Vol.944 女優 秋元才加(映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』について)

秋元才加(映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』)

OKWAVE Stars Vol.944は映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』(2020年8月14日公開)にてハリウッドデビューを果たした秋元才加さんへのインタビューをお送りします。

Q ハリウッド・デビューを果たされましたが、本作出演のきっかけをお聞かせください。

A秋元才加(映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』)秋元才加ソニー・ピクチャーズさんから「女性キャストを探していて、オーディションを受けませんか」とお声がけをいただきました。オーディションは米国ではなくビデオ・オーディションの形式で、動きと英語の発音の動画をいくつか送らせていただいて、この役をいただきました。
「めちゃめちゃ強い女スナイパー、レディー・デス役です」と事前に聞かされていて、その後にユキ・ミフネという役名やそのプロフィールも届きましたが、その役柄は一旦脇に置いて、海外の方がなぜ今日本人を起用したいのかとか、海外の方が求める日本人らしさ、アジア人らしさとは何だろうかと自分なりに調べて、撮影地のカナダに行きました。

Q 選ばれた理由はお聞きになりましたか。

A秋元才加直接はお伺いしていないのですが、ユキ・ミフネはとてもキャラクター的だと感じていて、カーレ・アンドリュース監督がアメコミ作家の出身ということで、そういうエッセンスを役に入れたいのだろうなと受け止めました。私はこれまでに「ウルトラマンサーガ」の隊員役などの、コスチューム姿でのキャラクターチックな役柄を演じてきた経験があったので、ビジュアル的なアイコンを求めているのなら、うまくはまるだろうなと思いました。

Q 台本を読まれたご感想をお聞かせください。ちなみに台本は英語でしたか。

A秋元才加そうなんです。日常生活の会話は分かるのですが、ユキ・ミフネが依頼主と取引するような専門用語の出てくる複雑なところはうまく理解できず、日本語訳を用意してだいて、意図を読み込んでいきました。ストーリーはスケールが大きすぎて、私の出演シーン以外がどうなっているのか理解が難しかったこともあって、映画全体がどうなるのだろうと思っていました。完成した映画を観て、ひとつひとつのパズルのピースが組み合わさるように納得しました。

Q ユキ・ミフネのキャラクターをどの様に作っていきましたか。

A秋元才加ユキ・ミフネの心情が台本にはあまり書かれていないので、私の中でそれは補いつつも、まずはビジュアル・キャラクターとして映像の中で良い意味での異質な存在になればいいなと思いました。ですので、キャラクターは動きから作っていきました。
ユキ・ミフネのセリフには「これまでに何人殺した」といったスナイパーらしい怖いセリフが多いです。撮影前にバンクーバーの町中で英語のセリフを口に出して読んでいたら、いろんな人にジロジロ見られて、危ない人に思われてしまったのかなと思います(笑)。

Q ガンアクションなど、見どころがたくさんありますがいかがでしたか。

A秋元才加出演が決まってから撮影開始まで3ヶ月ほどしかなかったので、英会話の集中トレーニングと、スナイパーとして銃を持った時の見映えを考えて、体重の増量をして撮影に臨みました。アクションリハーサルの時間をしっかり取っていただけたのと、ガントレーニングは警察のOBの方から実弾を使ったトレーニングをしていただけました。実際の撮影でモデルガンを持った時も、事前に本物の銃を扱ったことでリアリティを感じながら演じることができました。さすがに想像でお芝居をするのは限界がありますし、ハリウッドではこれが当たり前なのかと贅沢な気持ちになりました。

Q 撮影現場の様子についてお聞かせください。

A秋元才加キャストの皆さんはマネージャーさんが付かずに現場にひとりでいらっしゃっていましたが、移動の車が用意されていて、一人一台のトレーラーハウスがあるので、環境がすごく整っていました。その分、しっかり演じなさいというプレッシャーも感じましたし、もちろんお芝居に集中できる環境だというありがたさも感じました。
また、ハリウッドでは俳優の組合がしっかりしているので、働く時間が決められていたり、温かいご飯を用意することが定められていたり、撮休日のルールもありました。休む時はちゃんと休むというオンオフがしっかりしていていいなと思いました。ただ、これはやはり全世界に向けて作られている分、制作費もかけられているので、日本国内向けの作品と比べてしまうと予算が違うからだと思います。予算があるということは時間と環境を買うということなんだと思ったのと、これだけの環境を用意していただいたのだから、お芝居でしっかり返さないといけないという気持ちにもなりました。
ハリウッド初出演でこれだけの大役を任されたので、自分の自信にしていいのかなと思いました。

