Vol.753 女優 酒井瞳(こまつ座第121回公演「たいこどんどん」)

酒井瞳(こまつ座「たいこどんどん」)

OKWAVE Stars Vol.753はこまつ座第121回公演「たいこどんどん」(2018年5月5日~)に出演する酒井瞳さんへのインタビューをお送りします。

Q まずは本作出演が決まったことについてのご感想をお聞かせください。

A酒井瞳私が出ていいのかな、と何度も演出のラサール石井さんに聞いてしまいました。大ベテランの方々と共演できる機会をいただけたので、いっぱい吸収しようという気持ちでいます。今回は今までの舞台とは違った熱意があります。

Q 本作の台本を読まれて、どのように感じましたか。

A酒井瞳最初はとても難しく、一度では理解できなかったですが、読み合わせを何回かやるうちに、皆さん話し上手ということもあって物語が入ってくるようになりました。一度理解できると、自分の知らない江戸の話なので、こんなことがあったんだという衝撃だらけでした。「たいこもち(幇間)」というものがお仕事の一種としてあったことも知らなかったです。主役の道楽者の若旦那と幇間の2人は格好いいなと思いました。

Q 本作は「時代を超える大喜劇」とのことですね。

A酒井瞳笑いもあって、駄洒落は最初は難しくて真剣に聞いてしまいましたが、意味が分かるといいなと思いました。ある歌では、いろいろな例えを歌詞にしていて、昔は今よりも言葉の数は少なかったと思うので、そういう風に他のもので例えたりしていて言葉遊びが上手だったのだろうなと勉強になりました。今の時代は簡単になりすぎた言葉があふれていて、言葉の表現力が欠けてしまっているのを実感しました。ここで使われている言葉を使いこなせるようになりたいなと思いました。

Q 演じる役柄についてお聞かせください。

A酒井瞳(こまつ座「たいこどんどん」)酒井瞳いろいろな役を演じさせていただくのですが、私の中でメインなのは、「おしの」という山賊狩りをしている娘です。18、19歳くらいの女の子なのにもうどっしりと構えた口調ですし、大人の男性を前にして「私たちは山賊をやってるんだ」と言えるような娘です。いろいろなバックボーンがあるのだろうなと思いますし、昔の人達は若い頃からどんな経験をしているのだろうと思わずにはいられませんでした。男たちを罠にはめるために案内したり、自分が生きるためには山賊のボスにも色目を使ったりもしているのだろうなと思うので、若いのにそういう力強さがあるところを出したいと思っています。

Q 稽古の雰囲気はいかがですか。

A酒井瞳とてもほのぼのとしています(笑)。最初はベテランの方々がたくさんいらっしゃるので緊張していました。皆さん、役柄の話も談笑するようにほのぼのとされていて、それを聞いていてすっかり安心しています(笑)。
野添義弘さんが出てくるシーンが面白くて、見ていていつも笑っています。

Q ラサール石井さんの演出についてはいかがでしょうか。

A酒井瞳ラサール石井さんはちょいちょい笑いを入れてくださるので、私もそこに加われたらいいなと思っています。

Q どんなところを一番大事に演じたいですか。

A酒井瞳今までにないくらい場面ごとにいろいろな役を演じさせていただくので、しっかり役を分けて演じたいです。そしてそこに自分という味も出していきたいです。ありがたいことに自分一人で歌う場面や少ない人数で歌う場面もあります。皆さん歌もとても上手なのですが、女性陣の皆さんはそこで自分らしさを出しているので、私も私らしさを観ている皆さんに伝えられたらと思います。

Q 作品全体の見どころとしてはいかがでしょう。

A酒井瞳柳家喬太郎師匠の演じる桃八には長いセリフがいっぱいあって、私も全部聞き入ってしまうんです。たいこもちの役なので、窪塚俊介さん演じる若旦那をヨイショするんです。ひょうきんな表情や仕草の細かな一つ一つが印象に残っているので、見どころだと思います。

Q お芝居をする上で普段から心がけていることはありますか。

A酒井瞳私はバラエティ出身だからかコメディチックな役を演じることが多いです。そういう時は自然な感じで話しているように見えるように心がけています。セリフを話しているのではなく、会話の一部のように見えるようにすることを意識しています。

