Vol.764 女優 吉岡里帆(映画『STAR SAND -星砂物語-』DVD発売/配信)

吉岡里帆(映画『STAR SAND-星砂物語-』)

OKWAVE Stars Vol.764は映画『STAR SAND -星砂物語-』のDVD発売に際し実施した、本作出演の吉岡里帆さんへのインタビューをお送りします。

Q 映画『STAR SAND -星砂物語-』のDVD発売ついて率直にどんなお気持ちでしょうか。

A吉岡里帆映画が公開したのは昨年ですし、撮影したのはもっと前なので、このDVD発売はあらためて作品と再会できる場です。監督のロジャーさんや主演の織田梨沙さん、関係者のみなさんと、こうやって作品を通してまた会えるのが嬉しいです。

Q あらためて、出演した際の本作の第一印象をお聞かせください。

A吉岡里帆(映画『STAR SAND-星砂物語-』)吉岡里帆オファーをいただいた時は、戦争を題材にした作品ですので簡単にはできないと思い、まずは台本を読んで、監督ともお話ししてみたいなと思いました。台本を読ませていただくと、いわゆる“戦争映画”というよりも、ロマンチックな恋の物語が描かれていますし、継承の話でもあるので、素直に共感できました。お話をすると監督は平和主義な方ですし、過去をもう一度思い返すきっかけになる作品ですので、私もぜひ参加したいと思いました。

Q 吉岡さんの出演された現代の東京と、戦時の沖縄の物語に分かれる構成になっています。

A吉岡里帆私が演じた2016年の大学生の志保という役には伝えられる役割がちゃんとあるなと思いました。過去のパートの出来事は、いまの日本で生きている私たちにとっては少し非現実的で、せつなくて美しい物語です。それを現代につなげる役目だったのが嬉しかったです。

Q 志保のキャラクターは日常の中での目標や目的を見つけられていない女子大生ですね。

A吉岡里帆そうですね、始めはちょっと無気力な子でした(笑)。私は若い人も夢や好きなものがあると思っていますが、おそらく監督の持っている現代の日本の若者像には目的や目標がないということがベースにあって、今回は監督のその考えに染まってみようと思って演じました。

Q 過去の沖縄の出来事を残された日記から探っていきますが、その沖縄パートの撮影の様子などは把握されていたのでしょうか。

A吉岡里帆台本は全篇読んでいますのでどんな事が起きているのかは分かっていました。ですが、そこにはあまり縛られないようにしていました。過去パートと現代パートは別の時空ですので、私たちのパートでは私たちにできることに専念しました。

Q 戦時のことを現代から振り返る役柄を通して、何か発見はありましたか。

A吉岡里帆主役の洋海(ひろみ)たちは戦争から逃げて沖縄の小島にたどり着きました。他の戦争映画を観ると爆撃などで被害に遭う人が描かれますが、この映画のように何とか逃げのびて助かった人もいるかもしれないなと思いましたし、そうあってほしいです。それと、洋海がアメリカ兵をかくまっていたように、映画の中だけではなく戦争というものを超えて人々が交流して心を通わせる瞬間が、もしかしたら現実にもあったのではないかなと思い巡らせました。

Q 本作の出演で印象的だった思い出はありますか。

A吉岡里帆(映画『STAR SAND-星砂物語-』)吉岡里帆緑魔子さんとの共演シーンです。その日は雨が降ってしまって、撮影がなかなか進まなかったのですが、その分、魔子さんと長くお話できたのが役者としては幸せなことだったので、雨に感謝です。大学教授役の石橋蓮司さんが実生活で奥様の魔子さんのことをすごく愛していらっしゃっていて、「うちの妻を頼むよ」と言っていて、すごくほっこりしました(笑)。石橋蓮司さん、緑魔子さんと共演して感じたのは、銀幕の時代を歩まれた方々は目の力が本当に強いということです。魔子さんとの会話の最後のシーンでは目が本当に震えているようで、ゾクッとくる感覚がありました。

Q 本作をDVDなどで初めて目にする人にはどんなところを観てもらいたいですか。

A吉岡里帆「逃げることは悪ではない」ということをメッセージとして伝えたいです。この映画は戦争から何とか生き延びようとした人たちの話です。辛いことから逃げるのは決して悪いことではないという、とても優しいメッセージが込められています。これからご覧になる方にはぜひそういう温かいものを受け取っていただけたらと思います。

Q とくに本作の主人公たちと同年代の若い方々にメッセージをお願いします。

A吉岡里帆戦争のことを考えることは義務でも強要されることでもありませんが、知っておくことは、次の世代と共有するためや、つなぎ続けるというためにも、すごくいいことだと思います。この映画は戦争の恐ろしい面ではなく、優しくて温かい人と人との交流を映しているものです。ぜひこの映画を通して“戦争”というものに優しく触れてみてください。

Q吉岡里帆さんからOKWAVEユーザーに質問!

吉岡里帆無気力で趣味も何もない志保を演じましたが、私自身はいま面白い趣味を探しています。みなさんがされている面白い趣味がありましたら教えてください。

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■Information

『STAR SAND -星砂物語-』

映画『STAR SAND-星砂物語-』(DVD)DVD好評発売&レンタル中!
iTunes、Google play、Amazon Prime Video、U-NEXT、Video Market、DMM. COM、ひかりTV、J:COMオンデマンド、dTVにて配信中

1945年の沖縄。戦火から遠く離れた小島に渡り暮らし始めた16歳の少女・洋海(ひろみ)は、洞窟で日本軍とアメリカ軍からの脱走兵、隆康とボブに出会う。隆康とボブ、そして彼らの世話を焼く洋海の間には、不思議な関係が築かれてゆく。
ある日、戦いで脚を負傷し、除隊を余儀なくされた隆康の兄・一(はじめ)が、養生のために洞窟にやって来るが、それは悲劇の幕開けだった。
2016年、東京。大学生の志保は、卒業論文のために教授から一冊の日記を手渡される。それは、戦時中に沖縄の小島で暮らしていた少女のものだった。志保は日記を読み、そこに封印されていた過去の出来事にわれ知らず迫ってゆく……。

出演:織田梨沙 満島真之介 ブランドン・マクレランド 三浦貴大/ 吉岡里帆
寺島しのぶ/ 渡辺真起子 石橋蓮司 緑魔子
監督・脚本:ロジャー・パルバース
原作:ロジャー・パルバース『星砂物語』講談社刊
主題曲:坂本龍一
公式サイト:www.star-sand.com


■Profile

吉岡里帆

吉岡里帆(映画『STAR SAND-星砂物語-』)

1993年生まれ、京都府出身。
2013年より活動を始め、2015~16年放映のNHK連続テレビ小説「あさが来た」で一躍知名度を上げる。2017年はTVドラマ「カルテット」(TBS)が話題に。2018年1月期のドラマ「きみが心に棲みついた」(TBS)にて初主演。主な出演映画には、2015年公開の『明烏 あけがらす』(監督:福田雄一)、2016年公開の『つむぐもの』(監督:犬童一利)などがある。7月期ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(KTV・CX)にて主演を務める。

http://www.ateam-japan.com/ateam/yoshiokariho/
https://www.instagram.com/riho_yoshioka/?hl=ja

 

撮影協力:ベリーベリースープ 原宿神宮前店

スタイリスト:圓子 槙生
ヘアメイク:堀口有紀

・ワンピース「HAN AHN SOON」
・イヤリング「e.m」
・リング「COSMO NOSTALGIA」