OKWAVE Stars Vol.649はミュージカル「アニー」出演中の青柳塁斗さんへの、公演初日直前に行ったインタビューをお送りします。
Q 国民的ミュージカルとも言える「アニー」の印象はいかがでしょう。
A青柳塁斗僕は「アニー」のミュージカルを生では観たことはないのですが曲は知っていました。サビのフレーズだったり、楽曲の印象が強いです。それと衣装や犬のサンディの印象もありました。誰もが知っている作品なんだなと改めて思います。
Q ご自身が「アニー」に出演するということについてはどう感じましたか。
A青柳塁斗最初はびっくりするばかりで実感が湧かなかったです。このメンバーで顔合わせをして、本読みになった時に「すごい現場にいるな」と思いました。それから稽古を1ヶ月行って、チラシの写真ができあがって、「アニーの現場にいるな」と実感できるようになったのは本番を控えた最近のことです。やはり大きな作品ということで、すぐには受け入れられていない自分がいました。
Q ルースター役についてはどう受け止めていますか。
A青柳塁斗“ちょっと悪いやつ”ですね。マルシアさんが演じるハニガン先生の弟で、ちょっとズル賢い、お金には目がない人物です。でも憎めない愛されキャラでもあります。
マルシアさんが現場で“悪”ぶりがすごいので、それに負けないように、姉弟なので似ている部分も出そうと、現場では研究しつつ稽古をしています。
Q 稽古場の雰囲気はどんな様子でしょう。
A青柳塁斗とにかく子どもたちが騒いでいて元気です。大人チームの僕らがストレッチをしていると、周りを駆け回っていますし、床に寝てストレッチをやっていると、顔をまたいでいくくらい元気です(笑)。名前の呼び方も「ルイルイ」というあだ名で呼ばれていて、子どもは人見知りしないなと。僕自身はちょっと人見知りをするのでそこは助かっています。
大人チームは空気を変えて芝居も歌もやるので、必死に付いて行っています。勉強にもなるし、改めてすごい現場だと思っています。
Q 子どものキャストの多い現場はいかがでしょう。
A青柳塁斗こんなにたくさんいる現場は今まで経験がないので、子どもたちが楽しく演じて、歌い踊っている姿を見て、この初心の感じを忘れてはいけないなと思います。
子どもたちにはルースター役を見て怖いと言われると嬉しくなります。普段の自分ではなく、役として見てもらって怖がっているので、そこはむしろ嬉しいですね。
Q マルシアさんらとの共演についてはいかがですか。
A青柳塁斗一緒に歌ったり踊るシーンが多いので、芝居の場面ではアドバイスをいただいたり、踊りの場面では僕が教えたりと、良い形で稽古ができています。僕とマルシアさん、リリー役の山本紗也加さんは一緒にいることが多いですが、マルシアさんはずば抜けてオーラがあってパワフルです。歌の声量もすごいです。でも、本番中にそれを飲み込めるくらいまでいけたら、という理想を目指しています。
Q 「アニー」の物語について思うところはありますか。
A青柳塁斗アニーは孤児院で暮らしていて、両親も見つかりません。でも、夢だけはずっと持っていますので、僕らも先を見ていかなければいけないなと思います。夢を持っていた方が明るく進んでいける、ということが大前提にある作品です。僕自身、いろんなことがあったとしても、希望だけは持ち続けて先に進んでいかなければならないと思っているので、まさに「アニー」は希望の物語だと思います。
Q 見どころについてはいかがでしょうか。
A青柳塁斗自分のシーン、と言いたいところですが、アンサンブル・キャストも含めてみんなで歌い踊るところですね。みんなが揃ってひとつのことをやっているというエネルギーがすごいです。僕が出ていない場面でもいい曲がありますし、注目していなくても必ず引き込まれる場面もあります。
Q 伝統のある作品ですが今年から演出が一新されるとのことで、それについて思うところはいかがでしょう。
A青柳塁斗1986年から32年目、そして16年ぶりに演出が変わります。数々の大御所の方がルースター役を演じてきましたが、僕もその一人だと言えるのはすごく光栄です。今年から一新して演出から舞台装置、衣装も変わっているので、そのきっかけに選ばれたのがとくに嬉しいです。新たなルースターを作っていくスタートに立つのが自分、ということが嬉しいです。
Q 舞台本番に立つ前にはどんな準備をして臨みますか。
A青柳塁斗僕はあまり緊張しないタイプです。あったとしても早く演じたいという良い緊張感なので、リラックスして普段通り、稽古通りに舞台に立つということを心がけています。力んでしまうと違うものになってしまうので、稽古をやっていた通りに演じて、お客さんの反応を感じてテンションを上げて、自分自身のエンジンを掛けて乗っていくという感覚です。本番に向けて稽古をやって来たので、やっと届けられる、みんなの反応が見られる、という喜びの気持ちが強いです。
Q 青柳塁斗さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A青柳塁斗もしミュージカルに初めて触れるとしたら、「アニー」という題材や曲はみんな知っているだろうし、馴染みやすい作品だと思います。お子さんも一緒に観られますし、自分のお子さんを舞台に立たせたい、という気持ちになるかもしれません。子どもが主役、という舞台はそんなに多くはないですし、元気がもらえるミュージカル・コメディーです。お一人でもご家族一緒でも、笑いに来てほしいし、観終わった後は頭の中で繰り返す曲があると思いますので、それを楽しみに観に来ていただきたいです。
■Information
丸美屋食品ミュージカル「アニー」
舞台は1933年のニューヨーク。世界大恐慌直後の街は、仕事も住む家もない人であふれていました。誰もが希望を失っているなか、11歳の女の子アニーだけは元気いっぱい。11年前、孤児院の前に置き去りにされたというのに、いつか両親が迎えに来ると信じて、逆境にひるむことなく前向きに生きています。
そんなある日、大富豪オリバー・ウォーバックスの秘書グレースに気に入られたアニーは、クリスマスの2週間をウォーバックスのもとで過ごすことに。明るいアニーに孤独な心をなぐさめられたウォーバックスは、アニーを養女にしたいと思うようになります。しかしアニーは、本当の両親と暮らすという夢をあきらめきれません。その強い気持ちに打たれたウォーバックスは、懸賞金をかけて彼女の両親を捜すことにします。
ところが、それを知った孤児院の院長ミス・ハニガンと弟ルースター、その恋人のリリーは、懸賞金目当てに悪だくみを始めて……。アニーの夢はかなうのでしょうか?
演出:山田和也
アニー:野村里桜 会百花
藤本隆宏 マルシア 彩乃かなみ 青柳塁斗 山本紗也加 ほか
全席指定8,500円(税込)
主催・製作:日本テレビ放送網
<夏のツアー>
・大阪公演:8月10日(木)~15日(火)シアター・ドラマシティ
・仙台公演:8月19日(土)~20日(日)東京エレクトロンホール宮城
・名古屋公演:8月25日(金)~27日(日)愛知県芸術劇場大ホール
・上田公演:9月3日(日)サントミューゼ大ホール
■Information
青柳塁斗
1990年3月29日生まれ、北海道出身。O型。
2005年、ミュージカル『テニスの王子様 The Imperial Match 氷帝学園』に向日岳人役で出演。初代氷帝として話題を集める。その後、数々の舞台に次々と出演。ダンスに定評があり、自身の特技にもダンス・アクロバットと記しているほどである。現在も舞台を中心に活躍し、人気を博している。