Q 本作は幕末から明治初期が時代背景ですが、ご自身ではその時代に興味はありますか。

A酒井瞳台本を読んで、江戸が東京になっていくまでにいろいろあったんだと知ることができて、興味を持つようになりました。意外とこの時代ってエグいんだなとも思いましたね。上下関係がとても厳しい時代ですし、生きていくための手段を選ばない時代だったんだと思います。このお芝居でもそういう生々しさを感じるシーンもありますので、現代は本当に平和で自分はとてもありがたい時代に生まれたんだとも思いました。女郎の袖ヶ浦も格好良く生きています、出てくるみんながこんなにたくましいのはそういう時代だったからだと知りました。主人公の2人は私だったら耐えられないようなとんでもない目に遭いますが、それでも生きていけるのは持っている強さが違うんだろうなと実感しました。

Q 酒井瞳さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A酒井瞳歌とダンスもあり、笑いのシーンもたくさん散りばめられています。そんな楽しい要素の中、消してはいけない昔のダークなシーンもあって、喜怒哀楽すべてがギュッと詰まった作品になっています。皆さんあっという間に作品を観終わってしまうと思いますので1つも見逃さずにまばたきもせず鑑賞してほしいなと思います。それと、私が私らしく演じられているかも見逃さずに観ていただきたいです。皆さんどっしりと構えている中で、一人だけちょっと違ったフレッシュさを出せたらいいなと思っています。

Q酒井瞳さんからOKWAVEユーザーに質問!

酒井瞳私は宮崎出身でいつかは観光大使になるのを目標にしています!皆さんへの質問ですが、皆さんの思う宮崎のいいところを教えてください。参考にしたいです。

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■Information

こまつ座第121回公演「たいこどんどん」

2018年5月5日(土・祝)~20日(日)紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

薬種問屋の跡取り息子と連れ立つ幇間。
馴染みの女郎の奪い合い、売って売られた喧嘩の果てに、江戸から北へ流亡の果ての生き地獄。
抱腹絶倒・奇想天外・驚天動地。
主従二人が陸奥からめざした先はなつかしきお江戸のはずだったのに…?!
「……桃八、お前とまた旅がしたいよ。」
駆け出し幇間の桃八に稀代の人気噺家・柳家喬太郎、商家の若旦那に窪塚俊介を迎え、こまつ座出演は20年ぶりのあめくみちこ、そして変幻自在の俳優陣が二人の旅路を翻弄する。
監修、出演を経てついにこまつ座初演出、ラサール石井の新演出で23年ぶり初めての再演!

作:井上ひさし
演出:ラサール石井
出演:柳家喬太郎、窪塚俊介
有薗芳記、木村靖司、俵木藤汰、野添義弘、森山栄治
小林美江、酒井瞳、新良エツ子、武者真由
あめくみちこ
入場料:8,500円、U-30 5,000円(観劇時30歳以下)全席指定税込

【スペシャルトークショー】
5月6日(日)13:00公演後
ラサール石井(演出家・俳優・劇作家)―井上ひさしの言葉と向き合って―
5月9日(水)13:00公演後
柳家喬太郎、窪塚俊介、あめくみちこ
★追加イベント★
5月15日(火)13:00公演後
浅野祥(津軽三味線奏者)
―みちのくの響きと共に―
※詳細はこまつ座サイトをご覧ください。

こまつ座:03-3862-5941
こまつ座オンラインチケット:http://www.komatsuza.co.jp/


■Profile

酒井瞳

酒井瞳(こまつ座「たいこどんどん」)
1989年5月3日生まれ、宮崎県延岡市出身。O型。
2008~15年まで「アイドリング!!!」に14号として所属。卒業後、「アイドリング!!!」OGグループ「メンテナンス」に所属。2017年に宮崎県川南町『ザ・フェスティバル イン トロントロン』PR大使に選ばれる。延岡市名物の『チキン南蛮PR隊長』も務めている。
主な出演作品に【舞台】『鏡に映らない女 記憶に残らない男』『読モの掟!2016』『COLORS』『ミニチュア!! フリーペーパーのナイス街』『BLACK10・改』『Who are you?』、【TV】「八千代ライブ」(NST)、「高校講座 簿記」「軍師官兵衛」「まれ」(NHK)、【映画】『上京ものがたり』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』、『スカパー!Bリーグ公式Twitter専属リポーター』など。こまつ座は今回初出演。

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