Vol.573-2 『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』来日“お茶会見”レポート

OKWAVE Stars Vol.573は『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』来日“お茶会見”の模様をお送りします。

>スザンヌ・トッド プロデューサーへのインタビューはこちら

登壇:ミア・ワシコウスカ、ジェームズ・ボバン監督、スザンヌ・トッド プロデューサー

Q “お茶会見”おもてなしはいかがでしょうか。

A『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』スザンヌ・トッドウツクシイ!世界各国でお茶会形式の記者会見をやりましたが、日本のお茶会見が一番美しいです!

ジェームズ・ボビンお茶大国のイギリス出身代表として(笑)、日本のお茶会は色が鮮やかできれい。本編のマッドハッターとタイムの出会いのシーンみたいです。
(招き猫の生菓子を手に取り)これは食べるのがもったいないね!

ミア・ワシコウスカこんにちは。本当に美しくて、ディティールが素晴らしいです!

Q 本作に込めたメッセージについてお聞かせください。

Aスザンヌ・トッドワンダーランドはアリスの中の潜在意識のようなものです。アリスが見たものの心の声のようなもので、現実に戻った時に気づく、大変素晴らしい物語だと思います。映画のテーマは「時間」です。時間の大切さがメッセージとして込められています。いかに毎日を自分が愛する人と一緒に時間を共有するか、ということをメッセージとしてこめています。

ジェームズ・ボビンタイムというキャラクターですが、ルイス・キャロルの原作から登場しているものです。アリスが初めてマッドハッターに会うティーパーティーで、マッドハッターは「3月に時間と揉めて僕はここから動けなくなった」ということを言います。ですので、タイムは元々ルイス・キャロルのアイディアでした。また、「鏡の国のアリス」では時間の経過とともにアリスが成長してちょっと哀しみを帯びた内容になっていますが、この映画の中でも時間の経過というものについても語っています。

Q 前作は強敵ジャバウォッキーと戦うことを通じてアリスは自分を知りましたが、今回のアリスはタイムと対峙して何を学ぶのでしょうか。

Aミア・ワシコウスカタイムから学ぶことはとても多いです。アリスは自分の過去を変えようとしています。だけどタイムとのやり取りを通じて、その瞬間を生きようとします。そのためには過去から学び、受け入れ、自分が誰であるかという強い思いと、自分の周りにいる人とどうあるかについて学びます。

Q ミアさん自身が過去から学んで活かしていることは?

Aミア・ワシコウスカ毎日、自分自身過去から学んでいます。毎日はその積み重ねのようなものですね。たとえその過去に起きたことが自分にとって嬉しくないことでもそこから学んだり意味を見出して、そこからポジティブに未来につなぐことが素敵なことだと思います。

ジェームズ・ボビン非常に深い質問ですね!

Q ミアさんにとって前作から新作までの20代の6年間は非常に大きいことだと思いますが、前作から新作のアリスの成長をどう捉えましたか。

Aミア・ワシコウスカ前作ではまだアリスは自分自身を見つけていません。新作のアリスは冒頭から船長を務めていますし、いろいろな経験も積んでいます。私自身もこの6年間でいろんな映画に出演していろんなことを学んで、このようなジャンルの作品に必要なことついてもより深く理解できるようになりました。それで前作のスタッフ、キャストとまたタッグを組むことができましたので、アリス自身の道のりと私自身の道のりがかぶっていたことが新作の演技には役立ちました。

Q 前作のティム・バートン監督の作り上げた世界観を、どのように引き継ぎ、どのように新しくしていったのでしょう。

A『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』ジェームズ・ボビン前作でティム・バートンが作り上げた世界が土台にありますが、今回は時代や場所も違うので自分の好きな設定を加えました。ティム・バートンの作った世界の延長にありながらも、僕は原作にあるジョン・テニエルの挿絵がとても好きなのでその要素を取り入れました。彼の絵からはヴィクトリア朝のようなものを感じられると思います。現代の私たちはSFや異世界ファンタジーを想像することもできますが、1870年代にはそういったものはありませんでした。その当時の、ルイス・キャロルの世界にあるものを取り入れたんです。

Q 製作を務めたティム・バートンとはどんな話し合いをしましたか。

Aスザンヌ・トッドティムとはあらゆることを話し合いました。前作は全て彼のビジョンから生まれましたので、新作でも彼からいろんな意見を聞きました。その中で、ティムは絵が上手なので、絵に描いて説明してもらうことがよくありました。物語の構想からビジュアル、音楽などすべての要素について彼とはディスカッションをしました。

