Vol.692 女優 平塚麗奈(映画『レミングスの夏』)

平塚麗奈(映画『レミングスの夏』)

OKWAVE Stars Vol.692は映画『レミングスの夏』(2017年10月1日公開)に出演の平塚麗奈さんへのインタビューをお送りします。

Q 本作への出演の経緯をお聞かせください。

A映画『レミングスの夏』平塚麗奈オーディションで選ばれました。オーディション後に「宏美役に決まりそうですが口移しをするシーンがあります。それがNGなら他の人になります」という連絡をいただきました。母やマネージャーからは「無理はしなくていいよ」と言われましたが、私はこの作品にすごく携わりたかったし、以前出演した作品では演技がうまくいかなくて悔しい思いもしていたので「やります」とすぐ答えました。

Q 原作を読まれた際にはどんな印象を持ちましたか。

A平塚麗奈原作を読ませていただいた時にはボロボロと泣いてしまいました。人物描写も詳細に描かれているので感じる気持ちも大きかったです。宏美という役についても改めて理解することができました。宏美はレミングスのメンバーではありませんが、レミングスたちの気持ちもすごく分かるし、ハラハラ、ドキドキしながら読みました。映画を観て、原作を読むと、作品の魅力がさらに伝わるとも思いました。

Q 宏美役について、ご自分ではどう演じようと思いましたか。

A平塚麗奈宏美は生徒会長で責任感の強い子です。自分で決めたことは自分で進めるという筋の通った子なので、最初から弱さよりも目つきの鋭さや、他の人の意見よりも自分が先、という感じで表現しました。レミングス・メンバーと関わるうちに気持ちの変化があるので、それを少しずつ表現していかなければならないのは難しかったです。

Q 宏美とご自分の似ているところなどはありますか。

A平塚麗奈(映画『レミングスの夏』)平塚麗奈私も学校では学級委員をしたり、生徒会活動もしていました。役割的なところでは、みんなをまとめたりするのは好きで、責任感もあると思っているので、宏美の台詞には共感できるところも多かったです。でも、宏美は大会社社長の令嬢でみんなからあまりよく思われていないし、根は元気なわけでもないのかなと思いました。私は、ちょっと抜けているところがあると言われるけれど、みんなを楽しく笑顔でまとめていけたらいいなと思って学級委員をやっているので、役割は同じでも気持ちや性格が違うと、やっぱり違うんだなと思いました。

Q レミングス・メンバーらの共演者は同年代かと思いますが、現場でどんな話をしていましたか。

A平塚麗奈撮影当時、前田旺志郎くんと桃果さんが高校1年生で、瑚々は小学校6年生でした。私は中学2年生だったので少し年齢は違いましたがみんな仲良かったです。顔合わせの時から瑚々がフレンドリーで一番年上なのかなと思ったら一番年下でびっくりしました(笑)。すぐにみんなと自然と打ち解けて仲良くなっていきましたが、仲良くなりすぎて、逆に「役柄上、少し距離を置いた方がいいよ」とスタッフさんに言われてしまいました。

Q 撮影前にはどんな準備をしましたか。

A平塚麗奈撮影前に台本の読み合わせがありました。動きがない声だけの時から旺志郎くんはとても上手でした。まえだまえだなども見ていたので、今回の共演で勉強できたらいいなと思っていました。今回の私の役は台詞の量よりも手足が縛られていたり、動きの表現が多かったので、みんなの台詞を聞きながらいろいろ学ぶこともできました。

Q 撮影中、ご自分で印象的だったシーンはいかがでしょう。

A平塚麗奈誘拐される役なので過激なシーンはたくさんありました。とくに瑚々とビンタをし合うシーンは、お互い本気で叩いているので相手も痛いだろうし後で気まずくならないかなと思いました。でも本番になったらそんな心配を忘れてしまうくらい役に入りきってしまって、思いっきりやってしまいました。でも、役に入りきっていた分、痛くもなくて、スムーズに撮影もできましたし、もちろんその後も瑚々とは仲良しなままでした。そういう体を張るシーンでも役に入り込めたら、こういう気持ちになるんだと思えたのが印象的でした。

Q 役に入り込めるような現場の雰囲気を作っていたのでしょうね。

A平塚麗奈五藤利弘監督をはじめ、スタッフ皆さんが小さなことでも親身になってくれて、助監督からは甘くではなく厳し目に言ってもらえて、それがかえって良かったと思います。宏美が熱中症になるシーンは薄暗い雰囲気や実際に暑かったこともありますが、すごく緊迫感があって、スタッフ皆さんが本気で撮っている空気を感じましたので、私も全力でやろうという気持ちで取り組みました。

Q 撮影は取手市を中心としてすべて茨城でのロケとのことですね。

A平塚麗奈レミングスに宏美が誘拐される家の中もすべて取手で撮影しました。夏の撮影でしたが、家のシーンでは閉め切った上に冷房も音が入るから全て無しで本当に暑い密室でした。だから熱中症になるシーンは、普通にいても熱中症になると思いました(笑)。でもそれもあって役に入り込めたのかなと思います。

