OKWAVE Stars Vol.623にはシアターコクーン・オンレパートリー2017『世界』(2017年1月11日~28日)にて舞台初出演の広瀬アリスさんへのインタビューをお送りします。
Q 初めての舞台出演となりますが、舞台出演について思っていたことをお聞かせください。
A広瀬アリス自分では舞台出演は25~26歳くらいかなと思っていました。舞台に立ちたいなと思い始めたのが20歳くらいなので、こんなに早く出演できるとは思っていなかったです。
Q 役柄や台本の印象はいかがでしたか。
A広瀬アリス私が演じるのは、あずみという名前でデリヘル嬢をやっているという女の子です。自分にポカンと空いているものを満たすために夜はそういう職業についている、という役です。私は彼女に対して偏見や違和感は全くなくて、今の私くらいの年齢の女性にはそういうのがすごくあると思うんです。ポッカリ空いたものを何かで埋める、そのやり方が違うだけであって、根本的なところはすごく分かります。共感できるところはすごくあるし、年齢も同じなので、演じ甲斐があるなと思っています。
Q どんな風に役作りをしていきますか。
A広瀬アリス稽古でやるしかないです。私はずっと映像の仕事をしてきたので、映像の仕事ならではの、台本をいただいて、読んで、考えて、というリズムがあるんです。それが今回は完全に崩されてしまいましたし、舞台は稽古期間があるので、その流れに身を任せようと。でも、もちろんそれだけではなく、やることはきちんとやりたいので、それこそ演出の赤堀雅秋さんとはぶつかるくらいの勢いでやっていきたいです。
Q 役柄とご自身の共通点はありますか。
A広瀬アリスあずみとの共通点は年齢的な部分もあります。街中で信号待ちをしている時に隣りにいるような、どこにでもいる人間のミニマムな世界を描いた作品です。普通の人を演じるので、むしろ一番大変です。みんなの普通の基準が違うので、だからこそうまくいかないし、ぐちゃぐちゃになったり、くっついたり離れたりするんですよね。いろんなことがあるから、それこそが人間だとも思います。そういう日常の1ページを切り取っているようなことだと思います。一観客として楽しみにしている自分もいます。
Q 共演者の方々の印象はいかがでしょうか。
A広瀬アリス初めて会う方ばかりなので今時点ではまだ皆さん探り探りで、何とも言えませんね(笑)。和田正人さんとはドラマで共演したことがあるので「仲間がいた」と、ちょっとホッとしています(笑)。
Q 本作はある家族を中心とした物語、とのことですが、広瀬さん自身の家族との日常は役柄に活かせそうでしょうか。
A広瀬アリス私自身は家族と過ごしていて、家族だけど友だちのような距離感で言いたいことも言えるので居心地がいいんです。でも、今回の役柄には全く活かせないと思います(笑)。家族で手を取り合って、というようなお話でもないので。ぐちゃぐちゃになるかもしれませんが、絶望の中にも小さな光がある、というようなことを描いている作品だと思います。私自身はそういう経験はないのでこの世界観を楽しみたいです。
Q 舞台公演ということで、お客さんの前での芝居ということについて思うところはいかがでしょう。
A広瀬アリス観ている側だったので気にしていなかったのが、いざ出る側になると、私は緊張するタイプなので嫌ですね(笑)。でも赤堀さんは「楽しんで」と言ってくださったので、そこは頼ってしまってもいいかなと思います。
初日をどう迎えられるのか、まずは稽古を通して、その時になってみないと自分がどうなっているかは分からないです。
Q 女優の魅力、についてお聞かせください。
A広瀬アリスやはり、いろんな人になれることです。自分でいない時間でいられるのが魅力だと思います。自分ではない自分を引き出す瞬間があるので、それがいつも楽しみです。そうなるためには、なるべく役に合わせて生活したいなと思っています。というよりも、そうなりたくなくてもそういう風になってしまうんです。寝入りに、急に役に入った瞬間を感じて、このまま寝ないでこの感覚のまま現場に行きたいなと思ったり。このあずみにはハードな部分もあると思うので、稽古で早く役に入りたいなと思います。
Q 広瀬アリスさんご自身は2017年をどんな1年にしたいですか。
A広瀬アリスとりあえずはこの舞台をどうにかしないと、という気持ちです(笑)。でも、仕事もプライベートもマイペースに過ごしたいです。
逆に、2016年は駆け抜けた1年でした。いろんな作品に出させていただいて、いろんな役を演じさせていただいたので、自分の中での演技の幅がかなり広がったと思います。
Q 広瀬アリスさんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。
A広瀬アリス舞台を観に行くと今までにない空間にいられるので、新鮮でいいと思います。ぜひ劇場にお越しいただければと思います。孤独感やぽっかりと空いた部分が、何かリンクするかもしれません。お芝居を観る経験はなかなかないと思いますので、来ていただけたら嬉しいです。
■Information
シアターコクーン・オンレパートリー2017『世界』
Bunkamuraシアターコクーン
2017年1月11日(水)~1月28日(土)
※大阪公演あり
千葉県船橋市郊外、ひと冬のある家族を中心とした物語。
足立家の人々。父・義男は儲け話で一喜一憂する山師で、町工場を経営しているが、実質は息子の健二にまかせている。義男の妻・節子は、ある日突然に離婚を切り出す。健二は妻・美紀と8年前に結婚したが、妻の目を盗んでスナックのママ宏子と浮気中。宏子の夫・坂崎は、以前に義男にお金を貸した関係でもある。
そして工場では、義男の関係から近所の引きこもり青年・辺見を働かせることになる。ベテラン従業員の服部は認知症の母の介護で疲れぎみ。
一方、健二の妻・美紀のパート先であるスーパーの店員・諸星は、風俗嬢のあずみに片思い。さらにはあずみと辺見の密かな関係も……。
親子の確執、夫婦の問題、浮気、離婚、借金、嘘、裏切りなど様々な波紋が広がっていく中、逃れられない小さな人間関係の機微、生々しい日常が続いていくことを淡々と描いていく。
作・演出:赤堀雅秋
出演:風間杜夫、大倉孝二、早乙女太一、広瀬アリス、青木さやか、和田正人、福田転球、赤堀雅秋、梅沢昌代、鈴木砂羽
料金:S席10,000円、A席8,000円、コクーンシート5,000円(税込・全席指定)
※コクーンシートは、特にご覧になりにくいお席です。ご了承の上ご購入ください。
※未就学児童のご入場はご遠慮いただいております。
http://my.bunkamura.co.jp/ticket/ProgramDetail/index/2136
主催:Bunkamura、テレビ東京
公式サイト:http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/17_sekai/
■Profile
広瀬アリス
1994年12月11日静岡県生まれ。
2008年に映画『死にぞこないの青』で女優デビュー。2009年雑誌『セブンティーン』の専属モデルオーディションでグランプリ受賞。モデルとして活動スタートさせる。近年の主な出演作に、TVドラマ「35歳の高校生」「釣りバカ日誌~新入社員 浜崎伝助~」「妄想彼女」、映画『銀の匙Silver Spoon』『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』『全員、片想い』『L-エル-』など。公開待機作として映画『新宿スワンII』(2017年1月21日公開)『巫女っちゃけん。』『氷菓』(2017年公開)がある。本作で、初舞台を踏む。
http://ameblo.jp/alice-hirose/
ヘアメイク:菅野綾香(ENISHI)
スタイリスト:TEAM OKI (C.C)
・ワンピース(TERA/ティースクエア プレスルーム:03-5770-7068)1月中旬発売
・イヤリング、ブレスレット(ソムニウム/ソムニウム:03-3614-1102)