OKWAVE Stars Vol.932は映画『HERO〜2020〜』(2020年6月19日公開)主演の廣瀬智紀さん、ヒロイン役の北原里英さんへのインタビューをお送りします。
Q 本作は舞台(2019年公演)と本映画を同一キャストに、松尾諭さんと斎藤工さんを加えて映画化されましたが、本企画についてどう感じましたか。
A廣瀬智紀僕は2012年の初演の際に松島役で本作に出演させていただきました。こうして時を経て新たに出演させていただけるのは本当にありがたいことですし、何より、演出家の西条さんとまた一緒に作品を作りたいと思っていたので、それを形にしてくださったのですごく幸せです。お芝居を作るのはもちろん楽しいことですが、西条さんとご一緒してゼロから作ることができるのが何より楽しかったです。
北原里英AKB48で一緒に活動してきたメンバーには西条さんの作品のファンがたくさんいるので、うらやましがられました。私の信頼するメンバーから作品の魅力について聞いていたので、とても素敵な作品を書かれる方なんだと思い、この台本をいただく前から楽しみにしていました。
Q では台本を読まれてどのように感じられましたか。
A廣瀬智紀初演では、今回は小松準弥くんが演じた松島役を演じました。その時は自分がお芝居を始めたばかりということもありますが、松島のところばかりを見ていたんです。初演から時を経て本を読ませていただくと、作品の捉え方が変わりました。広樹の過去のことや自分でもつらい決断をくださなければならないことへの大変さを感じました。
北原里英点と点が線になっていき、伏線が回収されていくお話が元々好きなんです。まさにこの『HERO』にはたくさんの“罠”がしかけられていて、台本を読んでいてすごくワクワクしました。観た方は広樹の印象が、最初と最後でかなり変わるんじゃないかと思います。
Q どのように演じようと考えましたか。
A廣瀬智紀舞台を経て映画の撮影をしていますが、舞台の本読みの前の顔合わせの時に、西条さんがこの作品に対しての熱意をみんなに話されたんです。「この作品はみんなにとって人生の通過点かもしれませんが、みんなが一致団結して、集大成のような気持ちで、全力で役を生きてほしい」と。それを聞いて僕自身も、“演じる”よりも“生きる”ことなんだとスイッチが入りました。感情を作るのではなく、リアルなものを追求していかなければならないなと思いました。すごく難しかったけれど、舞台の稽古の期間があって良かったです。それがあったからこそ、映画での空気感も出せたと思います。
北原里英舞台のパンフレット用の座談会が行われた時に、台本を読んで感じた浅美の奥ゆかしさが自分にはないと思って、役を演じる不安を西条さんにそのままぶつけてしまったんです。すると西条さんは「今の時点でそう思っている北原さんがどう浅美を演じるか楽しみです」とすごくポジティブに返してくださったので、さらに西条さんを信頼することができました。舞台の稽古期間、本番期間で浅美のことを上手く導いていただきました。
Q おふたりの共演についてはいかがでしたか。
A廣瀬智紀何年か前に共演していて今回が2回目です。その時も、彼氏と彼女の役だったので、今回カップル役を演じさせていただく上で、一度そういう役を演じていることが強みだと感じました。
北原里英私も最初から安心感がありました。以前の役柄が付き合い始める直前の男女で、今回が2年付き合ったカップル役なので、すんなり関係性が入ってきて、演じやすかったです。廣瀬さんは普段フワフワしていてかわいらしい方なので(笑)、舞台から映画と結構長い期間一緒にいて、つらいことが一度もなく(笑)楽しかったです。
Q 他の共演者の方々も舞台からそのまま出演されていて、現場の雰囲気はいかがでしたか。
A廣瀬智紀みんな仲良しで明るかったですね。西条さんの周りに集まる方は温かい方ばかりなんです。それは西条さんの人柄だと思いますし、西条さんの選んだ人なら間違いないのだと、とても信頼できました。一緒に過ごしてとにかく「素敵だった」という一言につきる!(笑)
北原里英西条さんの劇団の方たちや、以前舞台に出演されていた廣瀬さんたちの中に、ある意味“新参者”である私たち何人かが入って2019年版の舞台とこの映画を作りましたが、この新参者へのウェルカム体制がすごく自然でしたし、こちらとしては本当にありがたかったです。
廣瀬智紀僕も何年かご一緒していない時期がありましたけれど、ずっとファミリーのような部分があって、こうして西条さんの作品に戻ると以前から変わらないように接してくださる安心感がありました。
Q 演じていて印象的だったことはいかがでしょうか。
A北原里英舞台では描ききれなかった、ふたりが付き合っている時のシーンや告白のシーンが映画ではしっかりと描かれています。そういった、映像としてはっきり描いているシーンでは西条さんも遊び心のあるような演出をされていました。特に告白のシーンはちょっと変わったカメラワークになっていたのが印象的です。
廣瀬智紀舞台の時はふたりのシーンでもシリアスな場面が多かったですが、映画では幸せだった回想シーンが描かれているので、僕も純粋に幸せだなと感じましたし、それを経験した上で、2年付き合った今の状況を演じられたので、よりリアルに感じられました。そこは舞台から一段階上げられた部分だと思います。
Q コメディパートはどうご覧になりましたか。
A北原里英舞台の時から、レンタル人材派遣会社の秘書役の小築舞衣ちゃんをはじめ、とくにいい反応をもらって舞台袖に帰ってきた時の表情がうれしそうでうらやましかったです。私たちはそれを引き立たせるためにシリアスパートをがんばりました…逆ですね(笑)
廣瀬智紀お互いが支え合っているからね(笑)。僕は舞台初演ではコメディパートを演じていたので、その感覚はわかります。映画版ももちろん観るだけで面白いですが、舞台の時からコメディパートは、たとえば舞台上手から出てくるだけで面白い、という作りになっています。そういうわかりやすい笑えてしまう部分が僕も好きなので、今回はコメディを演じなかったので僕もうらやましかったです。西条さんの作品でまた関わらせていただく機会がもしあればコメディに挑戦させてもらえたらと思っています。
北原里英でも舞台稽古の時からいろんなパターンを試していたので大変そうでした。西条さんも段々とノッてくるんです。
廣瀬智紀その様子も見ていて面白かったです。西条さんがやってみせるデモンストレーションがすごく面白いんですよ。
Q 廣瀬智紀さん、北原里英さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!
