OKWAVE Vol.584は映画『ハルをさがして』(2016年8月6日公開)に出演の佐藤菜月さんへのインタビューをお送りします。
Q 『ハルをさがして』出演の経緯についてお聞かせくだだい。
A佐藤菜月チエコ役にはオーディションで選んでいただきましたが、あらすじを事前に聞いた時に、私も犬を飼っていることや、震災ボランティアに行ったことなどもあって、チエコに近いかなという気持ちで臨みました。
Q 台本を読まれてどんな印象を持ちましたか。
A佐藤菜月福島が主な舞台ですが、「震災の映画」と聞くと重たく感じてしまいがちですが、この作品では原発事故のことも書かれていますが、中学3年生の男の子3人のクスッと笑っちゃうようなところも入っていて、見やすい作品だと思いました。
Q 3.11当時のことをお聞かせください。
A佐藤菜月当時は小学生で、震災当日は静岡の自宅にいました。地震があった時は家に一人でいたので、お隣の友人の家に避難して、TVで津波の光景を見て驚いていました。
半年後くらいに母と姉と3人で気仙沼まで震災ボランティアに行きました。
Q 少年少女のひと夏の冒険、という側面もある作品ですが、何かそういった思い出はありますか。
A佐藤菜月小さな頃に家の近くにあった竹やぶにみんなで入りにいったことがあります。土を掘って滑り台を作ったりして遊びました。
Q 撮影にあたって、どんな準備をしましたか。
A佐藤菜月プロデューサーから猫を飼われていた被災者の方の本をいただいて、役作りの参考にしました。チエコは福島から一家で自主避難してきていて、思っていることを素直に言えなくなっている子です。それでちょっと気が強くて男の子にキツイことを言ったりするのかなと思って演じました。
Q 行動を共にする男子3人はちょっと冴えない子たちですが、共演者としてはいかがでしたか。
A佐藤菜月それぞれ個性的なキャラクターを演じていますが、本人たちもわりと似ていると思いました。でも、みんな優しくて、面白かったです。現場では楽しみながら撮影しました。
Q 印象的なエピソードはありますか。
A佐藤菜月飼い犬のハルを探しに行く映画ですが、本当にハル役の犬が逃げちゃったことがありました。最終的には見つかったので今ではよい笑い話です。
Q 現地の協力もあったそうですがいかがでしたか。
A佐藤菜月ご自宅を撮影に使わせていただいた時は、住んでいる方が私たちみんなにカレーを振る舞っていただいたり、夏の撮影でしたけど夜は寒くて、その時にはカイロをいただいたり、とても優しくしていただきました。
Q ご自分で良かったなと思うシーンは?
A佐藤菜月洞口依子さんの演じるスナックのママとお話しするシーンが私は好きです。実際に会話しているように台詞のやりとりができたので、洞口さんのおかげだと思います。
Q 今回出演して、得た気づきなどお聞かせください。
A佐藤菜月映画に出演するのは2回目で、初めて出演した時は演技経験がなかったので、ちゃんと演技をしたのは今回が初めてです。演技する私たちだけではなく、スタッフや多くの人の助けがあって映画は完成するのだと改めて思いました。
Q 今後の抱負などお聞かせください。
A佐藤菜月オーディションに受からないと進むことができないので、ひとつひとつ準備して作品に出ることを続けていきたいです。それでいろんな人に知ってもらいたいです。
Q 佐藤菜月さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。
A佐藤菜月震災後の福島を舞台にした中学生たちの目線の映画になっています。いろんな年代の方に観てもらえる映画だと思います。まずは観ていただいて、いろんな人に広めていただけたらと思います。
■Information
『ハルをさがして』
2016年8月6日(土)より下北沢トリウッドにてロードショー
2012年の夏。ノボルは都内で暮らす中学3年生。同じクラスのマサル、ヒロキと冴えない学校生活を送っている。そんなノボルは同じクラスのチエコに密かに想いをよせている。夏休みになると彼女に会えなくなってしまうし、受験シーズン突入の季節を前になんだか気が重い。
ある日、ノボル達はチエコから依頼を受ける。チエコの家族は東日本大震災後、福島から東京に自主避難してきていた。その際に故郷に残してきた愛犬“ハル”が行方不明になっているらしく、一緒に探しに行って欲しいというのだ。ノボル達は淡い期待を胸にチエコとの同行を決める。
ハルを探す4人のひと夏の冒険が始まった。
小柴大河 佐藤菜月 小泉凱 橋本一輝 / 洞口依子 小沢仁志
監督・脚本:尾関玄
企画・製作・配給・宣伝:ISHIO
プロデューサー:内藤論
(C)2015 ISHIO
■Profile
佐藤菜月
1999年2月17日、静岡県生まれ。
2013年、第26回東京国際映画祭・スプラッシュ部門出品作品『楽隊のうさぎ』(監督:鈴木卓彌)にて初出演ながらその存在感が認められ、本作品のヒロインチエコ役に抜擢される。
http://www.hirata-office.jp/talent_profile/entertainment/natsuki_sato.html