OKWAVE Stars Vol.728は映画『チェリーボーイズ』(2018年2月17日公開)に出演の池田エライザさんへのインタビューをお送りします。
Q 『チェリーボーイズ』出演について、台本を読まれた際にはどう感じましたか。
A池田エライザ私自身、青年マンガ誌も読みますし、『みんな!エスパーだよ!』に出演したから、ということでもなく、この『チェリーボーイズ』という作品がエンタテインメントとして面白いと感じました。この3人が方向は間違っていても全力投球で頑張っている姿に、私は母性のようなものを見せたらいいのかなと思いました。笛子は3人のことを唯一、客観的に見られる立ち位置の女の子なので、演じてみたら面白いだろうなと思いました。私自身、面白いことは大好きなので、それで笛子役を演じさせていただきました。
Q 釈笛子の役作りはどのように進めましたか。
A池田エライザ2つに分けて考えました。まずビジュアルについて、この物語の舞台が田舎の閉鎖的な環境なので、衣装合わせの時に、「これは商店街で買った服だろうな」とか「唯一ある大型ショッピングモールで買った服かな」と地元のにおいを感じさせるものを選びました。それでいて、ブーツは機能性重視だったり、内心、「面積少ないんじゃないか」と思いつつ短いスカートで女性のキャラクターだということを強調しました。
そうやってビジュアルが理想通りにできたので、後は“乙女”になればいいと思いました。笛子は歯科で働きながら介護福祉士を目指して筋トレしたりお金を貯めている女の子です。五木のことが気になっていて、何てきれいな女の子なんだろう!と思うのと同時に、見た目との矛盾に気づくと思います。見た目とのギャップはありますが、私は恋する乙女を演じていました。
Q 林遣都さんらが演じた3人と接していかがでしたか。
A池田エライザ3人のことは、笛子の最後のセリフにつきます(笑)。でも、人が何かに向かって尽き進んでいく時の様子や熱のようなものを西海謙一郎監督はちゃんと描いていますし、台本を書かれた松居大悟さんも自分が当時燻らせていた思いを色あせることなく台本に詰め込んでいらっしゃるので、私たちにできることは、その台本に忠実に集中して、その世界の秩序を乱さないように、その中で破天荒なことをするだけでした。
演じている時は、林君の演じている国森のことをどれだけ見るかに気を使いました。笛子は少し鈍感なところがあって、懐は広いので、国森のことも引き込んでしまいます。いざ引き込んだのに、そのことに自分で気づいていないところがあるので、そんな男性を見る視点を頭の中で箇条書きにして細かく考えて演じました。
Q “フェラファイト”のシーンでは男性俳優陣が照れてしまって、監督が声を荒げる一幕もあったそうですが、撮影はいかがだったでしょうか。
A池田エライザ長い待ち時間があったので、そんなことになっていたんですね。そういうシーンですので、待ち時間はなるべくその場にいないようにしていました。私自身は、そのシーンはコメディだと思っていて、カット割りの絵コンテもいただいていたので、ポップで面白い感じになると思って、少し誇張して演じました。過激なシーンを期待して観に来る方もいらっしゃると思いますが、テンポよく進んでいくので面白いと思います。
Q 撮影全般で印象的だったことなどはありますか。
A池田エライザ笛子が五木の運転するバイクに乗るシーンがあって、私はバイクに乗るのが初めてでした。三輪のハーレーでしたが、大きな椅子に乗っているようで乗り心地が良かったです。撮影でないと味わえないことなので面白かったです。
Q 撮影を通じて新しい発見などはありましたか。
A池田エライザこういった内容の映画なので、現場はもっと騒がしいのかなと思っていたら、サスペンス映画を撮っているようなピリッとした現場でした。各々が自分を高めて集中して、とくに3人はガチな感じを作っていたので、良い現場だと思いました。なので私もガチで肉じゃがを煮込みました(笑)。映画の規模に関係なく、本気で良い映画を作ろうという姿勢は、役者としてのあるべき姿だと感動しました。何かに時間をかけるということに最高の取り組み方をしていると感じました。でも、本番が始まると最低なことを言っているのでそのギャップが面白かったです(笑)。だから、林くんたちは本番前が一番格好良かったです(笑)。そんなところも含めて、愛しい現場だなと思いました。
Q 女性目線での本作の見どころはいかがでしょうか。
A池田エライザ最近はコンプライアンスやBPOという言葉がまるで流行語のように言われていますが、そういうものを気にしすぎていて、みんなが本当に笑える作品は何なのだろうと思いますので、一度そのハードルを下げてもらえたらと思います。くだらないことでも、それを本気でやっていますので、3人のことを笑ったりバカだなと思ってくれたらと思います。暗い気持ちになったり人間不信になるような作品ではないですし、私は絶対に笛子が下品にならないように心がけていたので、男の子は心にグサグサ刺さってしまうかもしれませんが、女性こそいろんな角度から、気楽に見ることができると思います。
Q池田エライザさんからOKWAVEユーザーに質問!
池田エライザ『チェリーボーイズ』誰と観に行く?
私は劇場を女子だけでいっぱいにして「これだから男子って…!」と言いながら観てほしいです。男の子は部活のみんなで観に来ていただけたらいいなと思います。
■Information
映画『チェリーボーイズ』
2018年2月17日よりシネ・リーブル池袋、渋谷TOEIほか全国劇場公開
とある地方都市に住む、幼馴染3人組。東京での音楽活動がうまくいかない見栄っ張りな“クンニ”こと国森信一、乳首にコンプレックスを持つイケメン“ビーチク”こと吉村達也、典型的なオタク気質の“カウパー”こと高杉誠。揃いも揃って、恋も仕事も上手くいかず、いい年齢して不良気取りの同級生にも頭が上がらない。おまけに、25歳にして童貞…「負け組認定」といえる彼らが、自分を変えるために今、立ち上がる!
林遣都 栁俊太郎 前野朋哉
池田エライザ / 石垣佑磨 岡山天音 般若
山谷花純 松本メイ 岸明日香 馬場良馬
吹越満 立石涼子
監督:西海謙一郎
脚本:松居大悟
原作:古泉智浩『チェリーボーイズ』(青林工藝舎刊)
主題歌:「GO! GO! Cherry Boy!」MANNISH BOYS(スピードスターレコーズ)
配給・宣伝:アークエンタテインメント
Ⓒ古泉智浩 / 青林工藝舎・2018東映ビデオ / マイケルギオン
■Profile
池田エライザ
1996年4月16日生まれ、福岡県出身。
09年に「ニコラ」モデルオークショングランプリを獲得し、モデルデビュー。11年、『高校デビュー』(英勉監督)で映画デビューを果たし、15年の『みんな!エスパーだよ!』(園子温監督)ではヒロインに抜擢される。17年は、『一礼して、キス』(古澤健監督)で映画初主演、ドラマ「ぼくは麻里のなか」(CX)でドラマ初主演をするなど、今注目の若手女優の1人。主な出演作は、『オオカミ少女と黒王子』(16/廣木隆一監督)、『ReLIFEリライフ』(17/古澤健監督)、『トリガール!』(17/英勉監督)『伊藤くん A to E』(18/廣木隆一監督)など。
映画『ルームロンダリング』主演(18年公開/片桐建滋監督)、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』出演(18年公開/大根仁監督)出演を控える。
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