OKWAVE Stars Vol.644は映画『いのちあるかぎり 木田俊之物語』(2017年4月24日より公開)出演の鈴木まりやさんへのインタビューをお送りします。
Q 本作に出演されるにあたって、木田俊之さんのことはご存知だったでしょうか。
A鈴木まりや『永遠のダイヤモンド』という映画に出演した際に、次は、みちのくレコードに車椅子の歌手の方がいらっしゃって、その方の映画を作るというお話を聞いていました。その当時は出演者が主演の武田知大さん以外は決まっていなかったので、その時からぜひ私も出演したいなと思っていました。
Q 本作についてはどう受け止めましたか。
A鈴木まりや最初は私たちと同じように生活をしていた方が素敵な方と出会って結婚をして、結婚生活を送っていたら、突然、筋ジストロフィーという病気になってしまいます。その病を乗り越えて歌手になるお話が描かれますが、その前には夫婦としてのぶつかり合いがあって、それを乗り越えて歌手になりたいという夢が大きくなっていきます。つらいことを夫婦で乗り越えて、夫婦で新しい夢に向かっていく姿がすごく素敵だと思いました。
Q 智恵子さん役をどう演じようと思いましたか。
A鈴木まりや大人になってからの智恵子さんはしっかりしていて、1人で2人分のことをやる女性ですが、若いうちは周りの子と同じようにおしゃれをして楽しんでいる子です。智恵子さんの当時の写真を見せていただいて、髪型も真似させていただきました。当時のこともお聞きしましたが、自分で考えて見た目から入った方がいいと思ったので、ハマトラ風や、当時のレトロな服を用意していただいて、80年代当時の若い女の子をイメージして演じました。
智恵子さんはさっぱりとした性格で、よく笑う方です。お話ししていてすごく安心できます。木田さんが頼りにしている方ですし、周りからも頼りにされているような姉御肌な性格だと思いました。そんなところも意識しました。
Q 木田俊之さんを演じた武田知大さんとの夫婦役の共演はいかがだったでしょうか。
A鈴木まりや武田さんとは『永遠のダイヤモンド』という作品で共演させていただいて、その時はこれから付き合う2人、というところでした。今回は付き合って結婚する役柄だったので、いい感じに段階を踏むことができました(笑)。そういう意味でもやりやすかったです。カメラが回っていないところでは、武田さんは歳上なので、こちらが冗談を言っても笑って見守ってくださっていました。木田さんが足湯に浸かっているところに智恵子さんがやってくるシーンでは「2人で楽しそうにしていてください」と監督に言われたので、私がふざけて足湯なのに武田さんの頭にかけたりしたら、武田さんも合わせて演じてくれました。そういうところにも乗ってくれる方なので仲良しな関係でした。
Q 木田さんの病気は段々と進んでいきますが、病気と向き合う芝居はいかがでしたか。
A鈴木まりや若い頃は木田さんが智恵子さんに一目惚れしてアタックしてくれた、という関係です。それが病気が進むにつれ、木田さんはご自分のことで精一杯で智恵子さんへの当たり方が強くなっていきます。今までは自分のために尽くしてくれていた、という向こうからの気持ちの矢印を、今度は自分が尽くす矢印に変える、ということを意識しました。弱くいたらいけないし、強くいても、内にある不安な気持ちも出さなければならなかったので、難しかったですけれど演じ甲斐がありました。
Q 撮影中に印象的だったエピソードをお聞かせください。
A鈴木まりや木田さんとバスツアーで出会った後に、木田さんたちが食事をしているカフェで再会するシーンです。その時に食べていたさくらんぼのお漬物の音が印象的で、すごく美味しそうでした。それと、撮影をした山形県南陽市の熊野大社には「月結び」という、女の子たちが集まって恋愛成就をご祈祷する行事があります。それがすごく人気で、それをイメージした「月結び」というお酒が映画に登場します。その説明をするカフェのオーナー役の方の雰囲気もすごく好きです。
Q 本作の出演を通じて得た気づきをお聞かせください。
A鈴木まりや今回の撮影は段取りが決まっての撮影ではなく、「回します」という監督の合図で撮影が始まるので、自分で考えて演じなければならないということに気づかせていただきました。こういう撮影は初めてでしたが、完成した映画を観て、自由に演じていい分、自分でもっと考えることができたら、もっと役の表現ができただろうなと思いました。それと、木田さんが車椅子に乗ったままパラグライダーで飛んでいくシーンでは、スタントの方ではなく武田さん自身が命懸けで臨んだので、そういったところをはじめ、周りの大先輩たちの芝居が本当に勉強になりました。
Q 木田さんの歌声の印象はいかがでしたか。
