Vol.668 DRUM TAO 岸野央明、江良拓哉(「ドラムロック 疾風」)

OKWAVE Stars Vol.668はDRUM TAOの岸野央明さん、江良拓哉さんへの公演「ドラムロック 疾風」についてのインタビューをお送りします。

Q まずはご自身の舞台での立ち位置のようなところをご紹介ください。

A岸野央明演奏がメインです。ベーシックな下地を作っているようなポジションなので、みんなのことを客観的に見ているようなポジションです。

江良拓哉パフォーマンスが中心の役割です。最近は若手がどんどん入ってきてパフォーマンスをしているので、僕もパフォーマンスをやりつつ、太鼓を打つ方にシフトしています。

Q 今回の公演「ドラムロック 疾風」のコンセプトをお聞かせください。

A岸野央明それこそ、観ている人が疾風のようにあっという間に感じるような舞台を作りたい、というところから始めました。その中で、「ドラムロック」の“Rock”の部分を和太鼓でどう表現するかを考えていきました。

Q おふたりはロック自体は好んで聴いていましたか。

A岸野央明それほど聴いていなかったです。今回のことがあって、一通り聴きました。メンバーの中でロック好きなのがいて、「お前ら、これも知らないのかよ」という感じで勧められて聴きました。

江良拓哉急に強くなってやる気になってましたね(笑)。

Q 演目としてはいかがでしょうか。

A江良拓哉過去の曲を進化させたり、全く新しいものを作ったり、両方ですね。

岸野央明やっていくうちに、欲が出てきて、リニューアルするつもりが、元々あった部分がなくなっているほどで、実質、全て新曲になりました。

江良拓哉今までは太鼓を中心とした生演奏だったのが、今回は映像と演者がコラボする部分もあって、SEが流れる演出になっています。自然の音だったり、ビートを効かせたものがあって、新しい要素が加わっています。

岸野央明最初は映像と合わせるためにツールとして必要だったのが、合わせていくうちに音楽としてもマッチして、それも楽曲の一部のようになりました。

Q ステージでの演奏はどのように作り上げていくのでしょう。

A岸野央明みんなで合わせていくのは、僕たちにとってはそんなに難しいことではないです。長い時間一緒にいるし、作る過程から一緒にやっているので、イメージが共有されているからです。「あのシーンのようにやってみよう」と言えば、27人がちゃんと共有できます。外部のアーティストとコラボする時は、一回やって見せて、相手から返しがあって、またやってみて、というのが発生しますが、僕たちなら口で合わせてすぐに合わせられます。やはり濃い時間を過ごしていますので。

Q 楽曲を作り上げていく時はどんなやり取りをするのでしょう。

A江良拓哉最初はざっくばらんにアイデアを出し合います。曲やフレーズの意見を出し合って、膨らませたものを聴いてもらって意見をもらって、どんどん進んでいきますね。

岸野央明それと、制作ミーティングのような場よりも、一緒に飲んでいて雑談の中で出てきたアイデアの方が活きた意見が多いです。

江良拓哉普段、食事も一緒に取るので、そういう時の会話から出てくるものが多いですね。

岸野央明数カ月かけて作った曲もあれば、30分ほどの話し合いでできた曲もあって、自分たちでも面白いなと思います。

Q これまでの公演では手応えはいかがでしたか。

A岸野央明5月のプレビュー公演の時は僕ら自身少し腑に落ちていないところがあって、やはりお客さんもそういう時の反応は同じようで、その感覚がずれていないことは良かったです。それでその部分を初日までに直しました。自分たちの中で納得のいくものにできたので、お客さんの反応も良かったです。お客さんと通じ合った感覚もありました。

江良拓哉これからもっと良くなっていくと思います。

Q 「ドラムロック 疾風」ならではの違いはありますか。

A岸野央明楽曲のスピード感は過去の楽曲とかなり違います。展開も多いので、変化を遂げていると思います。そういうところを観ていくと、お客さんの感覚はあっという間に感じられる、疾風というタイトルにはふさわしい流れになっていると思います。今回、映像と僕らの演奏パフォーマンスが多く見られるので、そこは僕らが進化している部分かなと思います。映像としては抽象的なものが多いですが、人物が出てくるようなものもあります。

江良拓哉雨が降っているような中で、笛の音とSEと共にワビサビを感じるような映像があって、甲高い太鼓の演奏で雨音を表現したり、映像とSE効果がうまくマッチしている曲もあります。でも、やっていく中でさらに変わっていくことも多いです。

