Vol.575 こびと研究家 なばたとしたか(『こびとづかん』『ちょびっとづかん』)

OKWAVE Stars Vol.575は『こびとづかん』10周年を記念して、「こびとづかん」シリーズの作者、そして「こびと研究家」として「こびと」たちを世に広めた、なばたとしたか先生へのインタビューをお送りします。

Q 10周年を迎えられましたが、振り返ってみるといかがでしょうか。

Aなばたとしたか長いようで短かかったです。本当にいろんなことがあって、もう10年なのかという気持ちですね。最初の頃は誰にも知らずにひっそりとしていたこびとたちが、多くの人たちに知ってもらえるようになりました。グッズになったりアニメになったり、いろんなところに広まって、こびと好きな人が増えて本当にありがたいです。そういうものを実感している10年です。

Q 「こびとづかん」の世界観はどういうところから広がっていったのでしょう。

Aなばたとしたか僕が小さな頃から、小さな不思議や何かの気配、生き物の不思議さや気持ち悪さなども全て含めたこびとという存在がありました。サンタクロースのような存在として、現実と空想を行ったり来たりしながら、本当にいるものとして楽しんでほしいなと思っています。みんなが感じる普遍的な気配や暗闇の怖さのようなものがこびとの仕業だったりこびとの存在だと思ってもらえたら、日常が楽しくなるだろうし、そういうことがいいなと思います。

Q 「こびとづかん」についての反響を実際に聞かれてどう感じましたか。

Aなばたとしたか僕が小さな時にこんな本があったらボロボロになるまで読んでいただろうな、という本を作りたかったので、サイン会に子どもたちが何度も読んでボロボロになった「こびとづかん」の本を持って会いに来てくれるのが嬉しいです。子どもたちが真似して新しいこびとを描いてくれたりもするので、こびとを見て何かしたくなる気持ちもいいなと思います。僕たちが子どもの頃と今の子どもたちもそんなに変わらないのかなと思います。最近は海外の方たちからも面白いと言ってもらえるので、さらに広がって嬉しいですね。

Q 「こびとづかん」がスピンアウトしたTVアニメ「ちょびっとづかん」についてお聞かせください。

Aアニメ「ちょびっとづかん」なばたとしたか「こびとづかん」も映像化されていますが、今回はぜんぜん違う世界を作りたくて、僕が元々の絵だけを描いて、進めてもらっています。まず、こびとたちが「喋る」ということが自分でも驚きです。自分でもこの先どうなるのだろうと思いながら描いていましたが、描いているうちにより一層面白くなってきました。むしろ「こんなのこびとじゃない」と言われるくらいの違いを出そうと思いました。もしかしたらみんな戸惑ってしまうかもしれませんが、これは「こびと」ではなくて「ちょびっと」たちなので、「ちょびっと」もかわいいね、と思ってもらえて、新しい発見があればいいなと思います。

Q 「ちょびっとづかん」への意気込みや期待感などお聞かせください。

Aなばたとしたか今まで「こびとづかん」を知らなかった方がこれを観て「こびとづかん」を好きになったり、今までのファンの方も「ちょびっとづかん」も好きになってくれるようなことになればいいなと思います。「ちょびっと」たちの声を聞いて、きっと皆さん気に入ってもらえるだろうなと思います。始まる前はワクワクとドキドキがありましたけど、今は間違いないという気持ちでいます。新たな「ちょびっとづかん」の世界ができあがったなと思います。

Q なばたとしたか先生からOKWAVEユーザーにメッセージ!

Aなばたとしたか「こびとづかん」は10周年を迎えて、こびとの種類も250以上になります。全部覚えてもらって、なおかつ「ちょびっとづかん」も観ていただいて、「ちょびっと」たちのポップなかわいさを感じていただけたらなと思います。ますます盛り上がって、まさに10周年記念のお祭りのような気持ちで両方楽しんでいただけたらと思います。

Qなばたとしたか先生からOKWAVEユーザーに質問!

なばたとしたかみなさんの好きなこびとは何ですか?

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■Information

【こびとづかん10周年企画】続々開催中

「こびとづかん」10周年「こびとづかん」は2006年に初めて出版された、なばたとしたかの絵本とその書籍シリーズ。
絵本の中で主人公の「ぼく」が出会った「こびと」は昆虫でも植物でも動物でもない不思議な生き物。突然冷蔵庫のモーターが鳴ったり、テレビがピシッと音がしたり、トイレットペーパーの角が三角に折られていたり…。
正体不明の不思議な出来事、それがもし「こびと」と呼ばれる生き物の仕業だとしたら。
大好評発売中の最新刊『こびと大図鑑』を含め、シリーズ6冊の累計は270万部を突破。全国で関連イベントが続々開催されるほか、各種グッズ、映画・DVDを含む映像作品、アプリなどマルチメディアに展開中。
2016年は10周年のメモリアルイヤーを迎え、アニメ化を含む、様々な「10周年企画」を開催中!

詳細:http://kobitos.com/

『ちょびっとづかん』

キッズステーション、TOKYO MX、テレビ金沢ほか放送

キャラクター原案:なばたとしたか
監督:カンザキジュン
脚本:安達元一(「がんばれ!おでんくん」「猫のダヤン」)
テーマソング担当:TEMPURA KIDZ
監修・協力:ロクリン社

http://kobitos.com/ja/anime/

© Toshitaka Nabata / ちょびっとづかん製作委員会


■Profile

なばたとしたか

なばたとしたか「こびとづかん」1977年3月30日、石川県生まれ。
2006年、初の絵本『こびとづかん』を発表。大きな反響を呼んだ。
同シリーズの関連書籍は現在累計 270 万部(国内)に及び、 アジアを中心に海外でも人気が高まっている。
現在は同シリーズの本の制作を中心に、イラスト、映像と幅広く活動している。
2015年6月に最新刊「こびと大図鑑」を刊行。大好評発売中。
こびと研究の第一人者。