OKWAVE Stars Vol.593は映画『シンデレラゲーム』(2016年10月1日公開)主演の山谷花純さんへのインタビューをお送りします。
Q 本作の印象についてお聞かせください。
A山谷花純今回オーディションで選んでいただきましたが、アイドルが題材と聞いた時は「歌って踊る」イメージだったので、それは私にはできないかも、という違った意味での焦りがありました。それがこういうジャンルでしたので、むしろ得意だと思いました(笑)。
Q 主演に選ばれたご感想をお聞かせください。
A山谷花純嬉しかったです。作品の中のカードバトルのシーンをいくつか切り出した台本を基にオーディションは行われました。好きな役を選んでいいとのことでしたので、灰谷沙奈のクライマックスのシーンと、眼帯をつけている白石雪乃の役を演じました。オーディションの時から選ばれたら沙奈の役を演じたいと思っていたので、その想いが強かった分、沙奈役に選ばれた時は嬉しかったです。
Q 主演についてはいかがでしたか。
A山谷花純ずっと目標にしていたので嬉しかったです。台本を開いて最初に私の名前があることが一番嬉しかったですね。主演へのプレッシャーはなく、むしろ、真ん中に立つ物語の主軸だから演技プランを考えるのがすごく楽しかったです。
Q 沙奈役についてはどう作っていきましたか。
A山谷花純性格的には私と真逆です。沙奈は物事をハッキリ言えなかったり、他人の意見に流されていたり、地に足のついていない感じです。台本を最初に読んで頭に浮かんだのは私の妹にそっくり、ということでした(笑)。ですので妹と話したり観察して役作りの手助けをしてもらいました。沙奈は役柄的にも妹役なので、長女と次女の違いや、アイドルの世界に沙奈のお姉ちゃんが先に入っていてその背中を見て育ったところなどは、妹はこういう気持ちだったのかなと考える機会にもなりました。
Q アイドル衣装についてはいかがでしたか。
A山谷花純最初の衣装合わせの時はびっくりしました。TVで見るようなアイドルの衣装をまさか自分が着ることになるとはと思いませんでした。衣装さんの手作りとのことで、私のサイズに合わせて作ってくれたのも嬉しいですし、作品全体が暗めの色に設定されているので、その分、衣装の赤が映えていると思いました。でもいまでも着慣れないし、多分この先も慣れないだろうなと思います(笑)。
Q 共演者との芝居はいかがでしたか。
A山谷花純沙奈が所属していたアイドルグループのエリナ役の吉田明加さんとはクランクイン初日の本番前に芝居合わせをしました。初日に大事なシーンの撮影があったので、年齢は彼女の方が上ですけど演技が初めてとのことだったので、アドバイスをさせていただきました。とはいえ、作品的にもみんな個々に戦っているので、主演だから周りを引っ張ろうとは思いませんでした。言葉ではなく、現場の空気感を変える時は私から発信しようという意識は常に持っていました。
Q 孤島が舞台となっていますが、屋外での撮影の現場はいかがだったでしょうか。
A山谷花純撮影は館山でしたが、関東とは思えないくらいのジャングルでした(笑)。みんな泥だらけ、傷だらけ、虫に刺されながら演じていました。現場はまさに『シンデレラゲーム』の世界と通じているようで、日に日にみんなやつれていくのが見ていて面白かったです(笑)。
Q 撮影そのものもハードでしたか。
A山谷花純そうですね。道のないところをみんなで歩いたりしていたので、本当にサバイバルゲームをしているような気にもなりました。季節的にも暑かったですし、頭は元気だけど身体が動かなくなりそうな感覚でした。とくに、崖から海に落ちた沙奈の先輩の凉夏を浜辺に引き上げるシーンを最終日に撮影したのですが、本気の掛け声が思わず出てしまうくらい体力的には厳しい中での撮影でした(笑)。
Q その他に何か撮影エピソードはありますか。
A山谷花純駿河太郎さんが唯一、大人の役で出演されていて、駿河さんが現場に来ると空気が締まる感覚がありました。ラストシーンは駿河さんと私の掛け合いですが、面と向かってではないですが、私が演じやすいようにサポートしていただけたと思うので、今回ご一緒できてすごく良かったなと思います。
Q カードゲームのシーンは生きるか死ぬかのバトルということでしたが、それについてはいかがでしたか。
A山谷花純私が子どもの頃、「遊戯王」がすごく流行っていたのでこういうことかと思いました。内心懐かしいと思いながらの芝居でした(笑)。
Q 今回の出演を通じての新しい気づきは何かありましたか。
A山谷花純いままでは自分の年齢的にも他の人に頼らせていただくことが多かったです。それが今回、私自身の年齢も上がって、共演者が同年代ということもありましたし、やはり真ん中に立つということで、頼られることが増えてきたと感じたのが気づかされた部分です。それに対して応えられるようになってきたことも実感できて、年齢以外の部分でも大人になってきたのかなと思えました。同時に頼るよりも頼られる方が重いとも思いました。私の場合は「こうしたらいいよ」と言うよりは、自分がやっていることを見て「もっとこうしよう」と思ってもらえるようになりたいと思っているので、背中で伝えるようなことを演じながら意識しました。
Q 今後の女優人生で目指すところは?