A鈴木まりやとても力強くて、ビブラートもすごく効いていて、生で聴くとCDとも迫力がまるで違うと思いました。木田さんのライブからは笑顔もいただくし、木田さんが歌に力を込めている思いも伝わってきます。自分には夢がないと思っている方や人生がつまらないと思っている方は、木田さんの歌を聴くと、人生はこんなに輝いているんだということを感じさせていただけるので、ぜひ聴いてほしいです。しかも、諦めるくらいの試練がありながら、もっと目標を高くされたので、簡単なことではないですし、自分に対して素直な方なんだろうなと思います。智恵子さんの支えもあってのことなので、本当に素敵なご夫婦だと思います。
Q 鈴木さんご自身はAKB48の卒業も発表されていますが、今後の抱負をお聞かせください。
A鈴木まりやこの作品もそうですが、自分のやりたいことを諦めないで、やりたいことはやりたいと言い続けようと思います。やりたいことをやるためにどうするかをもっと考えたり、そのためにいろんな挑戦をしていきたいです。今後はお芝居をもっとやりたいですが、お芝居をするためにもっといろんな経験もしたいと思います。休みの日は今までは家にいることが多かったですが、もっと積極的にいろんな人と話したり、周りの人にもっと感謝して、人としても成長していきたいなと思います。
Q 鈴木まりやさんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A鈴木まりやこの作品は筋ジストロフィーという難病を抱えてしまっても、いのちあるかぎり夢を追いかける、いのちあるかぎり誰かを支える、ということが描かれています。この作品を観ていただいたら、みんなが優しい気持ちになるし、世界が平和になるんじゃないかなと思います。みんなの夢が叶うような、もっと頑張るぞと気合が入る様な作品になれたらいいなと思います。
Q鈴木まりやさんからOKWAVEユーザーに質問!
鈴木まりや皆さんの将来の夢は何ですか?また夢が叶っていたら、次の夢は何ですか?
それと、何をしている時が一番楽しいですか?
私は、天気が良い日に犬の散歩をしたり、野球観戦をしていると楽しいので、天気が良いとハッピーですね。でも雨が降っても、これが飲み水になるんだと思えるので、毎日が流れていくのが幸せだと思います。
夢はおばあちゃんになるまで映画やドラマに出演して、「全ての作品が代表作です」「私は女優です」と自信を持って言えるようになることです。それと高校野球が好きなので、結婚して息子ができたら高校球児になるように子育てしたいです(笑)。
■Information
『いのちあるかぎり 木田俊之物語』
渋谷アップリンク(4月24日イベント上映)、大阪・シアターセブン(5月6日~)他全国順次公開
☆4月24日(月)渋谷アップリンクにてトークショー付き上映
料金:前売・当日券1,800円(1ドリンク込)
開場18:30、舞台挨拶19:00~19:15、上映19:15
登壇予定:武田知大、鈴木まりや(AKB48)、植野葉子、武智大輔、若井久美子、畠山智行、渡邊豊監督、木田俊之
詳細:www.uplink.co.jp/
木田は1982年、智恵子と出会い結婚。子供も生まれて幸せな日々を送っていた。その木田を、突然「筋ジストロフィー」が襲う。自暴自棄になる本田を智恵子は支え続け、ボランティア歌仲間との交流を通じ、難病と戦いながら『紅白歌合戦』への出場を夢みて、「いのちあるかぎり」歌い続ける。木田俊之の半生を描いた一組の夫婦の物語。
☆木田俊之プロフィール
1957年2月2日生まれ、青森県大鰐町出身。上京後、働きながら趣味で音楽活動を行う。結婚し青森に帰省後、筋ジストロフィーを発症。ある日、ステージで倒れたことをきっかけに、歌うことをやめてしまう。仕事を続けることが不可能なほど病は進行し、先の見えない人生に一時は死ぬことも考えたが、家族の支えや、同じ病気と闘いながらも懸命に生きている人と出会い、前向きさを取り戻す。「歌うことは座っていてもできる」ということに気づき、大好きな歌で生きていくことを決意。その後、リハビリを行いながら様々なコンテストに出場し優勝、念願のプロデビューを果たす。発症30年後の現在も、筋ジストロフィーと闘いながら、車椅子に着席のまま笑顔で歌う姿とパワフルな歌唱力で多くの人に感動と勇気を与えている。
出演:武田知大 鈴木まりや(AKB48) 植野葉子 武智大輔 大林素子 聖川湧 岬坊真明 橋本トオル 古川孝 松田純一 松田えりか 鈴木ゆか 小島久人 保井寛敬 赤松ひろき 若井久美子 滋野由之 西村知美 本田理沙 晃(元フィンガー5) / あべ静江 / 渡辺裕之
監督・脚本:渡邊豊
配給:ベストブレーン
配給協力:渋谷プロダクション
http://www.movie-kidatoshiyuki.com
(c) 2016 映画「いのちあるかぎり 木田俊之物語」
■Profile
鈴木まりや
1991年4月29日生まれ、埼玉県出身、AB型。
AKB48のメンバーとして活躍。映画『チャット・ゾーン』(2017年公開)主演など、女優としても活躍中。