Q 共演者の皆さんの印象などはいかがでしたか。

A秋元才加(映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』)秋元才加主演のチャド・マイケル・コリンズさんはとても温かい方で、私が初めてのハリウッドの現場で不安になっているのに気づいて、朝声をかけてくれたり、「今の演技は良かったよ」「君はクールだよ」と褒めて緊張を解いてくれました。トム・ベレンジャーさんは『メジャーリーグ2』で石橋貴明さんと共演されていて「タカは元気か」と聞いてこられたり、京都に行かれた話をしてくださりました。その話をしながら、日本の素晴らしいところをもっと紹介したいなとも思いました。今回の撮影では、カナダ人、アメリカ人、他にもいろいろな国の出身の方がいて、「僕の国はこうだよ」という会話が当たり前のようにありました。海外を知ると日本の違った側面も見えてくるし、海外に行ったからといって日本を切り離せないとも思いました。世界と日本は遠いと思っていましたが、意外と近いです。日本を見ることが世界につながっていくし、世界を見ることがまた日本につながっていくとも思いました。次に海外でお仕事をする機会があれば、日本のいいところをもっと伝えたいと思っています。

Q 撮影エピソードなどお聞かせください。

A秋元才加映画の終盤に出てくるある人物の別荘ですが、実際にはカナダの富豪の方のお屋敷で、日本では想像できない、まるでホテルのような広さでした。世界にはこんなお金持ちがいるのかとびっくりしましたし、夢があるなとも思いました。
それと、監督が撮影前に何度かディスカッションする時間を持ってくれて、その時に「あなたはこの役をどう演じたいですか」と聞かれたのが印象的でした。日本だと「この役はこういう人物なのでこんな感じに演じてください」と指示していただくことが多いので、「監督が思っているイメージに沿えるように演じたいです」と答えたら、「君はアクターでありアーティストなんだから、アーティストとして意見があったら言うべきだよ」と言われました。自分の中にアクター・アクトレス(俳優・女優)と同時にアーティストであるという概念がなかったので、自分でクリエイトしていいし、していかないといけないんだという気づきになって、役への向き合い方がすごく楽しくなりました。

Q 本作出演を通じて、新しい発見などはありましたか。

A秋元才加この映画に出演するまではハリウッド映画のハードルはとても高くて、世界は遠いと思っていました。それが案外身近にと感じました。アジア人の俳優はハリウッドで少ないそうで、日本人をキャスティングしたいと思っても、日本との接点がなかったり、韓国人や中国人などアジア人でひとくくりにされてしまうこともあるそうです。そんな中で、ネイティブな英語が話せなくても、たとえ日本語しか話せなくても、イメージに合えばキャスティングされるチャンスがあるんだと強く感じました。英語圏の作品に出演すると自分のことを知っていただく機会がすごく増えます。すでに本作を観た海外の方からSNSを通じて感想がたくさん送られてきて、海外の方をすごく身近に感じるようになりました。私はコツコツ積み重ねてきたという自負があるので、また呼んでいただけたらさらに積み上げて、新しい自信につなげられたらと思います。

Q秋元才加さんからOKWAVEユーザーに質問!

秋元才加コロナ禍で鬱々した気持ちになりがちですが、皆さんをハッピーにしてくれる、温かい気持ちにしてくれる映画は何ですか。

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■Information

『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』

映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』2020年8月14日(金)劇場公開

米国が重要な貿易協定を交わす前⽇、相手側の政府要人が射殺された。現場に残された毛髪のDNAと渡航記録から容疑者とされたのは、米海兵隊前哨狙撃兵のブランドン・ベケット。
ブランドンは、CIAのジョン・フランクリン捜査官の尋問を受けるが「ハメられた」と容疑を否認。尋問の最中、2人の前に現れたのは、国土安全保障省から派遣された“ゼロ”と名乗る男だった。
ゼロはブランドンの供述を半信半疑ながらも聞き入れ、事件の背後に黒幕・真犯人の存在を疑い、独自に真犯人を追うことになる。一方、ブランドンは身柄を拘束され、秘密軍事施設に移送されるが、道中で覆面の男たちの襲撃に遭う。間一髪のところ、命の危機から逃れるブランドンだったが、その背後、数キロ離れたところでは、謎の暗殺者の姿があった……。
追われる身のブランドンが向かった先は、信頼できる唯⼀の⼈物である⽗、伝説の狙撃兵として数多の武功を立ててきたトーマス・ベケットの元。これまでの顛末を父に打ち明け、事件解決に向けて動きだすのだが……。

チャド・マイケル・コリンズ 秋元才加 トム・ベレンジャー

監督:カーレ・アンドリュース
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

https://www.sniper8.jp/

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■Profile

秋元才加

秋元才加(映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』)1988年7⽉26⽇⽣まれ、千葉県出⾝。B型。
AKB48第2期⽣として2006年デビュー。2013年同グループを卒業。
現在は⼥優として映画、ドラマ、舞台に出演するなど幅広く活躍中。

https://twitter.com/akimotooo726
https://www.instagram.com/areasayaka/?hl=ja