Vol.875 女優・アーティスト 辻美優(映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙~』について)

辻美優(映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』)

OKWAVE Stars Vol.875は映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙~』(2019年9月21日公開)主演の辻美優さんへのインタビューをお送りします。

Q 本作主演についてのオファーにどう感じましたか。

A辻美優(映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』)辻美優“初映画”というだけで理解を超えているのに、“初主演”ということで、最初にお話を聞いた時にはびっくりし過ぎて現実味が何も感じられない気持ちになってしまいました。すごい大役をいただけたことへのうれしさと光栄さでいっぱいになりました。
フィリピンで安全なお水が飲めるように水源から水を引くという、実際にあった出来事を基にした映画なので、私にそんな素敵な作品を演じきれるのだろうか、という不安もありました。でも、私なりに演じようという気持ちにもなりました。

Q 明日香役についてはいかがでしたか。

A辻美優明日香はどこにでもいるような女子大生です。それまで普通に生きていた明日香が、ちょっとした出来事で自分の中の人生が少しだけ変わります。明日香は映画の中で着実に成長していくところをしっかり演じたいと思いました。明日香には瞳という友人がいて、彼女にフィリピンへのボランティアに誘われるものの、当の瞳はドタキャンして、明日香だけがお母さんに言われるまま参加することになります。私もそういう川の流れに身を任せるようなところがあるので(笑)、そこは明日香と似ていると感じました。明日香は右も左も分からないままフィリピンに行きますが、私も映画初出演・初主演という右も左も分からない状態だったので、そこも明日香とリンクするところでした。

Q フィリピンロケはいかがでしたか。

A辻美優(映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』)辻美優フィリピンに行くのは初めてでした。空港を降りて、車でホテルまで1時間半、そこから撮影現場までさらに2時間以上かけて、いざ現地に行ってみるとそれまでのイメージとは違う、いま現在もこの映画に出てくるような状況の人たちがいることを知りました。自分の知らない世界が拓けたような、知るべきことがまた増えたと感じました。
フィリピンでは4月に撮影をしました。まだ肌寒い日本を旅立って、フィリピンの空港に降り立つと、日本の真夏のように暑かったです(笑)。湿度はそれほどではありませんが、明日香は「井戸を掘る」というボランティアなので、照りつける太陽、地面から跳ね返る紫外線、その中でひたすらシャベルを持った腕を動かして土を掘るのは、映画のシーンとはいえ大変でした。まさにお水は欠かせなかったですし、なかなか経験できないことなので本当に光栄でした。

Q どんな準備をして臨まれましたか。

A辻美優原作の「マロンパティの精水 いのちの水の物語」を読ませていただき、フィリピンの都会から離れた場所がどのようなことになっているかを自分なりに調べました。また、明日香がどこにでもいるような女の子でなければならなかったので、監督とそのことについて話し合いました。“普通”ってなんだろうと突き詰めていくうちにまさにゲシュタルト崩壊してしまうんです(笑)。いざ撮影をして、監督から「いまのは普通だったから良かったよ」と褒めていただいてとてもうれしかったです。

Q 共演の方々についてはいかがでしたか。

A辻美優(映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』)辻美優赤井英和さんはとても優しくてユーモアもあふれていました。赤井さんからはアドバイスもたくさんいただいて、共演シーンに深みが出ましたし、本当に勉強にもなりました。
明日香が出会うアミー役のミエル・エスピノーザちゃんは本当にかわいかったです。手遊びでキツネやカエルを作る遊びを知らなかったようで、休憩中にずっとそうやって話しかけていたらミエルちゃんがとても喜んでくれてうれしかったです。アミーとその家族と一緒に折り紙をするシーンも、折り紙が珍しいようで、アミーのお母さん役の方(SUE PRADOさん)が興味津々で作り方を聞いてくださって、映画で起きていることと同じように折り紙が日本とフィリピンをつなぐ架け橋になって素敵だと感じました。
他の皆さんも私の得意ではない英語でも理解しようとしてくれて、人の優しさにも触れられましたし、自分もそういう人であろうと思いました。
明日香は多分こういう機会がなければこんな人との出会いや関わりはなかったと思います。すごい経験ですし、人との出会いの大切さには私自身感じさせられました。