Q 今回の映画製作の際には時間は友だちになってくれたでしょうか。

Aジェームズ・ボビンけっして友人にはなってくれないです。製作中は腕時計を見ることが多かったです。作品の中で、時間は奪うことも与えてくれることもある、と言っています。幸いにも素晴らしい方々と仕事することもできましたので、大変ではあるけれど時間を大切にすることが大事なことだと思います。

スザンヌ・トッド時間というものをテーマにしましたが、時間に追われる毎日でした。準備にはものすごく時間がかかりますし、撮影後もポストプロダクションに1年間かかっています。自分の時間をどれだけ使うかということについて非常に苦心して作り上げました。

Q 今回の映画にはルイス・キャロル原作「鏡の国のアリス」の要素も感じられますが、この原作をそのまま映画にしなかったことについての理由を教えてください。

A『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』ジェームズ・ボビン僕はイギリスに生まれ育ちましたし、この原作本が大好きなのでよく読んでいました。ルイス・キャロルはあまり物語へのこだわりがないようで、自分の発想をいろいろ入れて作ったようです。原作では8章に分かれていますが、アリスの行動は全てチェスの駒の動きに基づいているし、内容もシュールなので、そのまま映画にするよりも、もっと物語というところに力点を置きました。ですが原作の要素や精神というものにも敬意を払いました。それで時間の経過ということをテーマにしました。鏡を通るということをはじめ、原作を彷彿させるものが随所に出てきます。今回のアリスが初めてワンダーランドに来た時には原作のようにチェスも出てきます。そういうところも原作ファンの方にも楽しんでもらえると思います。

Q ミアさん自身が『アリス・イン・ワンダーランド』『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の2作を通じて発見したことなどお聞かせください。

Aミア・ワシコウスカ2作通じてたくさんのことを学びました。アリスがワンダーランドに迷い込む時は彼女が現実世界で何か危機に瀕している時です。そしてワンダーランドでも様々な問題がありそれと対峙します。そして現実に戻った時には新しい気持ちでしっかりと向き合います。そんなところからも私自身学ぶものがありました。技術的な面でも、例えばグリーンバックで演じることも初めてでしたし、アニメーション的な要素や、前作のテニスボールとの共演なんてのも初めてでしたので、本当にいろいろなことを学ぶことができました。

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Qあなたの「時間との戦い」にまつわるエピソードをお聞かせください。

また、映画をご覧になられた方はスザンヌ・トッド プロデューサーの質問にもぜひお答えください。

スザンヌ・トッドこの映画を観て、何が一番心に残ったか、他の人に何について話したか聞きたいです。

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☆『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』Q&A特集!新作をもっと知ろう!

■Information

『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』

『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』2016年7月1日(金)全国ロードショー

美しく成長したアリスは、父の形見のワンダー号の船長として、3年に渡る大航海を成功させてロンドンに戻ってきた。だが、彼女を待ち受けていたのは、父の愛した船を手放すという厳しい現実。途方に暮れる彼女の前に、突然、青い蝶アブソレムが現れ、友だちのマッドハッターの危機を告げるのだった。アリスはマッドハッターを救うため、鏡を通りぬけてワンダーランドへ―。そこには、死んだはずの家族の帰りを待ち続けるマッドハッターがいた。
白の女王らは、マッドハッターを救うための禁断の方法をアリスに告げる。それは、時間の番人<タイム>が持つ不思議な動力源「クロノスフィア」を使い、時間をさかのぼって過去を変えることだった。クロノスフィアを盗んだアリスは、タイムの追跡を逃れながらワンダーランドの時間をさかのぼり、仲間たちの“子供時代”へ。だが、アリスは知らなかった。それがワンダーランドの“はじまり”の真実を知る、禁断の時間の旅となることを…。果たしてアリスはマッドハッターを救うことは出来るのか?そして、ワンダーランドの運命は…?

製作:ティム・バートン、スザンヌ・トッド、ジェニファー・トッド、ジョー・ロス
監督:ジェームズ・ボビン
出演:ジョニー・デップ/アン・ハサウェイ/ミア・ワシコウスカ/ヘレナ・ボナム=カーター
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

映画公式サイト:http://www.disney.co.jp/movie/alice-time.html

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