OKWAVE Stars Vol.621はエン*ゲキ#02「スター☆ピープルズ!!」主演の鈴木勝吾さんへのインタビューをお送りします。
Q 池田純矢さん作・演出のエン*ゲキ#01「君との距離は100億光年」にも出演されましたが、その時はいかがだったでしょうか。
A鈴木勝吾前回は朗読劇だったので、今回のようなストレート・プレイもできたらいいなと思っていました。彼が役者だけではなく作・演出をやるような行動を起こしていることはすごいなと思いました。
Q 今回「スター☆ピープルズ!!」について聞いたときはいかがだったでしょうか。
A鈴木勝吾かなり早い段階に第2弾についてのお話は聞きました。その時点で台本もほとんどできていて、面白いなと思いました。僕はあまりコメディ作品を好まないので普段接する機会はあまりないですが、この作品はガッツリとコメディですし、キャラクターも立っています。ギミックもあるので、友だちとしての彼、役者としての彼とはまた違う一面を見た気持ちになりました。
Q 役柄についてお聞かせください。
A鈴木勝吾いままで演じていそうで演じていなかったキャラクターです。真面目すぎるキャラクターですが、日本人には多いタイプなのかなと思いました。作品の中にひとりはいるようなキャラクターで、今回はそんなキャラクターが主人公なので、演じる僕としては発信するよりも受ける芝居が多いように感じます。巻き込まれていく役なので、周りの人が何か発してくれるのを待ち、巻きこんでもらえるようにしなくてはいけない、稽古していて難しさを感じています。
Q 役柄とご自身の接点はありますか。
A鈴木勝吾小・中学生の頃の自分とは近かったかもしれません。クラスの中でひょうきんなキャラクターだったわけではないし、自分でもよく分からないうちに委員などの役職にされていたり、似たところはあったので、共感はできます。自分の芯の部分は当時からありましたけれど、どう発信していいか分からなかったし、人と接する時の気の使い方が分からなくてマイルドに接するしかなかったので、うまく自己表現ができてなかった昔の自分と重なるところはあります。
Q コメディを演じることについてはいかがでしょうか。
A鈴木勝吾お芝居をする上では、コメディを履き違えて、笑わせることに終始してはいけないという思いが強いです。コメディをフックにした作品に携わる機会がなかったということもありますが、本当に難しいですね。純矢とはコメディとコントの違いや、ギャグとはどう違うのかという話もしました。話す中で自分のイメージしているコメディができるということも分かりましたが、演じることについては挑戦だと思います。純矢の頭の中にあるものは分かりますが、自分の肉体で空間に立った時に、ギャグではなくお芝居としてのコメディができていなければならないし、それ以前にお芝居を作り上げていかないとコメディとして昇華できないと感じています。
Q 池田さんはコメディの部分を特に細かく演出されているとのことでしたが、演じる側としてはいかがですか。
A鈴木勝吾細かいし、求められているものはすごく高いところにあると思います。実際に言われることはほんの一部で、純矢は「それ以前にやってくることがいっぱいあるよ」という目をしています。僕は彼のことをよく知っているので、彼のやりたいことが分かりますが、もし初めて会って演出を受ける立場だったら、誤解を招きそうだと思いました。彼を見ながら、人への伝え方は難しいなと思いました(笑)。
Q 共演者の方々についていかがでしょう。透水さらささんとの掛け合いが多いですね。
A鈴木勝吾今回初共演です。宝塚で活躍されてこられて、すごいなと思うことがたくさんありますが、新しい現場で真剣に悩んで取り組む姿を見て、そういう姿勢もすごいなと思いました。一緒にいて僕もがんばらなければという気持ちになっています。
Q 稽古をしていて新しい発見などはありますか。
A鈴木勝吾役者が持っている存在感のすごさを感じています。今回はキャストは8人という少人数ですが、みんなが舞台に出ているシーンも多いです。一対一のお芝居ではなく、みんないる時に、たとえば僕がセリフを喋っている時に、受け答えしていない人たちの存在が作用してくることもあります。逆に、そうでないとコメディは成立しないとも思ったので、この作品は高度なものが求められているなと感じています。
Q ストーリーについてはどんな印象でしたか。