Q この作品を通じて、何か成長を実感することはありましたか。

A映画『レミングスの夏』平塚麗奈撮影前は演技に自信がなかったので、撮影初日は緊張して、台詞を言おうにも口が回らなくなってしまいました。助監督から励ましていただいて、せっかく選ばれたんだからがんばろう、と気持ちを切り替えて演じることができました。監督やいろんな方に支えられて演じることができて、今ではもっと演技に自信を持っていいんだ、と思えるようになったので、本当にいい作品に参加できたんだと思います。演技が上手な方やプロのカメラマンと関わって、成長を実感できたし、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。

Q ちなみにその初日に撮影したシーンは?

A平塚麗奈生徒会室でナギ君から「生徒会を辞めます」と言われるシーンです。辞めると言われて怒る気持ちと「どうして」という気持ちと「自分はこんなにがんばっているのに」という気持ちが混ざっているし、机をたたく芝居もするので最初からなかなか複雑なシーンで、机を叩いてもぽんっという感じで音が小さく、さらに緊張してしまいました(笑)。

Q 本作出演を経て、今後の抱負をお聞かせください。

A平塚麗奈最初はモデルになりたくて事務所に入りました。いまは演技が楽しくて役者の仕事も大好きです。モデルの仕事をする時も、目や表情、姿勢など全て使って表現するのは演技と同じだと思いました。いまはもっといろんな役を演じたいと思っています。ドラマや映画でこれまでは睨みつけたりする怖い役や優等生の役が多いので、もっと弾けたような役の経験も積んでいきたいです。

Q 最近は高校を舞台にした少女マンガ原作の映画もたくさんありますが、興味はありますか。

A平塚麗奈そういう映画にも出たいなと思います。でも、ひとつ心配なのは、私は今も身長が伸びていて、設定と合わない作品が多そうなので、身長が縮んでほしいなという気持ちと、でもモデルをやるならもっと背が高くてもいいなという欲張りな自分がいます(笑)。

Q 平塚麗奈さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A平塚麗奈レミングスのメンバーと白石宏美という役がいる中で、いろんな気持ちの変化が細かく描かれた作品なので、誰の視点から見ても、ハラハラ、ドキドキできると思います。監督をはじめ、スタッフ、取手市の皆さん、キャストみんなで作った作品なので、私たちと同年代の方はもちろん、中学2年生の気持ちを経験したいろんな方に観ていただきたいです。

Q平塚麗奈さんからOKWAVEユーザーに質問!

平塚麗奈この映画のタイトルにもあるレミングスというグループ名にちなんだ質問です。皆さんは友だち同士のグループに名前をつけていましたか。どんな名前をつけていたか聞きたいです。

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■Information

『レミングスの夏』

映画『レミングスの夏』2017年10月1日(日)よりユーロライブにて公開、他全国順次公開

レミングとは、ねずみのこと。
レミングは自殺しない。レミングは新天地に向かうために、集団で移動して、必死に海や川を渡る。
アキラこと千葉旭、ナギこと南木秀平、それからモトオ、ミト、ヨーコら「レミングス」の仲間達は、中学2年の夏に大きな戦争をする。
その年、茨城県取手の街には、ハサミで小学生に切りつける「ハサミさん」が現れるという都市伝説が広がっていた。
6年前の小学2年生の夏の出来事を機に、二度と戻ることのない楽しかったあの日を取り戻すため、ナギは、人生を賭けて計画を練り上げ、仲間達を誘い、遂に計画を遂行する。
少年少女の固い決意の理由に迫っていく、青春ミステリー。

出演:前田旺志郎 菅原麗央 平塚麗奈 瑚々 桃果 遠藤史人
椋田涼 城之内正明 たくみ稜
中村ゆり スネオヘアー 田中要次 モロ師岡 渡辺裕之
監督・脚本:五藤利弘
原作:竹吉優輔『レミングスの夏』(講談社文庫)

舞台挨拶
10月1日(日)渋谷・ユーロライブ
朝8:30からの回上映後及び朝10:25からの回上映前
登壇者(予定):前田旺志郎、平塚麗奈、瑚々、桃果、遠藤史人、椋田涼、スネオヘアー(音楽・出演)、五藤利弘(監督・脚本)

http://lemmings72.com/

©竹吉優輔/講談社


■Profile

平塚麗奈

平塚麗奈(映画『レミングスの夏』)2002年8月19日生まれ。
女優、モデルとして活躍の場を広げている。P&G「パンテーン」バージンヘア対決のCMで話題に。NHK・Eテレ『すイエんサー』にすイエんサーガールズとして出演中。

http://www.spacecraft.co.jp/model/profile/hiratsuka/