OKWAVE Stars Vol.617は『闇金ドッグス4』(2016年12月10日公開)主演の山田裕貴さんへのインタビューをお送りします。
Q 『闇金ドッグス』シリーズ第4作、第5作と回を重ねてきましたが、ご感想をお聞かせください。
A山田裕貴「シリーズが続いてびっくりしています」ということではなく、ここまでやらせていただけるということは、何かしら発信していかなければならないという使命感であったり、ずっと続けられたらいいなという気持ちが大きいです。僕が他の現場で頑張ってきて、『闇金ドッグス』に戻ってきた時に、観客の皆さんにこんな作品もあるのだと知ってもらえることもありますし、僕自身の成長とともに忠臣の成長もあると思います。自分自身、1年に2本ペースでやって来たので成長をすごく感じられる部分です。シリーズが10作まで行った時にこの作品がどうなっているのかが今からすごく楽しみです。
Q 『闇金ドッグス2』の際のインタビューで7作目くらいには社会を切っている作品になっていると仰っていましたが、今回すでにその域に来ましたね。台本を読まれた印象は?
A山田裕貴『闇金ドッグス4』では忠臣の兄貴分が出てきます。『ガチバン』シリーズの時に描かれた忠臣ともまた違った、大人になった忠臣が見せる過去との向き合い方が見せられるなと思いました。
『闇金ドッグス5』では現実に起こった事件から着想を得て書かれている台本なので、しっかりと心に届ける作品になればと思いました。
Q 『闇金ドッグス4』では升毅さんとの共演となりましたが、いかがでしたか。
A山田裕貴共演は二度目でしたので、僕のことを知っていただいている中で共演できてよかったです。余談ですが、升さんは僕の父のことも知っているそうで、ご縁があるなと思います。気さくで壁を作らない方ですが、お芝居に入るとどっしりとした豊田さんがいるので、お芝居の中でも会話がしやすく、勉強にもなりました。
豊田さんと接している時の忠臣の無邪気な笑顔は今までそんなに見せたことがないです。その分、そこ以外では表情をあまり変えずに伝えてみようという挑戦もありました。心で感じたことを目だけで出すことを意識しました。
Q AV制作会社の制作会議など、笑える部分もありましたね。
A山田裕貴僕もあれは好きでしたね。木村祐一さん演じるAV監督が会議中に鼻くそを食べるところは、僕自身は笑いを堪えられませんでした(笑)。忠臣は画面には映っていないですが、笑ってしまったのでまだまだ甘いなと思いました(笑)。
Q 本作では今までにないストーリー展開の作品となりましたが、特に重要だと考えていたところは何でしょう。
A山田裕貴大まかには、コミカルな内容とシリアスな内容に分けられるので、コミカルなAV制作会社と債務者の社長とのやり取りは気楽に見られる部分と考えていました。その分、豊田さんとの関係をしっかり見せようと思いました。これまで忠臣は容赦なく取り立てをしてきましたが、兄貴分だからそれができない、かといって闇金の仕事を止めるわけにもいかない葛藤や悩む姿をどう見せるかを意識しました。「豊田さん、どっちなんですか」「また10日後」というセリフに行き着くまでが大切だと思って演じました。義理と人情で生きてきた豊田さんを見て、忠臣も思うところがあっただろうし、普通に生きられない人の普通の幸せや、お金にまつわる苦しさというものを、観ている方にも考えてもらいたいなと思いながら演じました。
Q 忠臣を演じる時に何か特別に準備することはありますか。
A山田裕貴以前の忠臣の方が口調が荒っぽいですが、今回はそういうこともなく大人になった気がします。ただ、口数の多くないキャラクターなので、僕自信も無意識に他の人と喋らなくはなっていますね。
Q 『闇金ドッグス』シリーズを通じて、ご自身が成長したなと実感できることは?
