Vol.543-2 『無伴奏』プレミア試写会舞台挨拶

『無伴奏』プレミア試写会での舞台挨拶の模様をお送りします。

>Vol.543 『無伴奏』出演・遠藤新菜さんインタビュー

Q ご挨拶をお願いします。

A成海璃子映画を気に入っていただけたら嬉しいです。楽しんでください。

池松壮亮雨の中ありがとうございます。結構入っていますね、あまりヒットの匂いがしないのに…楽しんでいってください。

斎藤工ヒットの匂いがするかしないかは皆さんにかかっています。しかと受け止めていただけたらと思います。

遠藤新菜観ていただいて皆さんがどう感じるのか後でツイッターとかで見るのが楽しみです。

矢崎仁司(マイクを渡されて)もしもし…(観客笑)。緊張しています。すごくドキドキしているのはすごい自信作なので、観てもらうのが怖いですね。素晴らしいスタッフ・キャストとともに作ったこの作品、楽しんで観てください。

Q 自信作とのことですが?

A矢崎仁司監督が矢崎ではなくてもこのスタッフとこのキャストですから大ヒットしてほしいですね。5年以上前にこの企画をいただいて、小池真理子さんの原作はどれも大好きで、この作品はどうしても僕が撮りたい、僕しか撮れないと思って挑みました。すごい内容ですけど、登場人物が皆大好きなので、お客さんは観たらびっくりすると思います。小池真理子さんの作品の魅力はエロスとタナトスが美しく描かれていて、映像にしたい、生身の俳優さんたちで観てみたいと思わせます。

Q 演じた響子は友情、恋愛などひじょうに難しい役柄だったのでは?

A成海璃子台本をいただいた時から感じたのは、響子は全てのものを背負って生きていく役柄なので相当な覚悟が必要だということでした。私は池松さん演じる渉を本当に好きになろうとしていました。

Q 渉は響子との恋仲もありながら、祐之介との深い友情もありましたね。斎藤さんとは「ここは俺が行く」みたいな演技プランを話したりはしましたか?

A『無伴奏』池松壮亮全部ネタバレになってますね…(笑)。

斎藤工俺がいく?(会場笑)

>斎藤さん!

斎藤工日本語って難しいですね(笑)。

池松壮亮ガッツリ話し合いましたね。ここは俺が行くから、と…すみません、話してないです(会場笑)。

Q ひじょうにミステリアスな青年・祐之介を演じましたが、監督からの演技指導等はありましたか。

A斎藤工具体的というよりは精神的なところでありました。初めてお会いしたのは渋谷の居酒屋でした。監督も僕も“奥手”で喋るタイプではないですけど、監督から「祐之介がいる」と言ってもらえたので、それが僕にとって最大の勇気にもなったし、同時に最大の演出だったのかなと思います。そこから始まっていて、細かい指導というよりはそういう内側の助言をいただくような形だったと思います。

Q モデル活動もされながら、女優としての活動もされていますが、元々女優を目指されていたのでしょうか。

A遠藤新菜高校生の頃に映画に初めて出演して、そこから漠然とスクリーンの中に出る仕事がしたいと思うようになりました。演じる気持ちはこの作品に出させていただいて心情としても変わりました。外から観ていた方々を同じ環境で身近に感じて、格好いいなと思いましたし、改めてもう少し頑張らなければと思うきっかけもいただけました。

Q 本作での恋愛の境界について思うところは?

A矢崎仁司僕は「動機が愛ならやってはいけないことは何もない」という考えで映画を作ってきました。この作品の登場人物たちは皆、目一杯愛していますし、人が人を好きになるということがどういうことかもう一度突き詰めて描いてみたいと思いました。

Q 撮影秘話をお聞かせください。

A『無伴奏』成海璃子現場では本当にどうでもいい話ばかりしてました。ここでは言えないような…(笑)。

池松壮亮今回は割と結束力というか、4人で話していることが多かったですね。

遠藤新菜私はプレッシャーを感じてはいましたけど、そう感じないようにしていました。それこそ皆さんが、私がアピールできるようにと、砕けた関係にさせてくれました。

斎藤工ちょうど1年くらい前に撮影が終わったんですが、冬の吹き抜けの日本家屋で撮影していました。衣装を着ていない時も多くて、肌と肌をふれあう演技をしつつも、人の肌って温かいんだなと感じる撮影でした。

Q 斎藤さんはかわいらしいリップクリームをよく塗っていたとのことですが?(笑)

A斎藤工いっぱい持っていますよ。相手に合わせた味のを(会場笑)。

>プロデューサーさんによると、リップクリームで斎藤さんの一番好きな味はマンゴー味だったそうですが…?

池松壮亮僕、それでした。

遠藤新菜私も!

Q では最後にメッセージをお願いします。

A矢崎仁司最初に池松さんにお会いした時に、池松さんは「僕らは裸になればいいから、この映画を成海璃子さんの代表作にしましょう」と言ってくれました。僕は中学1年生の成海さんに恋をして、この少女が大人の女性になる場所に立ちたいなと思って、今回その夢が叶いました。人や時代などが変化する瞬間は本当に美しいと思っていて、成海さんのまさに大人の女性に変化するその美しさを皆さんにぜひ観ていただきたいです。映画は一度観ると「見た」ことになってしまいますが、好きな絵画や音楽のように繰り返し観るに耐える映画を作りました。いろんな感情の時に何度でも映画館に観に来て新しい発見をしてほしいですし、お友だちにも薦めてほしいです。

Q遠藤新菜さんからOKWAVEユーザーに質問!

遠藤新菜全国各地のおすすめの喫茶店を教えてください。

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>Vol.543 『無伴奏』出演・遠藤新菜さんインタビュー


■Information

『無伴奏』

『無伴奏』新宿シネマカリテほか全国公開中

日本中で学生たちが学生運動を起こす混沌とした1969年(昭和44年)に仙台で過ごす多感な女子高校生の響子。同級生のレイコやジュリーとともに、時代に流されて制服廃止闘争委員会を結成し、学園闘争を行っていた。そんな響子が気がかりな両親は仕事の都合で東京に引っ越すが、仙台の進学校に通う響子は、仙台の叔母のもとで過ごすことになる。
レイコに連れられ、初めてクラシック音楽の流れる喫茶店「無伴奏」へ足を運ぶ響子。そこで偶然にも渉、祐之介、エマと出会う。この喫茶店では、好きな音楽をリクエストでき、「バッヘルベルのカノン」をリクエストする渉。響子は、席が隣り合わせになったそんな渉に興味を抱く。
ある日、大学での集会で怪我をして自分の甘さを痛感し、学生運動から離れた響子は、逃げ込んだ「無伴奏」で、渉たちと再会する。響子は、渉に逢うたびに強く惹かれていった。時に嫉妬や不安に駆られ、それでも熱い想いを渉に傾けていく。 だが、いつしか見えない糸が絡み始め、どうすることもできない衝撃に包まれていく…。

出演:成海璃子 池松壮亮 斎藤工 遠藤新菜 松本若菜 酒井波湖 仁村紗和 斉藤とも子 藤田朋子 光石研
監督:矢崎仁司
原作:小池真理子『無伴奏』(新潮文庫刊、集英社文庫刊)
主題歌:「どこかへ」Drop’s(STANDING THERE, ROCKS / KING RECORDS)
配給:アークエンタテインメント

公式サイト:mubanso.com
twitter:mubansou_movie

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