A鈴木勝吾笑えるし、展開としてトリッキーな部分もあって、怪しい人物は誰なんだという謎解きのような部分もあります。個々のキャラクターにみんなが息を吹き込むとより愛されるキャラクターになると思います。また、現代に投影できるような内面性を持っていたり共感もできると思います。台本を読んだ時に純矢には「いろんなことをやろうとしているね」と言いました。
笑いと日常的なメッセージと、より大きなメッセージもありますし、セリフの微妙なところに心情が隠されていますので、一度観ても楽しいし、違うところに目を向けて二度三度楽しめる作品です。
僕らが演じるキャラクターは地球人によく似た宇宙人ですが、その宇宙人の中でもハグレ者で、それぞれが変わったアビリティと呼ばれる特殊能力をもっています。言い換えれば、個性的ということですが、僕たちも観ている人も個性的でいいし、人と違っていることを嘆くのではなく、そこからどう生きていくのかということを感じてもらえたらいいなと思います。コメディの形ですけれど、人間が演じるので、いろいろなことを感じられると思います。
Q 2016年を振り返ってどんな1年でしたか。また、2017年の抱負をお聞かせください。
A鈴木勝吾今年は自分の知らない人と数多く出会えた年です。新しい演出家さんやお笑いの方と一緒にお芝居をしたり、いろんな所に今の自分を見せることができる年でした。いろんなお客さんにも自分のことを観てもらえた1年でもあるので、2017年はそれを積み上げていきたいです。自分も20代後半になって、30歳の時にどうなっているかというスタートラインに立ったところです。自分が挑戦できるステージがさらに広がればいいなと思います。
Q 鈴木勝吾さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。
A鈴木勝吾「スター☆ピープルズ!!」では、紀伊國屋ホールという由緒ある劇場に、比較的若いメンバーが集まって公演をします。昔といまの演劇を比べられることもあるかもしれませんが、今回、池田純矢という役者が作・演出を務めるという挑戦だったり、SFコメディを持ってくるという挑戦もありますので、作品が伝えたいメッセージ以上に僕らが舞台に立つ意味があると思って臨ませていただきます。僕自身にとっては主演なのでどんなことがあっても立ち続けるという気持ちでいます。笑う門に福来るということで、2017年の一発目の舞台をたくさん笑っていただきたいですし、一緒に観ている人たちと作品を楽しむのも、何かの縁だと思います。新年初めからそういう出会いを感じてもらえたらと思いますので、ぜひ時間を作って劇場に来てくれたら嬉しいです。
■Information
エン*ゲキ#02「スター☆ピープルズ!!」
2017年1月5日(木)~11日(水)新宿東口・紀伊國屋ホール
ある重大な危機に直面している、とある惑星。そこから約100億光年離れている太陽系「地球」に、危機を乗り切るための希望を見出した惑星は、7人の男たちを地球に送り込むことに。重大な任務を課せられた7人には、それぞれアビリティと呼ばれる<特殊能力>が備わっているが、それはどれも役に立たないものばかり。そんな7人を乗せ、未知なる旅に出発した宇宙船は、その道中、難破した小型宇宙船に遭遇する。船内には彼らの目的地・地球からやって来たという科学者の姿が。しかも、その科学者は、彼らの根幹を揺るがす重大な秘密を握っていた。果たして、彼らを待ち受ける運命とは?
作・演出:池田純矢
出演:鈴木勝吾 透水さらさ 赤澤燈 井澤勇貴 吉田仁美 オラキオ 池田純矢 酒井敏也
チケット料金:S席6,800円(全席指定・税込)
お問合せ:サンライズプロモーション東京 TEL:0570-00-3337(全日10:00~18:00)
公式サイト:http://www.enxgeki.com/
公式ツイッター:@enxgeki
企画・製作:バール
■Profile
鈴木勝吾
1989年2月4日生まれ、神奈川県出身。A型。
『侍戦隊シンケンジャー』(09)シンケングリーン・谷千明役をはじめ、俳優として活躍中。
2016年は映画『任侠野郎』、舞台『ミュージカル「薄桜鬼」新選組奇譚』『パラノイア★サーカス』『Color of Life』『懲悪バスターズ』『瞑るおおかみ黒き鴨』などに出演している。
http://ameblo.jp/shogo-suzuki/