A山田裕貴『闇金ドッグス4』では引き算というか、表現しないということもやってみて、そこでも伝わるんだということを実感できました。自分のチャレンジでそう感じられたので、一つ自信になりました。忠臣も僕自身も大人になった実感はあります。考えの幅と深さが広がったかなと思います。
最近、偉人の言葉をよく見ているのですが、そういった人たちの共通点は、自分のことを信じている人が強いんだという答えに行き着きました。そこについて行きたいという人が増えると認められたということにもなるのかなと思います。ここ1年いろいろな作品に出て僕のことを知ってもらった人たちが、僕の主演作があるということも知ってもらって観ていただけたらなと思います。
Q 2017年1月公開の『闇金ドッグス5』での忠臣の立ち位置についてお聞かせください。
A山田裕貴『闇金ドッグス5』では司がどんどん追い込まれていって、忠臣はそれを離れたところから見ていて、最後にはスッと出ていってその甘さを教えるような立場です。それはお金を貸す側に対してだけではなく、借りる側も一緒で、お金を借りる時に頼るという考えではダメだということも描かれています。『闇金ドッグス5』で「借りる時は感謝して、返せない時には逆ギレする。どっちが鬼なんだろうな」というセリフが出てきますが、その通りだと思います。つらい状況でお金を借りに来ることに対して、本当は闇金に来るのではなく他で頑張らなければならないだろうし、忠臣からすると、その人の事情は関係なく、借りるからには筋を通せ、というそれだけの話です。実際にあったことを基にした、かなり重たい話ですが、こういうことがあるんだということを観て知ってほしいです。生きているのではなく、生かされていると思えるだろうし、感謝することも多いだろうなと思います。
Q 山田裕貴さんにとって2016年を振り返るといかがですか。
A山田裕貴いろいろな仕事をさせていただいたので、感謝の1年です。これだけ現場に行けるということは、いろいろな人に出会うということですし、周りの人に刺激をもらった1年と同時に、より自分を見つけられた1年でした。たくさんの人に知ってもらえたことも含め、今までで一番大きな変化があったと思います。でも、地元の友だちに会うと「全然変わらない」と言われるので、それもいいことだと思います(笑)。
今年は量をたくさんこなしたいと思っていて、その思いが叶えられたのでありがたいです。来年も本数は同じくらいあるので、すごく楽しみですし、僕の気持ちの中ではもう2017年を目掛けて進んでいます。来年は人間的にも俳優としてもさらに認められる1年になればいいなと思います。
Q 山田裕貴さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。
A山田裕貴『闇金ドッグス』シリーズのことを「闇金ウシジマくんの二番煎じでは?」というコメントを見てそういうことじゃない!と思っています(笑)。そうではないのでぜひ観てほしいです。押し付けがましいメッセージはないですが、とくに『闇金ドッグス4』と『闇金ドッグス5』には心に感じられるものがたくさんあると思います。僕を応援してくれている方も、最近知った方にも観てほしいですし、これを観てシリーズを遡ってもらうと、僕の若かりし頃にも出会えます(笑)。「闇金ウシジマくん」にも出ていた僕だからこそ、ぜひ観ていただきたいです。
Q山田裕貴さんからOKWAVEユーザーに質問!
山田裕貴皆さんは友だちから「お金を貸して」と言われたら貸しますか?
それと、『闇金ドッグス4』『闇金ドッグス5』を観るにあたって、シリーズ1、2、3作を観ましたか。
■Information
『闇金ドッグス4』
ラストファイナンスの社長・安藤忠臣。若くしてヤクザの親分になったものの、稼業を引退して、闇金の世界へ足を踏み入れた。元イケメンホストだった須藤司と共に、癖のある債務者を追い込む毎日。ある日、ヤクザ時代の大兄貴分の豊田が10年のお勤めを経て、シャバに戻ってくる。もう、あの塀の中には戻りたくないと、足を洗う事を宣言した豊田。男として、ヤクザとして、常に目標としてきた豊田に、忠臣は放免祝いとして30万を包む。常に債務者には冷徹な忠臣の意外な態度に、司は突っかかるが、「優遇は一度まで。次に融資する時は、きっちり回収する」とその信念は変わらない。しかし、出所した元ヤクザには、世間の風当たりも厳しく、就職先もままならない。それでも堅気になると誓い、喫茶店で慣れない履歴書に向かう日々を過ごす。そんな豊田の姿を微笑ましく見ていた喫茶店の店員・元子の前に、突然チンピラが現れる。元子を拉致ろうとするチンピラを、圧倒的な腕力でぶっ飛ばし、元子と共に逃げる豊田。金銭トラブルを抱える元子と元ヤクザの豊田。頼る相手がいない二人は、束の間の安息を得て、共に惹かれあうのであった。幸せな時間を守る為、元子の借金を肩代わりする事を決めた豊田が向かったのは、ラストファイナンスであった…。
監督:元木隆史
出演:山田裕貴
升毅 高橋ユウ 坂田聡 ジェントル 瑛蓮 百瀬朔 副島淳 / 木村祐一
青木玄徳
企画・配給:AMGエンタテインメント
公式HP:http://yamikin-dogs.com
Twitterハッシュタグ:#闇金ドッグスヤバい
(C)2016「闇金ドッグス4&5」製作委員会
■Profile
山田裕貴
1990年9月18日生まれ、愛知県出身。O型。
2011年に俳優デビュー。映画やTVドラマなど活躍中。今後の出演作にTVドラマ「わたしに運命の恋なんてありえないと思ってた」(KTV、12月20日放送)、映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(12月17日公開)、『闇金ドッグス5』(2017年1月14日公開)、『破裏拳ポリマー』(2017年5月公開)、『二度めの夏、二度と会えない君』(2017年秋)、『あゝ、荒野』(2017年秋)など多数。