Vol.773 女優 蒔田彩珠(映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』)

蒔田彩珠(映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』)

OKWAVE Stars Vol.773は映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(2018年7月14日公開)W主演の蒔田彩珠さんへのインタビューをお送りします。

Q 加代役についてどう感じましたか。

A蒔田彩珠台本を読ませていただくと、加代に共感できるところがたくさんありました。加代の、人との関わり方が分からなかったりうまくいかなかったり、自分の気持ちをうまく外に出せないところは自分に似ていると思いました。

Q ギターが好きなキャラクターですね。

A映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』蒔田彩珠加代は音楽が大好きでギターが弾けます。でも私はギターに触ったこともなかったので、撮影の4ヶ月くらい前から練習を始めました。その時点で1曲決まっていて、練習しているうちに新しい曲が加わっていって…とにかくがんばりました(笑)。監督たちと加代が映画の中で使っているギターを選びに行ってからは、段々演奏できるようになって。マイギターが決まってやる気が増したのだと思います(笑)。

Q 撮影に際して、湯浅弘章監督から言われたことは何かありますか。

A蒔田彩珠役作りではとくに何も言われませんでしたが、お芝居する際に、「気持ちをどれだけ作っても顔や動きで表現できなければ観ている人に伝わらないから、無音で観ていても伝わるようなお芝居をしたらいい」と言われました。たしかにそうだと思って、それからはお芝居が変わっていったように思います。

Q 歌についてはいかがでしたか。

A蒔田彩珠加代は音痴という設定だったので、ザ・ブルーハーツの「青空」やthee michelle gun elephantの「世界の終わり」は元々知らない曲だったので、完璧に覚えないようにしました。

Q ちなみにご自分は音楽は好きですか。

A蒔田彩珠音楽を聴くのはもともと好きでした。それがギターも弾けるようになって弾くのも大好きになりました。私はRADWIMPSが好きで、ギターでも弾けるようになって、音楽が2倍楽しめているような気がします。

Q 志乃との関係や距離感はどう演じましたか。

A映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』蒔田彩珠加代と志乃は段々と仲良くなるので、志乃役の南沙良さんとも「はじめまして」から始まって段々と仲良くなっていったので、そういうリアルさが役にも出ていると思います。二人が離れていってからのシーンは、私たち自身は仲良くしていても、そのシーンになるとお互いに自分の中に入り込むことができて、演じる上でもやりやすかったです。

Q 印象的なシーンはいかがでしょうか。

A蒔田彩珠加代と志乃がはじめて二人で話す駐輪場のシーンが印象的です。お互いがやりたいお芝居をやってそれがマッチしていたのでやりやすかったです。実はオーディションで志乃役候補の方と何人かお芝居をしたのですが、南さんとはその時から息がとても合うなぁと感じていました。

Q 文化祭の歌うシーンはいかがでしたか。

A蒔田彩珠文化祭のシーンは加代と志乃の二人が変わろうとしている大事なシーンなので、やはり気持ちがすごく入りました。加代の歌は、自分では役柄通りに音痴にしようとは思っていなかったのに、思いっきり歌ったら自然とそうなっていました。人前の演奏でしたが、あんまり他の人のことは見えていなくて、志乃に向かって歌う気持ち、一心でやっていたので、緊張もしなかったです。

Q 現場の雰囲気はいかがだったでしょうか。

A蒔田彩珠ロケ地の沼津はとても景色がきれいでいいところでした。
現場はとても明るかったです。撮影当時中学生だった私たちのテンションに合わせて菊地役の萩原利久くんが現場を盛り上げてくれていたので、ずっと和気藹々と楽しく撮影していました。萩原くんはずっと菊地のままのような。ずっと明るくて、自分が出ないシーンの撮影の時にも現場に遊びに来ちゃうような、菊地を地でいっていました(笑)。

Q 女子二人の友情の間に、男子が加わってくる、というシチュエーションについて何か思うところはありますか。

A映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』蒔田彩珠私は加代と菊地が恋愛に発展することは絶対にないと思います。でも、志乃は菊地が入ってきて加代がどこかに行ってしまうんじゃないかという不安もあったと思います。私にしてみれば、菊地とは絶対に無いのに!と思っているんですけど(笑)。

Q 本作に出演して、新しい発見などはありましたか。

A映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』蒔田彩珠相手の気持ちをちゃんと受け取ってから自分の言葉を伝えるということが大切だと思いました。志乃は言葉がすぐに出てこないけれど、監督からは言い終わるまでちゃんと待っていてほしいと言われたんです。お芝居に限らず、吃音ではなくても、人の気持ちを受け取ってから返すということはとても大切なことだと思いました。

Q ご自身の今後の抱負をお聞かせください。

A蒔田彩珠私はこの先も長く、役者としてやっていきたいなと思っています。いろんな作品に出演して人間的にも、もっと成長していけたらと思います。

Q 蒔田彩珠さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A蒔田彩珠何かに挑戦しようとしている人や諦めかけている人が三人の姿を見て、頑張ろう、変われるかもという前向きな気持ちを持ってもらえたらいいなと思います。

Q蒔田彩珠さんからOKWAVEユーザーに質問!

蒔田彩珠4月や5月、あるいは新学期、環境が変わり、難しいことや嫌なことがあるとなかなか前向きになることができなかったりすると思うのですが、皆さんはどうやって気持ちを立て直しますか?

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■Information

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』

映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』2018年7月14日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開

高校一年生の志乃は上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいた。ひとりぼっちの学生生活を送るなか、ひょんなことから同級生の加代と友達になる。
音楽好きなのに音痴な加代は、思いがけず聴いた志乃の歌声に心を奪われバンドに誘う。
文化祭へ向けて猛練習が始まった。そこに、志乃をからかった同級生の男子、菊地が参加することになり・・・。

出演:南 沙良 蒔田彩珠/萩原利久 /小柳まいか 池田朱那 柿本朱里 中田美優 / 蒼波 純 / 渡辺 哲/山田キヌヲ 奥貫 薫
監督:湯浅弘章
原作:押見修造「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(太田出版)
脚本:足立 紳
音楽:まつきあゆむ
配給:ビターズ・エンド

http://www.bitters.co.jp/shinochan/

©押見修造/太田出版 ©2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会


■Profile

蒔田彩珠

蒔田彩珠(映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』)2002年8月7日生まれ、神奈川県出身。
是枝裕和監督が手掛けたTVドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(12)に出演すると、その実力が評価され注目を集める。映画『三度目の殺人』(17)では主人公・重盛(福山雅治)の娘役を演じ、印象的な演技をみせた。その他「重版出来!」(16/TBS)、「みをつくし料 理帖」(17/NHK)、「anone」(18/NTV)、CM「積水ハウス」「日清フーズ マ・マー」など。本年に入って映画では『友罪』(瀬々敬久監督)、『万引き家族』(是枝裕和監督)、『猫は抱くもの』(犬童一心監督)に出演している。

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