A北原里英6月19日に公開できるのかわからない時期もあったので、こうして公が決まってうれしいです。当たり前だと思っていたことがそうではなくなってしまったからこそ、改めてエンタメの大切さを感じました。最初の一歩は重いかもしれませんが、今だからこそ、この映画のコメディ部分で笑って、心温まるストーリーに癒されて、心から楽しんでいただければと思います。
廣瀬智紀このような状況下で公開できるかわからない時期を過ごしましたが、公開することが決まり、いままではホッとする感情の方が大きかったのが、いまでは感謝の気持ちを強く感じています。コロナの自粛期間がそう考えられる機会にもなりました。自分もエンタメが好きだと再確認できましたし、お芝居が大好きだと肌で感じました。勇気づけられる機会もあるから、エンタメの火は絶やしてはいけないんだと強く感じました。この映画を観に来ていただいたらきっと何かひとつでも前向きになれるきっかけにできると思います。ぜひ観ていただけたらと思います。
Q廣瀬智紀さん、北原里英さんからOKWAVEユーザーに質問!
北原里英この映画のタイトルにちなんで、皆さんにとってヒーローは誰ですか。私の質問は500点だから廣瀬さんは?(笑)
廣瀬智紀僕からは…この映画観に来ていただけるかな?
■Information
『HERO〜2020〜』
2020年6月19日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開
2年間限定の約束で始まった広樹と浅美の恋。広樹には、こんな約束を言い出さなければならない“秘密”の理由があった。そして2年後、運命の日。怪我で入院中の広樹を見舞った浅美は、彼の別れの決意が変わらないことを知って沈み込む。そんな時、ふたりの幸せを願う広樹の妹・真菜の行動が、入院患者から“死神”まで巻き込んで、とんでもない大騒動に!果たして広樹の“秘密”とは?
廣瀬智紀 北原里英
小松準弥 前島亜美 小早川俊輔 飛鳥凛 伊藤裕一 根本正勝 今立進(エレキコミック)
松尾諭 斎藤工(友情出演)
原作:TAIYO MAGIC FILM 第1回公演「HERO」
監督・脚本:西条みつとし
配給:ベストブレーン
公式HP:www.mmj-pro.co.jp/hero2020/
Twitter:@HERO2019summers
(C) 「HERO」~2020~製作委員会
■Profile
廣瀬智紀
1987年2月14日生まれ、埼玉県出身。
舞台「私のホストちゃん」「弱虫ペダル」「ダイヤのA THE LIVE」等で注目を集め、劇団☆新感線「髑髏城の七人」Season月、映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / 3』や『映画刀剣乱舞』、大人の土ドラ「仮面同窓会」(東海テレビ・フジテレビ)、今年は映画『貴族降臨-PRINCE OF LEGEND-』に出演し活躍の場を広げている。モバイルファンクラブ「MY FAMILIES」、アメブロ「My Rule」、インスタグラム@hirose_tomoki.0214も更新中。
https://sp.hirosetomoki.com/
https://ameblo.jp/tomoki-hirose/
https://www.instagram.com/hirose_tomoki.0214/
ヘアメイク:前川泰之
スタイリスト:小林美月
衣装クレジット
ジャケット、パンツ共にネサーンス(エリオット)
問い合わせ先;エリオット
東京都目黒区大橋1-6-4 坂本ビル 1F
03-5708-5757
北原里英
1991年6月24日生まれ、愛知県出身。
2018年にAKB48グループを卒業後、つかこうへいの名作舞台「『新・幕末純情伝』FAKE NEWS」で主演を務めるなど女優として活動中。近年の代表作に主演映画『サニー/32』、『映画 としまえん』、また『騎士竜戦隊リュウソウジャーTHE MOVIEタイムスリップ!恐竜パニック!!』、ドラマ「フルーツ宅配便」、舞台「どろろ」 など。
http://www.k-rie.jp
https://twitter.com/Rie_Kitahara3
https://www.instagram.com/rie_kitahara_3/?hl=ja
ヘアメイク:前川泰之
スタイリスト:山田梨乃
衣装クレジット
トップス/RANDEBOO
バングル/e.m.
その他スタイリスト私物
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RANDEBOO:03-6450-5591
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