A山谷花純芝居自体が好きなことなので長く続けたいというのがまずはあります。映画が好きなので、ジャンル問わず映画に出続けたいし、出続けるということが肝心かなと思います。何年か経った時に「これだけ大きくなったね」と思えると思います。映画は仕事を始めてから「観ておいた方がいい」と言われて観始めましたが、知らない言葉を覚えたり、会話も弾むようになったので、私にとっては教科書のような存在ですね。
Q 山谷花純さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。
A山谷花純若い女の子たちがきらびやかな世界で輝いている姿とは裏腹の、自分の好きなこと、人に譲りたくないもののために泥だらけになりながら必死にもがく貪欲さのようなものは、人間誰しもが持っている本当の感情だと思います。それがむき出しになっているのが『シンデレラゲーム』です。題名にある「シンデレラ」になったその瞬間の顔がどういうものなのか、想像しながら最後まで観ていただいて、観た後に自分が本当に誰にも負けたくないものが何なのだろうと考えてもらえたらいいなと思います。
■Information
『シンデレラゲーム』
所属するアイドルユニットの解散公演を終え、悲しみに暮れる沙奈が目覚めるとそこは孤島だった。周りには同様に拉致されたアイドルたちの姿が。そこにタキモトと名乗る男が現れる。「アイドル業界から捨てられたクソゴミアイドルのみなさん、おめでとうございます!あなたたちにはこれからシンデレラゲームに参加して頂きます!」ルールは簡単。トーナメント制のカードバトルを勝ち抜けば、トップアイドルになれるという。ざわめく少女たち。亡き姉の夢を継ぎ、再びトップアイドルを目指すため、沙奈もゲームへの参加を決意する。しかし、彼女たちはまだ知らない。敗者には「死」が待っていることを…。
出演:山谷花純
吉田明加 春川芽生 佐々木萌詠 清水あいり
阿知波妃皇 其原有沙 水木彩也子 / 駿河太郎
監督:加納隼
脚本:いながわ亜美
原作:新井淳平「シンデレラゲーム」AMG出版刊
企画・配給:AMGエンタテインメント
公式サイト:http://cinderella-game.com/
(C) 2016「シンデレラゲーム」製作委員会
映画『シンデレラゲーム』初日舞台挨拶開催!
日時:10月1日(土)10:00~の回(上映終了後舞台挨拶)
場所:シネマート新宿 SCREEN1
チケット料金:2,000円均一(全席指定席)
チケット販売:「チケットぴあ」2016年9月30日(金)23:59まで発売(先着順)、Pコード556-095
http://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1645723
■Profile
山谷花純
1996年12月26日生まれ。宮城県出身。
2007年、エイベックス主催「俳優・タレント・モデルオーディション」に合格し、翌年ドラマ「CHANGE」(08/CX)で女優デビューを果たす。その後NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)をはじめドラマ「ファーストクラス」(14/CX)、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」(15/EX)、映画『告白』(10)、『悪の教典』(12)、『今日、恋はじめます』(12)、『舟を編む』(13)、『寄生獣』(14)、『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』(16)、舞台「瞑るおおかみ黒き鴨」(16)など数々の話題作に出演。
http://avex-vanguard.co.jp/talents/detail/yamaya-kasumi.html
http://ameblo.jp/kasumi-wold-1226/