Q 普段ステージに立つ当日はどんな気持ちで迎えるのでしょう。

A江良拓哉他のアーティストと大きく違うのは、僕らが会館に入って仕込みもやるんです。仕込みをやって本番を迎えるので、朝入る時は何時までに終わらせないとリハーサルの時間がなくなる、とかそんなことを考えています。リハーサルをやって、本番を迎える前は僕はイメージトレーニングをしています。イメージが固まると緊張しなくなります。

岸野央明いい意味で何もしないようにしています。気持ちはこもっているけど無理はしない、ということを毎回ムラ無くできるようにしています。自然体で始められるように、準備の時に何かあった時は、他のメンバーと雑談したりして無意識の内になるべくいつも通りに過ごそうとしています。自信がないときほど緊張しますからね。
気持ち自体は衣装を着た時に切り替わりますね。

江良拓哉DRUM TAOに入ったばかりの頃はすぐに切り替えられなかったとは思いますが、今は袖からお客さんの様子を見たりするとすぐに気持ちが入ります。

Q 和太鼓の出会いをお聞かせください。

A岸野央明元々地元のグループで和太鼓をやっていて、それが病みつきになってここまでたどり着きました。でもDRUM TAOのような、若者が見て単純に格好良いなと思えるグループがあったからなので、そういうグループがなかったら続けていなかったかもしれません。

江良拓哉僕も同じですね。地元で子どもの頃から続けてきました。

Q 和太鼓の楽器としての魅力はどんなところでしょう。

A岸野央明何より奥深いところですよね。演奏していて、精神性のようなものも表現できますし、単に格好良い部分もあるので、他の楽器にはないパフォーマンス性があるところです。それとこれは日本人的ですが、和太鼓のドンっという音に何かを感じて、涙腺が緩むようなところです。音色によって心に響くものがあるのかなとたまに思います。でも、海外でもそういう経験をすることがあるので、神秘的な何かがあるのかもしれませんね。それと単純に打っていて楽しいのと、気持ちが上がってくるところですね。

江良拓哉音がハンパないのと、楽器と呼ばれるものでこんなに全身を使うものはないところです。鳴らす人もアスリート並みに鍛えていますし、そこに乗るものにパフォーマンス性を感じさせます。魅力は果てしなくいっぱいある気がします。

岸野央明まだまだ発見しきれていなくて、発展途上なのかなと思うこともあります。僕たちもそれを見つけて発信していかないと、多様性が出せないですよね。他のアーティストとのコラボもまだまだ一部分なので、もっと革命的なことをしたいと、いつも思っています。

Q 今後どんな風になっていきたいですか。

A岸野央明グループとしては今は2チームでツアーをしています。それがもっと増えて、主要都市でロングラン公演を続けて、楽曲もどんどん生まれて、それがあちこちで起きているのが理想です。そこに自分もやりたい、という若者が集ってきて、和太鼓が格好良いと日本のみんなが思うようになれば最高ですね。

江良拓哉そこまでいきたいですね。太鼓にもっと興味をもってもらいたいですね。

Q OKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。

A岸野央明DRUM TAOを観たことがある方もない方も、和太鼓のイメージを一新するような内容になっている自信があります。まずは騙されたと思って一度観に来ていただいてファンになっていただければと思います。

江良拓哉僕らは和太鼓の演奏というだけではなくエンターテインメントショーをおこなっています。和太鼓を観に行くという感覚というよりも、日本のエンターテインメントを観に行くという感覚で、気に入って何度も来ていただけたらと思います。

Q岸野央明さん、江良拓哉さんからOKWAVEユーザーに質問!

岸野央明、江良拓哉皆さんは和太鼓にどんなイメージを持っているでしょうか。

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■Information

DRUM TAO「ドラムロック 疾風」

2017年7月19日(水)~30日(日)Zeppブルーシアター六本木

“ROCK”を美しくも圧倒的な和太鼓パフォーマンスで表現する新感覚の舞台。パフォーマンスとプロジェクションマッピングの融合した舞台は、もはや和太鼓のイメージを超越した「THE 日本エンターテインメント」。

7月7日(金)AM8:15~9:54放送
NHK「あさイチ」に生出演、パフォーマンスを披露します!

演出・制作:フランコドラオ
衣装デザイン:コシノジュンコ
出演:DRUM TAO
料金:8,500円(全席指定・税込)
お問い合わせ:東京音協 03-5774-3030(平日11:00~17:00)

(C) DRUM TAO

DRUM TAO

1993年結成、大分県の竹田市久住町を拠点に活動。世界観客動員は700万人を超える。
http://www.drum-tao.com/