされますが、役職を与えられただけで敵味方になってしまいます。朱莉としても自分は生き残りたいし、他に犠牲者も出したくないという気持ちでせめぎあっています。それでもどうしても人狼が敵に見えてきます。朱莉が「みんな悪い人ではない。人狼だって悪く無い。このカードを配られただけでしょ」と言うセリフが出てきますが、本当にそうなんだけどやっぱり無理、という究極の選択にみんな立たされているんです。

Q 朱莉の役柄についてはどう受け止めましたか。

A小島梨里杏台本を読ませていただいた時に全く分からないということはなくて、窮地に立たされた時のあり方にも違和感がなかったので自分に近かったかなと思います。台本にそれぞれのキャラクターが書いてあって、他の人には「いじめられっ子」「ヒステリック」とある中で朱莉は「ふつう」でした(笑)。でもそれを見て本当にそうだと思いました。観ている人も感情移入できるかなと思いました。

Q 緊張感のあるやり取りが展開していきますが、撮影の様子はいかがだったでしょうか。

A小島梨里杏今回の現場はリハーサルの時から私自身あまり朱莉から離れませんでした。撮影がタイトで私自身に戻る時間があまりなかったからということもありますが、私自身ではなく役の立場で、役柄上の強そうな子、弱そうな子という風に相手のことを見ていることが多かったです。
緊迫感や空気感はみんなで出していこう、という現場でした。綾部真弥監督からは「主役がそういうものを担う立場だ」と言われました。シーンごとにどういう空気感を持っていくかは常に頭の片隅に意識していました。

Q 朱莉は幼なじみの相馬葵と、この「人狼ゲーム」で再会しますが、その芝居はいかがでしたか。

A『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』小島梨里杏朱莉にとって相馬くんの存在は大きくて、お互いに無くてはならない存在だったのかなと思います。それくらい大切な人だし、だからこそ自分がしたことに負い目を感じています。朱莉はそういう人がいるから強くいられるのかなと思いました。生き残りたいけど犠牲者も出したくないというせめぎあいの中に相馬くんを守りたいという気持ちは別格だったと思います。「人狼ゲーム」をしつつも相馬くんのことは一度も忘れたことがないという関係値で、そのふたりの関係が変化していけばいいなと思いました。怖さもあるけれど過去に戻れる希望もあると思っていました。

Q 今回は「人狼ゲーム」から脱獄しよう、というところが描かれますが、その点はどう演じましたか。

A小島梨里杏このシリーズで初めての部分です。逃げるという言葉だけ聞くと弱い印象がありますけれど、ルール違反の危険をおかしてでも脱獄しようというのは逆に強いことです。脱獄の希望が朱莉と相馬くんに見えた時は、投票の時とは違う強い朱莉を見せようと思いました。そういう希望が見える瞬間は大切にしていました。

Q この撮影を通じて得た気づきについてお聞かせください。

A『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』小島梨里杏朱莉は怖さにふるえて自分の意見を言えなくても、みんなのことをちゃんと観察していたり、小さいことにも敏感に反応しています。カメラが向いていなかったり、台本に書いていないことでも発見が多くて、他の人の表情や行動に対して感じたことは、すべて相手がいるからなので、演じる上で自分から発信するということはもちろん大事だけど、人から受けることがすごく大きいんだと改めて感じさせていただいた現場でした。その中でも朱莉と相馬くんの芝居では、相馬くんと気持ちが近づくことができた後の投票では、相馬くんと目配せをしたりもします。そういうものも相手なしには生まれない緊張感なので、やはり一人ではないんだということにも気づかされました。

Q ご自身は今後どのような女優になっていきたいですか。

A小島梨里杏私は映画がすごく好きなので、今回映画に出演できたことが嬉しいです。今後も映画には出演していきたいです。それと同時に、映像だけではなく舞台もやりたいなと思っています。どんな作品でも代わりのいない役者になりたいと思います。

Q 小島梨里杏さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。

A小島梨里杏今回は主人公がカードを明かさないという初の試みがあります。「人狼ゲーム」の楽しみのひとつとして役職を当てるということがあるので、私たちの役は苦しんでいますけれど、役職を当てながら楽しく観てほしいです。同時に、人間が窮地に陥った時にどういう気持ちで立ち向かっていくのかということと、生命の危機に陥った時の人の弱みや醜さも見てほしいです。

Q小島梨里杏さんからOKWAVEユーザーに質問!

小島梨里杏今後、私のどんな役を観てみたいでしょうか。

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■Information

『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』

『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』2016年7月2日(土)シネマート新宿、シネマート心斎橋他 全国順次公開!

拉致・監禁した高校生たちに殺し合いをさせ、生き残った者には1億円が与えられる“殺戮ゲーム”。人呼んで<人狼ゲーム>。目覚めると私はそれに参加していた。一体誰が、どのような目的で行っているのか…。参加メンバーのひとりが、以前“賭け側”としてゲームを観戦したことがあると告白した。生き残るためには、殺し合いしかないのか?私は、ゲームを続けながら殺戮の連鎖から抜け出す方法を模索する。互いを信じられない中、この牢獄から脱出できるのか?

出演:小島梨里杏
渡辺佑太朗、清水尚弥、岡本夏美、花影香音
篠田諒、金子大地、小山莉奈、濱正悟、池田和樹、梅村紗瑛 / 山谷花純
監督:綾部真弥
脚本:川上亮、綾部真弥
原作:川上亮「人狼ゲーム PRISON BREAK」竹書房刊
企画・配給:AMGエンタテインメント

公式ホームページ:http://jinro-game.net/

(C) 2016「人狼ゲーム プリズン・ブレイク」製作委員会


■Profile

小島梨里杏

小島梨里杏(『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』)1993年12月18日生まれ。東京都出身。
スーパー戦隊シリーズ「烈車戦隊トッキュウジャー」(14/EX)でブレイク。その後も、映画『先輩と彼女』(15)、『オオカミ少女と黒王子』(16)、ドラマ「表参道高校合唱部!」(15/TBS)、「みんな!エスパーだよ! ~欲望だらけのラブ・ウォーズ~」(15/dTV)など話題の作品に続々出演。さらに、東海テレビ・フジテレビ系連続ドラマ「朝が来る」(毎週土曜23:40~)に片倉茜役で出演、ABC連続ラジオドラマ『ナデシコですから』(毎週月~金6:15~放送中)に亜里沙役で出演中。今秋放送の連続ドラマBS時代劇「子連れ信兵衛2」にてヒロイン・おぶん役での出演も決定しており、これからの活躍が期待されている。

http://www.lespros.co.jp/talent/artists/riria_kojima/