Q 本作を通じての新しい発見などはありましたか。

A辻美優現地での撮影生活を通じて、本当にお水は大事だと感じました。熱中症になってはいけないと思って、日本にいたら絶対飲まないくらいの量のお水を毎日飲んでいました。それでも「もっと飲まないとあぶないよ」と言われるくらいだったので、人間の身体は水分がないと生きていけないんだと改めて感じましたし、そのためには安全な水が必要不可欠なんだということにも気づかされました。安全な井戸を作る人たちは何てすごい人たちなんだということも感じました。

Q 美声女ユニット『elfin’(エルフィン)』として主題歌も担当されました。

A辻美優今回の主題歌「アンルート」のようなミディアムなテンポの曲調にチャレンジするのはelfin’としてもはじめてです。4人のメンバーそれぞれの良さが出ているし、歌詞が映画の内容とリンクしている部分も多いのでそこにも注目して聴いていただきたいです。きっと曲を聴きながら見終わった映画の余韻に改めて浸れると思います。

Q 本作を踏まえてご自分は今後どうなっていきたいですか。

A辻美優今回の映画出演でははじめてのことが多かったです。カメラに向かって演技することも、映画としての演技のキャッチボールをすることもはじめてです。たくさんの経験して、改めて女優というお仕事の魅力を感じました。自分でもこの映画を観て、スクリーンから発するメッセージや想いを受けとめましたし、私自身、誰かの心に残る女優になりたいなと、また頑張っていきたいです。

Q 辻美優さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

A辻美優この映画は実話をもとにしています。そういう映画を観る機会は少ないと思いますので、はじめの一歩を踏み出していただいて、いまを生きることとか、世界がどうなっているのだろう、ということを感じていただいて、自分の糧や道標のひとつにしていただけたらと思います。ぜひ映画館に足を運んでご覧ください。

Q辻美優さんからOKWAVEユーザーに質問!

辻美優皆さんが人生で一番美味しかったお水はいつどこで飲んだお水でしょう。
私は山梨の山小屋で飲んだお水です。とてもクリアでおいしいと、まだ小さい頃ですが衝撃を受けました。皆さんのエピソードを聞いてみたいです。

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■Information

『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』

映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』2019年9月21日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開

辻美優(elfin’) 赤井英和
前川泰之 新井裕介 花房里枝 岡千絵 橋本マナミ 蝶野正洋 角田信朗 篠原信一 森次晃嗣
BONG CABRERA SUE PRADO MIEL ESPINOZA ERMIE CONCEPCION

原作:小嶋忠良「マロンパティの精水 いのちの水の物語」(PHP研究所)
原案:湯川剛
監督・脚本:目黒啓太
配給:太秦

http://sekamizu-movie.com/

(C)セカイイチオイシイ水製作委員会


■Profile

辻美優

辻美優(映画『セカイイチオイシイ水〜マロンパティの涙〜』)1996年7月6日生まれ、東京都出身。
“容姿”と“声”という人の印象を司る2つの要素に“美しさ”を兼ね備えた次世代ニューヒロインを発掘する目的の「全日本美声女コンテスト」で応募総数14,434通の中からグランプリを受賞。アーティスト・ 女優・声優・ モデル・タレント・漫画家として多方面においてマルチでハイブリッドな活躍をしている。
美声女ユニット『elfin’(エルフィン)』のリーダーとして活動し、3rdシングル「貪欲スナイパー」、 4thシングル「君にエール!!!! ~同じ空の下で~」、5thシングル 「ユレル、クレル、ハゼル」をリリース。世界最大級のポータブルオーディオイベント「ポタフェス2018」の公式イメージアーティストにも就任し、ニッポン放送のレギュラー番組「オールナイトニッポンi~elfin’のビューティーボイス放送局~」ではメインパーソナリティも務めている。
個人としても、映画「君の名は。」や「SING/シング」、TVアニメ「けものフレンズ」や「マクロスΔ」などに声優として出演。 Webサイト「超!アニメディア」では漫画家として「Strawberry Dream」を好評連載中のほか、PUBGのゲーム実況動画を配信するなど各カルチャー分野でも多彩な才能を発揮している。劇団ズッキュン娘 第14回公演「たいへんよく生きました!」(19年4月25日~29日)では花房里枝と共に出演し、東京芸術劇場の舞台に立った。

https://www.oscarpro.co.jp/talent/elfin/
https://beamie.jp/d/miyuu_tsuji.html
https://twitter.com/elfinTsujiMiyuu